賀知章:詠柳 | 古代文化研究所

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古代文化には、多くの疑問や問題が存在する。そういうものを日向国から検証していきたい。

○立春詩の案内を続けている。今回案内するのは、賀知章の『詠柳』詩である。
【原文】
      詠柳
       賀知章
    碧玉粧成一樹高
    万条垂下緑絲絛
    不知細葉誰裁出
    二月春風似剪刀

  【書き下し文】
      柳を詠む
       賀知章
    碧玉の粧ひを成す、一樹の高き、
    万条の垂れ下る、緑絲の絛。
    知らず、細葉は誰が裁ち出づるを、
    二月の春風は剪刀に似たり。

  【我が儘勝手な私訳】
    春になると、柳の木は青々と粧い、その木の何と高いことか。
    無数の緑の糸が枝垂れて、其の下端は、今にも川面に届こうとしている。
    あの柳葉は、誰があのように細かく切り裂いたのだろうか、
    二月の春風は、柳葉を切り裂く裁ち鋏のように、鋭く、冷たい。

〇実は、賀知章の『詠柳』詩を案内するのは、初めてではない。以前、すでに以下のブログで案内済みである。
  ・テーマ「天上仙都:紹興」:ブログ『賀知章:詠柳』
  https://ameblo.jp/sisiza1949/entry-12519959868.html?frm=theme

〇しかし、立春詩として、賀知章の『詠柳』詩を見逃すことはできない。したがって、此処に再度案内することとしたわけである。

〇賀知章は、会稽の人である。現在の杭州市萧山区になる。紹興市には『绍兴贺知章秘监祠』が存在する。
  ・テーマ「天上仙都:紹興」:ブログ『绍兴贺知章秘监祠』
  https://ameblo.jp/sisiza1949/entry-12519959808.html?frm=theme

〇また、寧波には『賀秘監祠』が存在する。
  ・テーマ「寧波漫歩」:ブログ『四明狂客・賀知章の賀秘監祠』
  https://ameblo.jp/sisiza1949/entry-12519951650.html?frm=theme