「もしもし,シノ先生ですか?」
朝早くに電話がある。
「お久しぶりです,アミです」
こういう時に「お久しぶり」などと言い出すのが,彼女ならではだ。
普通は「すいません」とか「お世話になってます」とか,そういう切り出し方するモンや。
まぁええわ・・・
久しぶりに聞く声からは,体調は悪くはなさそうに感じる。
妊娠してツワリがひどくなって,仕事を休んでいる後輩のアミ先生。
気持ち悪くって死にそうです・・・と言って休み始めて,かれこれ一ヶ月が経つ。
独りぼっちにされた自分は,淋しい思いを噛み締めてかれこれ一ヶ月になる。
メッチャ希望的観測をすれば,そろそろツワリも治まる時期か?
メッチャ個人的希望を述べるなら,そろそろ仕事に復帰してくれんかな?
・・・そんな風に思っていた。
そうしたら,なんと。
おもむろにアミが切り出した話が,
「流産しちゃいました」
とのこと。
・・・・・・・・・・・・
ふ~ん・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・
な~んも言えんわ・・・・・
・・・・・・・・・・・・
もう少し休んで体調を万全にしたい,とアミ。
まぁ自分で判断せえや。
そうとしか言えなかった。
自分の姉も一度流産したことがある。
直後は身内として心配はしたが,本人的には別に気にせず変わらずで。
落ち込んでてもしゃーないやん・・・って感じだった。
まぁサッチャーみたいなヒトやからな・・・ウチの姉は。
例えに持ってくるには相応しくないヒトかもしれん。
とにかく心の癒え具合はわからんし,ある程度の時間が必要やし。
まぁゆっくり休んでくれ。
復帰の折りには,すべてを忘れることが出来るくらいの仕事量が待っているので,安心せい。