「これsionin8じゃん!ってなったミステリー小説があるよ」

と友達に言われたのでさっそく読んでみました。

 

 

『神の値段』一色さゆり

 

 

著者のデビュー作であり、2015年に第14回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞した長編。

 

物語の舞台は東京の現代アートギャラリー。若くて美人で強気なオーナー唯子が運営する、川田無名という覆面アーティストの専門ギャラリーです。

ある日、倉庫で唯子が殺されているのが発見されます。無名の初期傑作がギャラリーに届いたばかりでしたが、唯子以外に無名の居場所や連絡先を知っている者はおらず、唯子が作品をどうするつもりだったのかもわかりません。

問い合わせが殺到し、事後処理に追われるアシスタントの佐和子(主人公)。犯人は誰なのか、目的は何なのか、そもそも無名というアーティストは存在するのか? 謎を追ううち、アートの魅力やマーケットの不思議にも迫っていくアートミステリー。

 

 

 

ミステリーはあまり好きなジャンルではないので、正直期待していなかったのですが、かなりおもしろかった!

 

ミステリーとしてどうなのかはさておき、現代アートの世界を知るのに優れた入門書だと思います。(ちなみに謎解きと種明かしは、ちょっとやっつけ感があって拍子抜けかも…。が、それでも読む価値のある内容です)

 

友達が言っていたとおり、私の勤務先ギャラリーを取材したのかと思うくらいリアルに現場のことが書かれていました。紐の結び方やフェアの設営など、細かなところが的確に描写されていて、思わず「そうそう!」とうなずいてしまいます。コレクターの扱い方やオークションの作法は、私のような新米アシスタントにとっては勉強になりました。

 

これは実際の経験に基づかないと書けないのでは、と思っていたらやはりギャラリーに3年勤めていたとのこと。今は美術館で学芸員をしながら小説を書いているそうです。

 

 

ギャラリーの事情だけでなく、美術史や現代作家への理解も感じられました。私も美術を学んで研究してきたので、そのあたりの知識が焼付刃だったら白けてしまったと思います。

 

アートへの情熱も伝わってきてとっても好感のもてる作品でした!

現代アートの世界をのぞいてみたい方にぜひぜひおすすめの一冊です。

 

第二作、第三作もすでに出ているようなので、読んでみようと思います!

 

 

 

 

早いもので2019年大晦日となりました!

 

今年のベスト展覧会を勝手にランキングして振り返ってみたいと思います!

 

YEAHHHHHHキラキラ雪だるま雪だるま雪だるま雪だるま雪だるまキラキラHHHHHHAEY

 

 

 

 

まじかるクラウン第5位まじかるクラウン

マルタ・クロノフスカ 不思議ないきもの

@富山市ガラス美術館

 

image

 

展覧会の規模としては小さいのですが、

クロノフスカ日本初個展をやったというのが大・大・大功績!!!

だと思うので選ばせていただきました。

 

自分の想像力を超えるような素晴らしいアーティストが、

知らないだけで世界にはたくさんいるんだろうな〜…

と改めて気づかせてくれました。

 

クロノフスカの作品に出会えてよかった!

今後見られる機会があったら、絶対に見たい!

心に刺さるアーティストに出会うことは頻繁にあるものではないので、本当に貴重な体験でした。

 

右差し展覧会レポートはこちらくちびる

 

 

 

まじかるクラウン第4位まじかるクラウン

岡﨑乾二郎  視覚のカイソウ@豊田市美術館

 

 

豊田市美術館の素晴らしい建築空間も相まって、非常に見応えのある展示でした。

広い空間に散りばめてこそ最大限に魅力が引き出されるラインナップだったと思います。

 

作品はもちろん、ブランカッチ礼拝堂の再現部屋がすばらしかった!

 

その後岡﨑さんの著作も読み、頭よすぎて全部はまだまだ理解できていないのですが、

ああ〜だから美術はおもしろいんだよな!!!

と初心にかえらせていただきました。

 

やっぱりアートが好き!勉強していたい!という気持ちを再燃させてくれた重要な展覧会です。

 

右差し展覧会レポートはこちらくちびる

 

 

 

まじかるクラウン第3位まじかるクラウン

クリムト展 ウィーンと日本 1900 @東京都美術館

 

やっぱりクリムトはよかったな〜

とくに《ベートーヴェン・フリーズ》の複製が見れたのが大きいです!

 

 

こちら↑はウィーンのセセッシオンで見た本物の写真ですが、

本物の雰囲気を十分味わえるクオリティでした!

 

クリムトの作品は装飾性が高く、空間と合わせて初めて完成するようなところがあるので、

画集やネットの画像で見るのでは分からないことがいっぱいあります。

それを日本にいながら体験させてくれるとっても貴重な展示でした!

 

右差し展覧会レポートはこちらくちびる

 

 

 

まじかるクラウン第2位まじかるクラウン

へそまがり日本美術@府中市美術館

 

文句なしにいっちばんおもしろかった!

実際に行く前から、徳川家光《兎図》で大笑いさせてもらいました。

 

 

美術鑑賞ってどうしてもマジメ〜なイメージがつきまといますが、

真面目=つまらないとは限らないと教えてくれる企画です。

 

新しい角度から美術史を見るきっかけをくれたし、

カタイこと考えずともとにかく楽しい!おもしろい!行ってよかった!という展覧会!

 

右差し展覧会レポートはこちらくちびる

 

 

 

まじかるクラウン第1位まじかるクラウン

塩田千春展:魂がふるえる@森美術館

 

堂々の1位は塩田千春の大回顧展。

 

美術手帖の記事によると、2019年展覧会入場者数第3位!

総入場者数66万6721人ということで、1位のフェルメール展、2位のムンク展と拮抗しておりました。

 

森美術館のスペースが存分に活かされていて、塩田ワールドに引き込まれんばかりの迫力ある展示でした!

 

塩田千春の作品を初めて見たのは2015年ヴェネツィアビエンナーレ日本館

当時も圧倒されましたが、今回はじめて初期の活動から知ることができて、大変勉強になりました。

とってもいい展覧会ありがとうございますキラキラ

 

 

 

 

ということで★勝手にBEST5★でした〜拍手

今年訪問した美術館規模の展覧会は、思い出せるかぎりで下記のとおり↓

 

 

霧の抵抗 中谷芙二子

@水戸芸術館/2018年10月27日〜2019年1月20日

 

竹内栖鳳展

@MOA美術館/2018年12月15日〜2019年1月22日

 

岡上淑子 フォトコラージュ 沈黙の奇蹟

@東京都庭園美術館/1月26日〜4月7日

 

インポッシブル・アーキテクチャー もうひとつの建築史

@埼玉県立近代美術館/2月2日〜3月24日

 

六本木クロッシング2019展:つないでみる

@森美術館/2月9日〜5月26日

 

Yの冒険-原美術館コレクション

@ハラミュージアムアーク/3月9日〜6月30日

 

ユーモアてん。/ SENSE OF HUMOR 

@21_21 DESIGN SIGHT/3月15日〜 6月30日

 

へそまがり日本美術 禅画からヘタウマまで

@府中市美術館/3月16日〜5月12日

 

幾兆億年の果てより今日も夜はまた訪れてくるのだ―永遠の無限

@草間彌生美術館/4月4日〜8月31日

 

小金沢健人展 『Naked Theatre –裸の劇場– 』

KAAT神奈川芸術劇場/4月14日〜5月6日 

 

トム・サックス ティーセレモニー

@東京オペラシティ アートギャラリー/4月20日〜6月23日

 

クリムト展 ウィーンと日本 1900

@東京都美術館/4月23日〜7月10日

 

ウィーン・モダン クリムト、シーレ 世紀末への道

@国立新美術館/4月24日~8月5日

 

マルタ・クロノフスカ 不思議ないきもの

@富山市ガラス美術館/4月27日〜9月23日

 

左脳と右脳でたのしむ日本の美

@サントリー美術館/4月27日~6月2日

 

ショーン・タンの世界展 どこでもないどこかへ

@ちひろ美術館/5月11日〜7月28日

 

塩田千春展:魂がふるえる

@森美術館/6月20日〜10月27日

 

MAY I START? 計良宏文の越境するヘアメイク

@埼玉県立近代美術館/7月6日〜9月1日

 

ジュリアン・オピー

東京オペラシティアートギャラリー/7月10日〜9月23日

 

小畠廣志 木に呼ばれる

@吉祥寺美術館/7月20日~9月08日

 

「日本の美 美術×デザイン」 -琳派、浮世絵版画から現代へ-

@富山県美術館/8月10日〜10月20日

 

びじゅチューン!× TAD なりきり美術館@富山県美術館

@富山県美術館/8月10日〜10月20日

 

加藤泉 – LIKE A ROLLING SNOWBALL

@原美術館/8⽉10⽇〜2020年1⽉13⽇

 

カラヴァッジョ展

@名古屋市美術館/10月26日〜12月15日

 

岡﨑乾二郎  視覚のカイソウ

@豊田市美術館/11月23日~2020年2月24日

 

 

今年はちゃんと記録していなかったので、忘れてしまってるものもあるかもしれません…

2020年はもっと積極的に、あまり興味のないものも見にいってみたいと思います!

レポートもできるだけいっぱいしますので、読んでいただけると嬉しいです♪

 

ではみなさま、よいお年をハート

 

 

 

 

富山に来たら絶対に訪問したかった、
富山市ガラス美術館にやってきました!
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市内に突如現れるとっても素敵な建物。日本が誇る隈研吾氏の建築です。

ガラスや富山の杉がふんだんに使われていて、外も中も光を受けてキラキラ輝いています。

 

 

常設のガラス作品展示も充実しているし、ライブラリーもとってもおしゃれで使いやすそうです。
こんな施設、家の近所にあったらいいな〜。
 

 

さて、特別展はマルタ・クロノフスカ個展「不思議ないきもの」
 
クロノフスカは1964年生まれ、ポーランドのアーティスト。
これが日本初個展です!
 
原題「Istota」はポーランド語で英語のbeingessenceにあたるようですね。いきもの、存在、本質、そんなところでしょうか。
 
 
クロノフスカの作品は、名画の中の動物や靴をガラスで再現するというもの。
 
一見ふわふわで触りたくなるようなフォルムなのですが、実際は無数のガラス片の集まりなので、切り口が鋭くとても危険。視覚と触覚のギャップがおもしろく、不思議な世界が展開しています。
 
作品のモチーフとなっているのは、主に15世紀〜18世紀のヨーロッパの名画に描かれた動物たちと靴
 
 
たとえばルーベンス
右端のシュッとした犬がモチーフになっていました↓

ピーテル・パウル・ルーベンス《ウェヌスとアドニス》1610年頃

最近は日本の浮世絵もインスピレーション源にしていて、歌川広重の鯉もありました。
 

歌川広重《鯉》1835-39年

 
かわいらしくもあり、造形的に美しくもあり、今年見た中でいちばん欲しいアーティストです。
飾るのが難しそうだけど、、、
 
入り口以外は撮影禁止だったので、ぜひネットで検索して作品画像を見てみてください!
クロノフスカの公式ページはこちらカラーパレット
 
 

ここだけ撮影OKでした。

 
とっても素敵な作品ばかりだったので、もうちょっと踏み込んで考えてみましょう。
 
名画から取り出された動物は、もとの絵の中では脇役ですが、単独で別の作品となることで全く新しい印象を放ち始めます。
 
看過されてきたモチーフは、そうやって新たな命を吹き込まれた一方で、ガラス片の中に永遠に閉じ込められているようにも見えます。
 
18世紀以前というのは写真が登場する以前の時代です。その時代、描かれることによってモデルが絵の中に閉じ込められることと、さらにその絵がガラスの中に閉じ込められることは、重なり合うようにリンクしているのです。
 
どんなに生き生きと描かれていても、それは切り取られた一瞬にしか過ぎず、一度固定されてしまえばそこに永遠性か付与されてしまう。「実物」は絶えず変化し、朽ちていくにもかかわらず。
 
クロノフスカの作品を見るという行為は、下記のような構造のうえに成り立っています。
 
 

モデル

(画家)

絵画

(クロノフスカ)

ガラス作品

(鑑賞者)

 
 
この重層性が、単に「きれいー!」で終わらない深みを作り出しているのではないでしょうか。
 
さらに言えば、金属の型に接着された無数のガラス片による層も、彼女の作品が持つ重層性を強調しているといえるでしょう。
 
元となった絵画も合わせて展示されているのですが、元の絵画の見え方も変わってくるから不思議です。それまで注目されていなかった部分が浮き上がって見えるようになります。
 
 
さて、特別展のあとは6階のグラス・アート・ガーデンに行ってみましょう!
 
ここで見ることができるのは、デイル・チフーリ氏のガラスアート。
1941年アメリカ出身のアーティストで、現代ガラスアートの巨匠とされています。
 
ヴィクトリア&アルバート美術館(ロンドン)のシャンデリアも手がけています。
 

美しい色合いと造形のガラスがたくさん。

花園のような海底のような・・・とにかくガラスが生きているみたいでしたダイヤモンドキラキラ

 
 
富山市ガラス美術館、とってもとってもおすすめ!
グラス・アート・ガーデンを始めとする常設展示もすばらしいです。
富山まで来たら行かないともったいないですよ手
 
 

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【展覧会概要】

マルタ・クロノフスカ「不思議ないきもの」

会場:富山市ガラス美術館(富山市西町5-1)

会期:2019年4月27日(土)~9月23日(月) ※終了済
休館日:水曜日

開館時間:9:30〜18:00

公式サイト:http://toyama-glass-art-museum.jp/exhibition/exhibition-2782/

ひとつめの観劇は、アレサンドロ・セラ「マクベス」

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演出:アレサンドロ・セラ

原作:ウィリアム・シェイクスピア

会場:利賀大山房

上演時間:90分

 

概要:地中海に浮かぶ島、サルディーニャのカーニバル——カウベルが奏でる暗い音、動物の皮や角、陰気な面持ちの仮面、妖しげな踊りや歌…これらの面影と、シェイクスピアの豊かな言葉の世界とが重なり合って、セラの『マクベス』が生まれた。男優のみで演じられる作品。

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イタリアの生まれのセラは、身体表現について研究を重ねている演出家。

台本から、装置、衣装、照明、音響に至るまで、全てセラ本人によって創られているとのこと!

 


 

会場の利賀大山房は村の体育館を改築して劇場にしたところで、広々としています。

鉄骨が見えている男らしい感じのつくりで、いかにも劇場という佇まい。

 

 

前列がけっこう空いてたので行こうとしたのですが、後ろから埋めたいらしいスタッフさんに促されるまま後方へ

 

雨がぱらつき始めていたのでレインコートを持っている人も多かったですが、特に混乱はなく観覧席は落ち着いていました。

 

 

 

各国の劇団がやってくるということで、セリフはどうなってるのかな?と思っていたら

 

当然のごとくすべてイタリア語でしたね。

舞台袖の左右2箇所に字幕が表示されます。

これはたしかに、最前列付近に座っちゃうと字幕がまったく見えなかったと思います。

 

それにしても字幕表示はもうちょっとどうにかならなかったかなぁ

画面が端っこだし小さいし、文字を追ってたら舞台を見れません。

かといって字幕無視してたらさすがに話がわからなくなる。

マクベスなら予習してくることもできましたが。(してなかった)

 

 

 

 

私はイタリアに住んでいたので一応イタリア語はわかるのですが、それでもつかれた。

 

出身の外語大では、文化祭で2年生が各国語で劇を披露します。

そのとき字幕をつけるのですが、舞台のうしろにスクリーン貼って真ん中に表示されるようにしていて(映画みたいな感じ)、もっと見やすかったです。

 

 

 

さて、この舞台は肉体美を誇る俳優たちが、存分に身体を使って演技を披露してくれます。

 

舞台セットはすごくシンプルですご、動きがおもしろくて、すごいー!って感嘆する場面もありました。

 

でも、、、

 

寝た。

 

こんなこと書くと誰かに怒られそうですが正直なところ、

最初はがんばって字幕見ながら集中して話追ってたのですが、

長い旅路の疲れもありどんどん眠くなってしまい

 

すっかり熟睡してしまいました。

 

 

 

 

目覚めたら展開がよくわからなくなっていて、でも字幕みる気力もなくて、

ぼーっとしてたら終わりました

 

たぶんですが、決してアクセスのよくない利賀村までわざわざ来る人たちのほとんどは、

お芝居がとっても好きなんだと思うんですよ。

 

でも、私は興味本位でふらっと行ったので、

集中力を保てるモチベーションが足りなかったみたいです。

 

 

 

これはネガティブな感想として書いているのではなく、

このくらいのゆるさで見に行ってみてもいいんじゃないかな、という気持ち。

絶対ちゃんと見なきゃ!って気負って、行くのやめちゃうくらいなら、

とりあえず行ってみて現場の雰囲気を味わってみたらいいと思います。

 

実際、いま思い返しながらも、行ってよかったと思ってますネザーランド・ドワーフ

 

でもいろいろ、ほんとに、大変な思いもした!

つづきます。

 

 

 

 

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2019年9月、富山県で開催されたシアター・オリンピックスのレポートです。

第1回はこちらジンジャーブレッドマン

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ソロキャンプ。

 

ひとり登山女子も増えてるそうですし、カッコよくて憧れます。

 

シアター・オリンピックスの旅では、利賀村にテントを張って泊まることにしました。

安価な宿泊先としては相部屋のゲストハウスもあったのですが、

ひとりテント泊のほうが個室感があるし、夜の闇の中ひっそり本を読んだり夜食をつまんだり、

なんだか秘密基地みたいでワクワクする!!

 

 

十字架っぽくて聖地感の出ているロゴがかわいい

 

 

 

キャンプ自体生まれてこのかた一度もしたことがなく、テントを触ったこともないのですが、

1人用テントはワンタッチで設置できるって書いてあるし、あったかい格好さえしていけば大丈夫!

 

それにわりと旅行慣れしているつもりです。

バックパックでヨーロッパを数週間ふらふらしたこともあるし、

空港で一晩過ごしたこともあるし、多少の不便には動じないはず。

 

と、周りには心配されながらも自分は100%楽観だったのです。

 

 

さあ利賀村、まわりには山しかありません。

 

 

 

と こ ろ が

 

まずグルメ館でテント引換券をもらおうとしたのですが、受付がわからず。

しかたないのでテントいっぱい積んである小屋に行ってみたら、

やっぱり「先に受付して」と言われてしまい、このへんですでにちょっとイヤに。。

 

 

受付を見つけてテント泊だと告げたところ、

 

「台風が迫っているので、相部屋になりますがコテージをご案内しています。

ご予約どおりテントをお貸しすることもできますが、翌朝7時までにチェックアウトが条件になります」

 

そっか、あぶないもんねー。。。

 

すごーく迷ったのですが

まだ雨も降ってないし、とりあえずテントを借りて張ってみることに。

 

さっきの小屋に戻り、テントを借り、マットやシュラフはあとで取りにくることにします。

 

 

臨時のテント場。グルメ館のすぐ近くで便利だけど、雰囲気はあまりない…

 

 

すでにいくつかテントが張られています。

みんな、台風だと言われても動じなかった勇気ある人たちなんでしょう

 

キャンプ慣れした友人から、事前に「天気が悪いなら大きな木の下に張るといい」とアドバイスをもらっていたので、木のそばへ。

 

木といっても葉っぱがまばらで、屋根の役割は果たしてくれなそう。

 

 

 

そして・・・

 

 

蟻が!

蟻がぁぁぁぁぁぁ

 

 

地面は小さい穴だらけで、蟻が次から次へと溢れ出てくるんです。

 

私は虫が大の苦手なので、あぁぁあぁあぁぁもう無理ぃぃぃゲローと心で叫びつつも、

((おどおどしてるのが周りにバレたらカッコ悪い…))とくだらない見栄を張り、

平気な顔でレジャーシートをバサバサしていました。

 

筒状の袋に収納されているテントのパーツをシートの上に広げてみると、お、多い、、、

 

 

ワンタッチ式のはずでは?

ワンタッチのテントって、ジャンプ傘みたいにパチっとボタン押せば丸くなるものでは

 

布と棒がいっぱい出てきてしまい、わけがわからなくて呆然としているうちに「マクベス」の開演時間が迫る。

 

 

泣く泣く蟻だらけの地面に荷物を放り出し、劇場へと向かったのでした。

 

 

 

 

 

「日本のガウディ」と言われる建築家、梵寿綱(ぼんじゅこう)をご存知ですか?

 

1934年浅草生まれ、本名 田中俊郎。現在84歳。

「梵」というヒンドゥー教のワードを名前にしていることもあり、じゃっかん宗教っぽい雰囲気も漂います。

 

東京でいくつか見ることができる梵寿綱設計のマンションのうち、

早稲田駅徒歩5分の「ドラード和世陀」に行ってきました。

 

 

1Fにはギャラリーや床屋さんが入っていて、

オートロックの内門までなら自由に見学することができますよ。

 

まずは外から眺めてみましょう。

 

 

 

ゴテゴテ!だけどなぜか絶妙なバランスで統一感が保たれています。

カラフルなタイルの色合いがかわいいハート

 

 

見れば見るほどいろんなタイルが使われていて飽きません。

 

 

 

仰々しい漢字を使ったネーミングと同じく、デザインもはちゃめちゃで凝り凝り。

でも不思議とくどくはないんです。

こんなに模様をいっぱい並べて、よくまとまった世界観を作り出せるなーと感心しました。

 

中へと進んでみます。

 

 

 

エントランスの奥に巨大な手が垂れ下がっています。

なんかもう異世界に誘われていく感じ。

 

 

写真が横になっちゃってるんですけど…

郵便受けに動物のレリーフが施されていて、すごくかわいい。

 

 

ふらりと寄った1FのDORADO GALLERYでは、

「(画家)小原聖史×(額司)宮井譲 コラボ展」を開催中でした。

 

ショップ併設なのですが、大好きな画家・満田博久さんのポストカードがたくさん!

何枚かゲットして大満足で帰りました照れ

 

 

 

 

 

こちらは遡ること10年前、荻窪のビストロ「さて」で飾ってある絵を見てとっても気に入り、

PCのデスクトップなどに使わせていただいていた画家さんです。

とっても雰囲気のいいビストロです赤ワイン→ https://www.sate.jp/

 

 

今回、草間彌生美術館に行くついでに立ち寄ったドラード和世陀ですが

こだわりに満ちた建築に圧倒されてすごく充実した気持ちになりました!

住民の方の迷惑にならない程度に、ぜひぜひのぞいてみてください♪

 

 

 

 

 

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【ドラード和世陀】

東京都新宿区早稲田鶴巻517

東京メトロ東西線早稲田駅 徒歩3分
都営都電荒川線早稲田駅 徒歩8分

※自由見学できるのはオートロック前のエントランス部分のみです。

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アートぷち旅☆ 富山県美術館」の続きです。クマムシくん

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オノマトペの屋上にやってきました!

 

富山県美術館の屋上に広がる、おとなも子どもも楽しめる大人気の場所。

インスタ映えスポットとしても有名で、雑誌でもよく見かけますね

 

オノマトペ(擬態語)から連想されるかたちを遊具にした、クリエイティブな空間です。

デザインを手がけたのは「デザインあ」の総合指導も務める佐藤卓さん

 

 

美術館は9:30開館ですが、オノマトペの屋上には8:00から入ることができます。

9:00頃行ったのですが、すでに子どもたちが遊んでいました〜ふたご座

 

一番人気の「ふわふわ」は、対象年齢3歳〜12歳。

ざんねんながら、基本的におとなは子どもと一緒じゃないと遊べません。。。

警備員さんが見張っているので、注意されている人も見かけました。

 

 

これが全体マップ。

さっそくまわっていきましょう!

 

 

 

 

ぼこぼこ。ツルツルした手触りで滑りやすいです。

上を這っていって遊ぶのかな?

 

 

ぐるぐる。

足場がついていて、棒につかまって回ることができます。

 

 

 

 

これは・・・オノマトペじゃないし、よくわからないのですが・・・

「デザインあ」とのコラボなんでしょうか。

 

 

 

正面から見ると、「あ」!

 

・・・・・・ロップイヤー

いちおう中も通ってみましたが、だから何っていう感じは否めず・・・

 

 

 

うとうとはハンモックみたいに使えるけど、おとななのでガマンしました。

 

 

 

子どもが喜びそうな、ぷりぷり。カラフルでかわいい。

 

 

 

ひそひそ。それぞれの看板は表裏でバイリンガル表記になっています。

糸電話みたいに、パイプを通して音が伝わるというもの。

ひとりだったので試せませんでした…

 

 

 

こんなところに!っていうところに三沢厚彦さんの鳥がいます。

くまを狙ってるよ!

 

 

眺めよし!

朝の空気がとっても気持ちいいです。

開館までベンチでのんびり過ごしました。

 

 

 

そして、館内へ。

ひそかに楽しみだったのが、企画展「びじゅチューン!× TAD なりきり美術館」

 

 

 

なぜなら「びじゅチューン!」の大ファンなのです。

 

過去記事でも紹介しています↓

「びじゅチューン!」で美術とともだち。

 

そしたら、なんと・・・

 

 

 

ごめユニコーンいたーーーーー!!!

 

 

中でもいちばんのお気に入り、「貴婦人でごめユニコーン」の

おっきなバルーンが!!!

 

ぐぉぉぉぉ〜んと音を立てて謝っております。

 

「貴婦人でごめユニコーン」の動画はここで見れます!↓

https://www.nhk.or.jp/d-garage-mov/movie/33-66.html

 

 

DVD5巻まで発売されてます。

子どもにはもちろんおとなにも超おすすめ!

 

 

ミュージアムショップに「びじゅチューン!」グッズもたくさんあって、

このあとシアターオリンピックスのために利賀村に向かうという目的を忘れそうでした…

 

 

 

 

 

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【展覧会概要】

「びじゅチューン!× TAD なりきり美術館」

会場:富山県美術館(富山県富山市木場町3-20)

会期:2019年8月10日(土)〜2019年10月20日(日) ※終了済
休館日:水曜日

開館時間:9:30〜18:00(最終入場時間 17:30)

→屋上庭園「オノマトペの屋上」 8:00~22:00(最終入園時間 21:30) ※休園 12/1~3/15

公式サイト:https://tad-toyama.jp/

 

ずっとずっと来たいと思っていた富山県美術館にやってきました!

 

 

富山県美術館はTAD(Toyama Prefectural Museum of Art and Design)と名乗っているとおり、アート×デザインというコンセプトを取り入れた最初の公立美術館です。

(ウェブサイトでは「世界で最初の」となっていますが、そこは確信が持てません)

 

素敵な空間で現代アートが楽しめる施設ということで、ワクワクしながらいってみましょう!ニコニコ

 

 

まず立地がとてもよくて、駅からはちょっと歩きますが自然あふれる環水公園内にあります。

運河沿いの芝生をてくてく歩きながら、朝のさわやかな空気を存分に味わいましょう。

 

対岸には世界一美しいといわれるスタバがありますキラキラ

 

ちょうど18日に改修工事が終わるので、さらにきれいになった店内を楽しめそうです♪

「世界一美しいスタバ」改修、10月から2カ月休業 富山」(日本経済新聞)

 

 

どーん!

ガラス張りの建物あらわれました!

 

 
企画展「日本の美 美術×デザイン」開催中でした。(※すでに終了しています)
まだ9:30開館まで時間があるので、まずは屋上にGO!

 

 

建物左側、看板の横に階段があります。

こちらのんびりのぼっていきましょう。

 

 

あっ、なんかいる!

 

 

3匹のくま。

 

 

「富山県美術館といえば」なくまさんに会えました〜!

三沢厚彦さんの彫刻です。

 

木彫りであたたかみがありながら、野性味も感じさせる独特のどうぶつ。

2017年に松濤美術館でやっていた展覧会のレポートはこちら↓

三沢厚彦 アニマルハウス 謎の館

 

 

 

 

いちばん大きなくまです。山の素朴な風景と絶妙にマッチ!

 

 

目がこわいよね! 爪もね!

 

 

ちなみに「クマ割」というのがあって、くまグッズを持っていったりくまの絵柄のお洋服を着ていくと割引が受けられます! 300円引きになるのでけっこうお得キラキラ

 

Tシャツでもキーホルダーでもなんでも大丈夫なみたいですよ〜

 

 

 

 

つづいて大人気スポット「オノマトペの屋上」にむかいます。

 

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【展覧会概要】

「日本の美 美術×デザイン」 琳派、浮世絵版画から現代へ

会場:富山県美術館(富山県富山市木場町3-20)

会期:2019年8月10日(土)〜2019年10月20日(日) ※終了済
休館日:水曜日

開館時間:9:30〜18:00(最終入場時間 17:30)

→屋上庭園「オノマトペの屋上」 8:00~22:00(最終入園時間 21:30) ※休園 12/1~3/15

公式サイト:https://tad-toyama.jp/

 

 

 

 

 

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2019年9月、富山県で開催されたシアター・オリンピックスのレポートです。

第1回はこちらジンジャーブレッドマン

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【1日目のスケジュール】

6:30     富山駅南口着

7:00     朝食

8:30     オノマトペの屋上

9:30     富山県美術館

12:00    昼食

13:00 富山駅南口発(連絡バス)

15:15  利賀芸術公園着

公演 16:0017:30 「マクベス」

公演 19:3020:30 「世界の果てからこんにちは」

 

 

24時間営業のお店が少ない富山。

朝ごはんの選択肢も少ないのですが、こちらに行ってまいりました!

 

万咲

朝食バイキング  1,050

6301000(L.O 9:30)

無休

JR・あいの風とやま鉄道富山駅南口から12

富山市本町2-17 富山マンテンホテル 本館10F

076-439-0100

https://tabelog.com/toyama/A1601/A160101/16005409/

 

 

リーズナブルなホテルバイキングです。

利用者はほとんど宿泊客のようでしたが、入り口の機械で食券を買えば誰でも入れます。

 

富山名物のホタルイカや、鮭や鰆などの焼魚、野菜たっぷりのお味噌汁など、朝から大満足でした照れ

これで千円はやすい!

 

 

 

 

 

 

 

パンやサラダといった洋風のメニューもそろっていたし、給仕係のおかあさんたちがとっても明るく元気だったので、なんだかパワーをもらえた気がします。

 

ここでしばしゆっくりして、富山県美術館へ。

美術館レポートは、後日別記事にします。

 

お昼は富山駅構内とやマルシェで、名物しろえび天丼。

 

「白えび亭」というお店が人気なのですが、行列だったのでお隣の「越中茶屋」へ。

じゅうぶんおいしかったです♪

 

 

 

 

●海幸山幸越中茶屋

白えび天丼(味噌汁つき)¥1,250円他

10:00~21:30(ラストオーダー20:45)

無休

富山県富山市明輪町1-220 きときと市場とやマルシェ内

076-441-9008

https://s.tabelog.com/smartphone/restaurant_detail/top?amp_floating_send_modal=1&rcd=16000118

 

 

しっかり腹ごしらえのあと、予約しておいたイベント用の連絡バスに乗り込みます。

 

4列シートですが、お隣はいないのでゆったり。

2時間、ぐっすり眠ってしまいました。

 

そして利賀村に到着!

 

 

 

 

まわりは山です。

ぎりぎり雨は降っていないものの、どんよりした曇り空。

 

ここに、テントを張って一夜を過ごすのか…!?

つづく。

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2019年9月、富山県で開催されたシアター・オリンピックスのレポートです。

第1回はこちらジンジャーブレッドマン

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はやくくまさんに会いに行きたい

 

 

0日目のスケジュール

 

18:30    仕事あがり

19:00    友人宅でごはん

21:00    帰宅、入浴&旅支度

24:25 バスタ新宿(高速バス)乗車

 

 

仕事後、職場近くに住む友達の家に。

 

仲良しの友達が何人か集まっていたのですが、私の初ソロキャンプ計画を聞くと口をそろえて「生きて帰ってきてね!!」と縁起でもないことを言います。

 

1泊ぐらい野宿でも死なないだろーと楽観的に考えているのは私だけで、他のみんなは「凍える」「テント張れない」「虫やばい」=「お前には無理だ」と心配だかなんだかわかりませんが猛反対してくるのです。

 

そんなこと言われても今さらやめられないので、予定どおり夜行バスに乗り込みました。

 

久しぶりの夜行バス、眠れない前提で翌日も余裕あるスケジュールを組んでいたのですが、びっくりするくらい熟睡。「まもなく富山駅〜」のアナウンスまでタイムトリップしたかのごとく記憶がありません。

 

今回はふくらます式ではなく、クッション型の首枕を持っていったのが正解でした!

 

 

ご参考までに、今回の持ち物反省帳。

 

ネザーランド・ドワーフ役だったもの

首枕(クッション)

耳栓

アイマスク

モバイルバッテリー

 

ロップイヤーいらなかったもの

ライト

防寒具

ノートとペン

 

にんじん持っていけばよかったもの

ドライヤー

替えのワンピース

 

 

それぞれ、なぜなのかは、続きを読んでいただければわかると思います。。

いよいよ富山に初上陸です!