空家の増加が問題となっていましたがついに900万戸に迫るところまで増えてきました。1960年代までは世帯数より住宅数が上回り住宅不足が課題となっていましたが1964年以降は一貫して住宅数が世帯数を上回る状態で推移してきました。
空家は防犯上、防災上も問題になりますので解決することが求められますが少子化の加速によりどうしても誰も住まない空家は増えてしますと感じています。
空家が増えていくと街並みが壊れていきますます空家が増えることになります。空家が増えると地域のインフラ整備費用が不足するので公共料金の値上げにつながります。結果的には消滅可能自治体ということになるのかもしれませんね。
不動産価格は東京では上昇していますが地方では下落傾向になっていると感じています。特に相続時に地方の空家を相続してしまうと不動産ではなく負動産になってしまう事例も散見されます。
空家の特別法が制定されて特定空家に指定されるということもありますが空き地より住宅付き土地のほうが固定資産税が軽減されるということも一因になっていると思います。日本は土地神話により「ウサギ小屋」と酷評される狭小住宅が増えてきましたが少子高齢化の進行により少しでも広い住宅へと政策誘導していくことも必要ではないかと感じています。
2100年台には日本の総人口は5,000万人を割り込むと予測されています。これは21世紀初頭の日本の総人口に匹敵します。20世紀の日本の住宅は縦に拡大するのではなく横に拡大していく住宅が多くみられました。今後は20世紀初頭の日本の住宅事情に似た状況になっていくのかもしれませんね。
住宅が広くなって部屋数が増えていくと子供も増えるようになるのかもしれません。
100年をかけて増えた人口がまた100年かけて元に戻っていくのかもしれないと感じています。空家を整備して新しい街づくりをする転換期なのかもしれませんね。