『しのゼミ』 -47ページ目

『しのゼミ』

日常で出会った「気付き・笑い・学び」を綴っています

▼ 復帰しました

アミ先生が何事もなかったかのように復帰した。

我々は何事もなかったかのように彼女を受け入れた。

「お騒がせしましたが・・・」というアミの一言だけがあって。

我々はそれ以上何を聞くこともなく,何を聞かされるわけでもなく。

そんな「あうんの呼吸」で復帰完了となった。




▼ お気の毒に

・・・ツワリ始まってから一ヶ月くらいなんでしょ?

あのふっくらしたアミさんのことやから,5キロくらいはやせたんかもしれんね。

しかしあのツワリの苦しみときたら・・・

お酒飲んで吐くんとはちゃうよ。

ぜーんぜん違う。

吐いても吐いても吐き足りないっていう感じ?

もう思い出したくもないわ。

その苦しみが去ったと思ったら今度は流産って・・・

ちょっとかわいそすぎ・・・・・

Presented by 自験例を思い出すシノ妻




▼ 何もできませんけど

あの~~

私で良ければなんでもお手伝いしますよ。

そう言えば,先日に病院の○△委員会の案内通知が来てたんで,「欠席します」に○をつけて,代わりに提出しておきました。

ついでに「一身上の理由のため」と付け加えておきました。

委員長の先生から,欠席とは何事か?って文句言われたら心外ですモンね。

それから誰だったか忘れましたけど・・・・・,論文が通ったので共著者であるアミ先生のサインをくださいって,内科だか外科だかの先生がみえました。

ここにサインを・・・って言われたんで,代筆しておきました。

もちろん,「△○アミ」ってちょっと崩した字体で書いておきましたよ。

ちょっと崩しすぎたんで,何が書いてあるか分からないかもしれませんね。

なので代筆したの,絶対にバレっこありません!

安心して下さいね。

ホントに大変だったでしょう・・・

何も出来ませんけど,何でも言ってくださいね。

Presented by やり過ぎなやり手秘書さん




▼ 挽回と感謝や!

病理は,毎日の積み重ねが大事やねん。

やから,一ヶ月のブランクは大きすぎんねん。

人生と同じや。

よく言うやろ?

いろんな仕事の有名な人が,一日休むとすごーくヘタになるって。

あれと同じや。

このブランクを取り戻すのは大変やで~。

一ヶ月の休みは,まず積み重ねた勘を完全に鈍らせる。

まず,それを治さなあかん。

勘を取り戻すには・・・そやな。

一に検鏡,二に検鏡,三四はなくて,五に「感謝」じゃ。

とにかく四六時中休む間もなく顕微鏡を覗け!

えっ?

最後の「五に感謝」って何って?

そんなもん,わかりきったこと。

自分一人で生きてるって思ったら大間違いっちゅーこっちゃ。

だから,みんなに感謝せにゃいかん。

特に,ツワリ休暇の穴埋めで苦労した先輩に対する感謝は大事やろ。

感謝の気持ちが沸きあがっとるやろうから,やっぱ恩返しせにゃいかん。

たとえば・・・

「来週あたりに休みを取って,温泉でも行かれたらどうでしょう?あとは私が何とかします」とか。

それくらい言えんで,どうする!

Presented by 「思いやり」ではなく「思い」が溢れる上司




▼ 朝は速いです

早朝の静かな大学キャンパスの風景。

澄んだ空気が清々しいが,遠くに見える山並みは少し靄がかかって見えにくい。

色づく樹木を眺めながらゆっくりと散歩する患者さんの姿もちらほら。

そんな早朝6時台の大学職員駐車場。

その駐車場内を,信じられないスピードと耳をつんざかんばかりの轟音で突っ走る車が一台。

こんな早くに一体何事か?

それは・・・・・

スポーツタイプの○ルセデス。

ドライバーはThe外科医ことW先生

W先生の出勤は早くて速い。

なんでそんなに早いのか?

もっとゆっくり寝てても,誰も文句は言わんやろうに・・・

早朝カンファがあるといっても,始まる7時半にはまだ余裕がある。

なんでそんなに急ぐのか?

あんなせまい駐車場を,グワォーンという強烈な加速と50キロを越えるほどの猛スピードで疾走するW先生。

危ないったらありゃしない。

なんでそんなに「早・速」なん?

そんなことは(怖い先輩なので)気軽に訊けないけど。

とにかくやぁったら早くて速い。




▼ 速い理由はおそらく・・・

外科の医局では,常にあったかいご飯が食べられるのは有名な話だ。

・・・どこの病院でもそうかと問われても困るので,この医局限定ということにしておく。

外科の医局にはなんと炊飯ジャーが常備してある。

そして「コシヒカリ」一袋も。

外科の秘書さんは一日の終わりに,だいたい3合くらいのお米をとぐ。

そして帰りがけに,次の日の朝6時頃に炊きあがるようにジャーのタイマーをセットする。

ここまでが秘書さんの仕事と決まっている。

それはweekdayの一日も欠かすことは許されない。

・・・どこの秘書さんもそうかと問われても困るので,この医局限定ということにしておく。

聞くところによると,W先生は手術後や夕時の空腹時に,秘書さんお手製のおにぎりを食べるのが好きだとか・・・

ポリクリの学生がそんなことをしゃべっていたのを思い出す。

・・・どこの外科医もそんなことを秘書さんにやらせるんかと問われても困るので,この医局限定ということにしておく。

その学生さん,ポリクリ後に「君も一つどう?」ってW先生におにぎりを勧められたらしい。

さすがに「えっ,いいんすか?」とは言えず,「いえ,結構っす」と遠慮したそうだ。




怖くて訊けない質問である「なんでこんな早い出勤なんですか?W先生」。

感がいい人なら,その答えがピーンときたかもしれん。

鈍な自分でも,最近なんとなくその答えが推測できるようになった。

その答えは・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・

(溜めすぎ?)

・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・

「炊きたてのご飯が待ってるから」

腹ペコなんで,あんなに急いでんねんな・・・・・・多分,間違いないやろ!

しかしその実は,誰も訊けんわ・・・・・

▼ ゲブレシラシエ

マラソンの世界記録保持者。

北京五輪では,持病を理由にマラソン不参加のエチオピア人。

先日のベルリンマラソンでは,その鬱憤を晴らすかのような2時間3分台の世界新記録更新。

その報道もたくさん成されたが,プロのアナウンサーでも言いにくいようだ,この選手の名前。

「ゲブレシラシエ選手」とすらっとは出てこない。

「ゲブレ・・シ・・ラシエ選手」と,途中ゆっくりとなってしまう。

言いにくいので,当然記憶はしにくい。

その理由としては,思いもつかんというか初体験的な「文字並び」という要素が大きい。

ゲブレ・・・まではなんとか許容できるが,ゲブレシラ・・・となると日本人にはなじみのないというか,聞きなれない「文字の並び」となる。

最後に・・・レシラシエでピリオドとなると,もうお手上げって感じ。

レシラシエ~ってなんやねん,ドレミファドンか?と思ってしまう。

これはどうすれば記憶できるのか?

たとえば,こんなのはどうだろう。

自分たちの既知のものに無理やり置き換える強引な方法。

名付けて「勝手に着せ替え記憶術」。

たとえば,名前の最後の文字「エ」を「レ」と勝手に変えさせて頂く(スイマセン)。

そうすると,ドレミファソラシドで聞き慣れた音階「レシラシレ~」に変換できる。

そうなったらこっちのもん。

あの難しかった名前が,ゲブ,レシラシレ~と(後半のみ)記憶に入りやすくなる。

なかなかの名案。

しかし記憶したものを表現しようとする時に,最後の「レ」を「エ」に再変換し直すという大事な作業が残っている。

十中八九これを忘れそうなのが難点。




▼ Principle

これは「主義」とか「原則」とかいう意味を持つ英単語。

高校時代に,自分が結局覚えることができなかったものの一つ。

似た単語でPrincipalがあるので,どうしても区別して覚えることが出来なかった。

っていうか,面倒くさくなって,まぁええかと放っておいた(性格出とるわ~)。

記憶しづらい理由はただ一つ。

似た単語があるのでこんがらかるという要素のみ。

こういう場合の記憶法はどうか?

たとえば,こんなのはどうだろう。

一つだけ覚える。

っで,もう一つは捨てる。

つまり,簡単に言えばもう一つは無視して覚えない。

名付けて「口減らし記憶術」。

両方を一挙に覚えてしまおうと欲張るからアカン・・・という発想。

なので思い切って(というかサボって)一つは覚えない。

一つの記憶が確実になったら,もう一つに挑めばいい。

この案,きわめて合理的(たまにはいいことも言う)。

しかし,捨てられたもう一つの身になれば,覚えないなら記憶術や無いやん・・・・・という突っ込みが成立するのが難点。

それに,ほんのちょっとの気合いで二つくらいの英単語なら覚えることができるのも難点。




▼ ナフトールAS-D-クロロアセテートエステラーゼ

これはエステル結合の加水分解を触媒するエステラーゼ活性を利用した染色法。

主に血液や骨髄において頻用される酵素染色法。

けっこうオーダーする染色法なんだが,いつも「ナフトール,なんとか」と言っている自分。

かれこれ十年以上はこの言い方で押し通している。

この記憶しづらい理由としては,覚える気がないという要素が大きい。

それならば,こんなのはどうだろう。

どうせ覚えないんだったら,短く簡単にしてしまう。

名付けて「そこまでするか単純化記憶術」。

たとえば頭の三文字だけとって「ナフト」。

イヤもっと思い切って二文字の「ナフ」。

この「ナフ」くらいになれば,微妙な落ち着きの無い二文字感がインパクトあって記憶しやすい。

しかし・・・・・

覚えることは出来ても,コミュニケーション・ツールとしては使えないのがいけないところ。

たとえば技師さんに「ナフの染色頼むわ」といきなり言っても,

「・・・なっ・・・なんすか?それ」となる。

まぁ説明なしには伝わらんな,ぜったいに。

それに,なんすか?と問われて説明しようとしても,元が記憶されていないので何も説明できない。

記憶はできるが使えない・・・

とりあえずの目的は達成だが,おおもとの理念を失ってるところが難点。


▼ 試験を作ります

先日の消化器病理の講義に関してコーディネーターの先生からメール。

試験問題を作成してくださいとのこと。

講義担当の仕事は,学生の前でうまくしゃべるだけでは終わらない。

担当範囲の試験問題を作成し,その結果を採点 → 評価しなければならぬ。



▼ 歳をとると記憶や活力が減退します

二週間ほど前に行った講義。

でもなんだか,自分には数年前の出来事のように感じられる。

言われてみれば,そんなこともあったなぁって程度の記憶のみ。

どうも最近,短期記憶がゆるみきっている。

イカンイカン・・・

二日前の食事内容は?などと,突然街角インタビューされたとしても,完全に忘れている自分。

「認知症危険度テスト」で高得点を獲得できそうだ。

思い返せば,たった一週間の予習でギッリギリ間に合わせた講義。

メッチャがんばって用意したスライドだが,枚数ちょっと少なめ。

講義時間に余裕あり → いつもよりゆっくりめでしゃべったら。

とてもわかりやすかったです・・・っていう学生の感想がちらほら。

・・・そんな講義だった。

わかりやすいと言われれば悪い気はしない。

でも・・・なんかあまりうれしくない,今回は。

そもそも準備不足を自覚する講義。

満足にはほど遠い。

やっぱ昔から,気合い入れて予習→熱血講義で熱気ムンムン→完全燃焼でおわり・・・

こんな金八つぁんがええねん・・・というこだわりがある。

そう言えば最近の自分の講義は,準備不足・あまり気合い入らず・淡々と述べる・・・などの冷血?講義に終わる場合が多い気がする。

これって,弛みか?慣れか?歳のせいか?



▼ 歳をとると執拗なこだわりが増大します

試験問題は「医師国家試験」の形式で作成をという指示がある。

国家試験形式と言われてもなぁ・・・・・

忘れてるやん,完全に。

ネットで国家試験過去問を検索してみると,五択の選択問題が多い。

ならば・・・

まずは問題数だけポイントをピックアップする。

そして,それを答えさせるための問題文を作る。

ここまでは簡単。

っで次に,答えは五択なので,正解以外の四項目を考える。

易しすぎず難しすぎず,程よい項目にせねばならぬ。

これが難しい。

この項目はイージーすぎるし,こうするとすぐに嘘がバレるし・・・

かと言って,あんな項目は誰もわからんやろし,そんな項目は講義でしゃべってへんし・・・

こんなんでええかな・・・いやまだまだ。

まぁこんでええやろ・・・イヤもうちょっと。

こんな感じで4問作成完了。

結局,意外に時間がかかって半日が潰れる。

しかし,こんなあーでもないこーでもないという入れ換えを,よくもまあ飽きもせず執拗に繰り返せるわなぁ・・・

これって,歳のおかげか?



「もしもし,シノ先生ですか?」

朝早くに電話がある。

「お久しぶりです,アミです」

こういう時に「お久しぶり」などと言い出すのが,彼女ならではだ。

普通は「すいません」とか「お世話になってます」とか,そういう切り出し方するモンや。

まぁええわ・・・

久しぶりに聞く声からは,体調は悪くはなさそうに感じる。





妊娠してツワリがひどくなって,仕事を休んでいる後輩のアミ先生。

気持ち悪くって死にそうです・・・と言って休み始めて,かれこれ一ヶ月が経つ。

独りぼっちにされた自分は,淋しい思いを噛み締めてかれこれ一ヶ月になる。

メッチャ希望的観測をすれば,そろそろツワリも治まる時期か?

メッチャ個人的希望を述べるなら,そろそろ仕事に復帰してくれんかな?

・・・そんな風に思っていた。





そうしたら,なんと。

おもむろにアミが切り出した話が,

「流産しちゃいました」

とのこと。

・・・・・・・・・・・・

ふ~ん・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・

な~んも言えんわ・・・・・

・・・・・・・・・・・・

もう少し休んで体調を万全にしたい,とアミ。

まぁ自分で判断せえや。

そうとしか言えなかった。





自分の姉も一度流産したことがある。

直後は身内として心配はしたが,本人的には別に気にせず変わらずで。

落ち込んでてもしゃーないやん・・・って感じだった。

まぁサッチャーみたいなヒトやからな・・・ウチの姉は。

例えに持ってくるには相応しくないヒトかもしれん。

とにかく心の癒え具合はわからんし,ある程度の時間が必要やし。

まぁゆっくり休んでくれ。

復帰の折りには,すべてを忘れることが出来るくらいの仕事量が待っているので,安心せい。