概要
一人称視点のステルスゲーム。
前作の主人公コルヴォと前作でコルヴォが助けたエミリー王女(今作では女王)のどちらかを選んでプレイできる。
(実はこの二人は親子だったらしい)
タイトルのとおり、不名誉な嫌疑をかけられて奪われた、エミリーの玉座を取り戻すことを目標とする話だ。
キャラクターデザイン
前作は、なんというか、異様に彫りが深くて油絵調、というなかなか愛着の湧きづらいキャラクターデザインだったけれど、今作は、全体的に綺麗になったな、という感じがする。
グラフィックが向上したというのもあるけど、随分親しみやすくなった。
ゲーム内容
主人公たちは、10メートル程度の瞬間移動(ブリンク/ファーリーチ)、透視(ダークビジョン)、憑依(ポゼッション)、時間停止(ベンドタイム)、集団催眠(メズラマイズ)などの超能力を付与されるので、一体一体の敵に対しては圧倒的に有利だ。
武器も前作以上に豊富になっている。
能力を最大限に活かして、神出鬼没なやり方で、現れては消え、というのを繰り返し1人づつ始末していくも良し、陽動をかけて罠を張るも良し、集団催眠などで敵の隙を突いて駆け抜けてしまっても良し、とやり方が豊富で、各シチュエーションでどの方法を選ぶか、考えて実行するのが楽しい。
たとえば、陽動先にスタンマイン(敵を気絶させる地雷)を置いて、次々に罠にハマっていくのを見ていると「しめしめ」という気分になるし、ポゼッションなど一体だけコントロールできる技を使ってもう一体を孤立させる、などの策が決まった時も「してやったり」感を楽しめる。
敵に囲まれるとかなり苦しいので、はじめから簡単すぎるというわけではなく、ちょっと工夫して簡単にする、というところが面白い。ただ、どんな策にもわりと簡単に引っかかってくれるので、普通に一周する分には簡単な部類だとは思う。
また、潜入ステルスものにある孤独感や臨場感もヒシヒシと感じられて、良い。
面白かったステージ
特に面白かったのがミッション4と7ミッションだ。
ミッション4「クロックワークガーデン」は、からくり屋敷がメインステージだ。
レバーを押すごとに、部屋の作りがガチャガチャと入れ替わる(ドラえもんの「ホーム迷路」を少しだけ思い出すが、あそこまで、不条理ではなく、ちゃんと仕掛けがある。)。
入れ替わる部屋の中にいて、部屋ごと移動した先を探索するも良し、
部屋が作り替えられるのを外側から観察して新たな部屋を探索するも良し、
作り替えられる瞬間にできる隙間に潜り込んで、屋敷の舞台裏を探索するも良し、
このステージはかなり面白かった。
ミッション7では、このミッション限定アイテムの「タイムピース」という時間移動でき、また移動先の時間をレンズ越しに覗ける、というアイテムが手に入る。
これを駆使して、現在と過去を行ったり来たりして、仕掛けを動かすのも楽しい。
また、それ以上に、現在の時間軸から、過去の時間軸にいる敵の後ろの配置に回り込んで、過去にタイムスリップして敵を始末し、またタイムスリップして、現代に逃げる、という途方もないステルス暗殺ができるのだ。
このアイデアもかなり面白いと思った。
周回プレイが楽しい
このゲームは、特に周回プレイが楽しい。
一周目で取れなかったりした能力を試して別のやり方で進める、ということも純粋に楽しいのだろうけど、ノーキル・ノーアラート(誰も殺さず、敵に発見されず)の縛りプレイと、超能力不使用の縛りプレイにそれぞれトロフィーが設定されていて、これが周回プレイをする上で、丁度いいハードルになっていて、トロフィー自体が楽しみ方の良い目安・ガイドになっているという好例だと思う。
縛りがあると、同じシチュエーションでも違う工夫が求められ、色々やっているうちに、新しいやり方を発見できたりしてこれがまた楽しい。
例えば、敵の「魔女」は音を立てると瞬間移動してくるのだけど、クロロフォルムの瓶を壁などに投げつける(瓶の中に入っているものは気にしていなかったので全くの偶然だった)と、勝手に瞬間移動してきて、クロロフォルムを嗅いで気絶するというのを発見した。意図してやったことが成功したりしなかったり、意図せずやったことで、思いもしないやり方を発見したりと、大変面白い。
ちなみにニューゲーム+を選んだ2周目以降は引き継ぎ要素もあり、しかもエミリーとコルヴォの能力をどちらも獲得できて、各シチュエーション選択肢は広がる。
このゲームは、低カオス(できるだけ敵を殺さない)と高カオス(敵の20パーセント以上殺害)とでエンディングや主人公や登場人物の言動が変わってくる。
主人公が2人いるので4周やってもいいんじゃないかと思う。
プレイ記録・トロフィー
このゲームはいちおう2周すればプラチナトロフィーがとれるようにはなっているが、
攻略サイトなどで予習してやるのでなければ、3周は必要になる。
自分は1周目で絵画や記念品を取り逃したのと、2周目のノーキル・ノーアラートプレイは収集物を気にかけずにやりたかったので、4周目に回した。
1周目:エミリー・高カオス
探索しつつ、好きなようにプレイ お金を60パーセント(18000ゴールド?)集めるトロフィーはここで獲得。
2周目:エミリー・低カオス
このゲームの「本番」と言っても良い、ノーキル・ノーアラートプレイ。前作ほどセーブ・ロードを繰り返す必要ない感じだった。
スタンマイン、メズラマイズ、ベンドタイム、麻酔ボルト、スタンマインなどを駆使してプレイ。
いざとなれば、ベンドタイムで駆け抜けてしまえるというのも楽しい。
ただ、ベンドタイムはあくまでも「奥の手」として使った。ジンドッシュを気絶させる場面と、ダンウォールタワーでデリラの堕落したルーンを作る部屋まで駆け抜けるシーンでのみ使用した。
3周目:コルヴォ・高カオス
能力不使用プレイ。
ステルスで進めようとすると、時間がかかるので、いきおいランボープレイ気味になる。
手に入るお金を武器のアップグレードに全振りするので、結構強くなる。
アンダーテイルのGルートのごとく、虐殺プレイになってしまった。
4周目:コルヴォ・低カオス
絵画と記念品を集めることと、コルヴォのハッピーエンドを観ることを目的とした周回。
これまでさんざんやったので、すいすいと進めてこれもまた楽しかった。
ここまでプレイしてプラチナトロフィーを獲得。これで33個目のプラチナトロフィーだ。
余談
ところで、この制作会社はPS5でも新作「デスループ」を発売する。
これもまた、一人称の異能力モノのようで、楽しみだ。
PS5は、いまのところ、ホライゾンの続編とデスループが楽しみ。
まだ本体金額は発表されていないが、金額にかかわらず購入する予定。