Tiny Tweaks can lead to Big Changes -6ページ目

孫正義の参謀

孫正義の参謀: ソフトバンク社長室長3000日/東洋経済新報社

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孫正義の参謀-ソフトバンク社長室長3000日

衆議院議員からソフトバンク孫正義氏の社長室長に転じた嶋聡氏
が語るソフトバンクの激動の記録。

孫正義氏は日本人離れしたビジネスマンだと思っていましたが、
その根底には、日本全体を良くしたいという孫正義氏の気持ちが
あることが伝わってきます。

ソフトバンクが日本でiPhoneの独占販売権を得ることが出来た
理由に関しては、様々な憶測が流れていましたが、実はiPhone
が出る2年前からスティーブ・ジョブスと話をしていたそうです。

iPhoneが世に出る前、同じような可能性を考えていた孫氏はモバ
イル機能を加えたiPodのスケッチを持ってジョブスに会いに行き
ました。

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ジョブスは「マサ、僕には自分のがあるからそんなひどいのは
いらないよ」

孫「では、あなたの製品が完成したら日本用に私にください」

ジョブス「マサ、君はクレージーだ、まだ誰にも話していない
のに君が最初に会いに来た。だから君にあげよう」

孫「ちゃんと紙に書いて、署名してください」

ジョブス「マサ、署名なんかできないよ。だって君はまだ携帯
キャリア(モバイルの会社)すら持っていないじゃないか(笑)」

孫「スティーブ。あなたが約束を守ってくれるなら、私も日本
の携帯キャリアを連れてきます」
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実際、その後ソフトバンクはボ-ダーフォンを買収しました。

孫氏は構想の壮大さのためか批判されることも少なくありません
が、著者の嶋氏によると、孫氏は批判には意外と鈍感というかそ
れほど気にせず
「有言実行はいい。自分を追い込んでいけるから」
とよく言っいるそうです。

大きなものを見ている人物は、細かい批判など気にしている暇は
ないのかもしれません。

「光の道」構想などストップしてしまったものもありますが、そ
れらを精力的に進めてゆく過程は非常にエキサイティングで、こ
んなリーダーの下なら働きがいがあると感じさせるところがあり
ます。

読みごたえのある本ですので、お薦めします。

スタンフォードの英語ができる自分になる教室

[生声CD付き]スタンフォードの「英語ができる自分」になる教室/朝日出版社

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スタンフォード大学の人気講師、ケリー・マクゴニガルへのイ
ンタビューをまとめたものです。

タイトルは、「英語ができる自分になる教室」とされていますが、
英語学習法についてというより、意思力の鍛え方についての内容
が、英語学習とからめて語られています。

英語コンプレックスの強い日本人向けのタイトルが少し気になり
ますが、内容的には昨年のベストセラー「スタンフォードの自分
を変える授業」のエッセンスが簡潔に語られており、薄い本です
が内容はなかなか興味深いものがあります。

興味深かったのは、
「私は英語を学んでいる」と言うのではなく「私は英語学習者」
と言ってみるというもの。

私は英語を勉強する、私は運動する、など自分の事を動詞で表現
すると、最後までやり抜く可能性は低いそうです。

それに対し、私は英語学習者ですというように名詞を使うと、そ
の行動が単に自分のやりたい事という事ではなく、自分自身の一
部になり、やる気が持続するのだそうです。

神田昌曲氏の本で、自分に肩書きをつけるとセルフイメージがあ
がるという事が書かれていたと思いますが、それと同じような事
ではないかと思います。

日本語訳が「英語学習者」となっているので、少し大げさな感じ
もしますが、本人はstudent of the English languageとかlearner
という言い方をしています。

○○英語学院の生徒とかヒアリングマラソン受講者とか、その位の
軽い言い方だけでも、ずいぶん変わるようです。

英語にかかわらず、何かを行う時に自分を現す言葉が具体的にな
ればなるほど、それが自分自身のイメージとなって良い影響を及
ぼしそうですね。

幸福論-クルム伊達公子

幸福論 (PHP新書 945)/PHP研究所

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もちろん、うまくいかない事もある。
その時、不運を嘆き、そこに至るまでの道程を簡単に放棄して
しまうのではなく、その不運や不都合さえ受け入れて走り続け
るうちに、自分の意識を超えたところにやって来る。
自分がいる場所が楽しいか辛いのかなど考えない。
その状況がいいのか悪いのかといった他者の評価も関係ない。
そんな比較とは無縁な状態に、自分自身気づかぬうち、いつの
間にか、いられるようになることが幸福なのではないか
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伊達選手は、最初の現役の時はストイックで、完璧主義を貫い
た結果、引退のころにはテニスが好きではなくなっていたそう
です。

私も、当時の伊達選手はいつも不機嫌な顔をしている人だなと
いう印象が強いです。

復帰しても、相変わらずハードなトレーニングを続け、昨年は
ウィンブルドンで3回戦まで勝ち進んでいます。

しかし、復帰後の伊達選手の顔つきは笑顔でとても優しい雰囲
気を感じさせます。

それは、うまく行かない事があっても、それを淡々と受け入れ
てゆくことが出来ているからではないかと感じました。
不幸やアクシンデントが起こった時に、それに対して怒ったり
嘆いたりする人は、例えそれが正論であっても美しくないよう
に感じます。

そして、そういう人は常に何かに文句を言っています。
逆に、文句を言うより、どう解決するかを考えている人は、周
りから信頼されるし、穏やかな表情をしている感じがします。

良いとか悪いとかではなく、事実としてそれを受け入れ、他者
の評価も気にせず、目の前のやるべきことに集中することがで
きる。

伊達選手が今、本当に幸福そうに見えるのは、そういうところ
にあるのだろうな思いました。