Whisky's Diary -3ページ目

バレンタインですが

年もこの日がやってきた。

バレンタインデー。

1年で一番チョコレートが食べたくても食べることができない日である。

買えばいいだけの話なのだが、「ひょっとしたら誰かがくれるかも・・・」と甘い期待が24時まで続き、結局食べることができない。

コンビニに買いに行くのも、店員に敗北宣言をするようで気が引ける。

雪も積もるこんな日には長熟のドロナックなんかがぴったりなのだが、ブログにはいよいよ最後となるマキロップを紹介したい。


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No.24 BLAIR ATHOL 1985~1999(マキロップ・チョイスCASK STRENGTH)

創業は1798年。南ハイランドのピトロッホリー地区にある。

この地区に流れるテイ川周辺には以前30程の蒸留所が存在し一大ウィスキー生産地であったが、現在はアバフェルディー・エドラダワーと3つの蒸留所しか残っていない。

イギリスで唯一私兵を持つことが許されている貴族アソール公爵の居城ブレア城。

昭和天皇が皇太子時代に滞在した城としても知られている。

名前の由来はもちろんこのブレア城からであるが、アソール公爵の「L」を一文字少なく名乗ることで「新しいアイルランド」という意味にしている。

また、蒸留所の近くには夏目漱石が留学中に滞在していたダンダラック・ハウス跡があり、かの文豪もこのモルトを飲んでいたのかもしれない。

漱石がロンドンでの生活に疲れ、療養のため訪れた土地だけあって美しい自然に囲まれており、仕込み水には所内を流れるオルト・ダワー(カワウソの小川)を使用している。

ユニークなのはウォッシュバックで、通常のカラ松製が4基に、四角形のステンレス製が4基ある。

収納のためやむをえずこの形にしたそうだが、清掃が面倒らしい。

香りはオイリーでスパイシー。 アップル、バター。 少しコショウを舐めたような舌触りで存分に麦の甘みが広がる。 粘り気が強く余韻が長い。

加水するとアップルティー、バターロール。

食中はロックで、食後はストレートで楽しめる秀逸なモルトだ。

休日の昼間に漱石わ読みながら・・・とも思ったが、夏の暑い日に氷とグラスを用意して釣りに連れて行く方が合っているかもしれない。

だらだらと続けてきたマキロップ祭りもようやく終わり、次回からまた好き勝手にモルトを紹介します。

今後ともお付き合いよろしくお願いいたします。

錆びた釘

やっと仕事が落ち着き、少し飲みすぎの今夜。

皆様には相変わらずマキロップ祭りに付き合っていただきたい。

本日はカクテルもご紹介しようと考えているので、興味のある方は是非!

(失敗したら消します・・・^^;)

それでは、本日の主役はこちら、


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No.23 TEANINICH 1983~1999(マキロップ・チョイス CASK STRENGTH)

1891年、ハイランドでも密造酒が盛んに製造されていたロス州にキャプテン・ヒューゴ・マンロー氏によって彼の所有地に建設された。

マンローは酒税法改正に当たって尽力した一人でもある。

「ジョニーウォーカー」や「ヘイグ」、ウィスキーから作られるリキュール「ドランブイ」の原酒としても知られている。

もともと、ブレンデッド用に生産されているため、年間生産量こそ400万リットルとディアジオ社最大級ではあるがシングルモルトとしての発売は少ない。

ユニークなのは仕込み方法で、製麦された麦芽は麦汁(ウォート)を採取する前の工程で粉砕麦芽(グリスト)にする必要がある。(聞き慣れていない方申し訳ございません。ウィスキーを作る最初の方の工程のことです。)

通常であればここでモルトミルと呼ばれる2本のローラーで麦芽を粉砕する機械が登場するが、唯一ティーニニックでは本来は麦芽以外のものを粉砕するハンマーミルを使用する。

モルトミルによってグリストは「ハスク」()「グリッツ」()「フラワー」()に分別が可能であるのだが、なぜハンマーミルを使用しているのかは不明である。


ちなみにどこの蒸留所でも使用しているモルトミル。

そのモルトミルを製作していたポーティアス社であるが、高性能で丈夫なモルトミルということでスコットランド中の蒸留所に普及したのだが・・・あまりにも丈夫。

丈夫すぎて修理も買い替えの依頼もないため倒産してしまた・・・。   ことわざにありそうな実際の話である。

脱線してしまったティーニニックの感想であるが、初めに断っておきたい。

先日、「地域によって味が似る」のようなことを書いたが、“ハイランド”という括りではそれは通用しない。   つまりモルトを飲んで、「これはハイランドの特徴がでている」なんてことはあり得ないことである。

なぜならば、東の「ダンディー」と西の「グリーノック」を結ぶ想定線の北がハイランド、南がローランドと現在は分類されているだけのことで、ハイランドには広範囲にわたって50近くの蒸留所が存在する。

例えば海岸沿いにあるプルトニーと内陸部にあるブレアソールとでは当然別物のウィスキーが出来上がるわけだ。   似るはずもない。

先日紹介したスペイサイドの地区に限って言われていることでなのであしからず。

香りの第一印象は「ストラスミル」。(・・・あれ?)

爽やかな柑橘類の香りの中から、ハーブ、アルコール。

ドライタイプのモルトで、甘みもあるがコクがない。(わかりづらいかも・・・)

味わいに伸びがない。(よく言ったらシャープ)

・・・そうだ!「ラスティーネイル」にしよう!

15mlのティーニニックに1tspのドランブイをストレートグラスに。(常温で)

数回グラスを回すと奥ゆかしい麦の香りが・・・。

情報量のあまりの多さに味覚が侵される魅惑のカクテルに変身した。

寝酒などにはもってこいの色気である。

いよいよ私の所有しているマキロップ・チョイスも残りあと1本!

マキロップ祭りも終焉が近づいてきている。

ラストを飾るのは・・・?

仕事と幸せ

普段であればさほど難しくないことが、仕事をしていると出来ないことがある。

昨夜は、なんとしても行きたいBARに行けなかったし、ウィスキーフェスティバルなども行けたことがない。

私の職業柄、日曜日を休むということは、滅多な事がない限り許されないことだし、お客様の都合で休日だって無くなる。

酒のせいにしたくはないので、翌日の仕事が早い日には酒を飲まないことにしている。

もっと偉くなったら自由になるだろうと思っていたが、勘違いであった。

ただし、その仕事のお陰で私は普段から美味しいお酒を飲むことができている。


成就することだけが幸せではない。

後ろ向きな物事を、いかに前向きに考えられるか・・・。

そこに幸せを見つけることができれば、振り返る余裕などないほどに毎日が充実するのであろう。

本日は紹介が遅れたこちらのモルトを・・・。


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No.22 STRATHMILL 1976~1999(マキロップ・チョイス CASK STRENGTH)

先日紹介したオルトモアと同地区(スペイサイド キース地区)にある蒸留所。

もともと製粉工場であったが、1891年に当時のウィスキーブームに乗っかって蒸留所へ改築された。

同地区の「ストラスアイラ」を意識して、「グレンアイラ・グレンリベット」と当初は名乗っていたようだ。

4年後、ロンドンのギルビー社が買収した際に現在の「ストラスアイラ」に改名された。

現在はディアジオ社の所有になり“花と動物シリーズ”として発売されているが、以前はボトラーズからもほとんど出回らないマイナーな蒸留所であった。

先日、「同地区のウィスキーは味が似る」と書いたが、どうだろうか・・・。

香りは・・・確かに似ている。

硫黄とオイリーな感じがそっくりである。 加えて、少し灰(タバコ)や柑橘類。

味わいは、みかんのシャーベットのようなすっきりとした甘さ、ビターチョコレート、ミント、加水すると洋ナシのような爽やかな香りが立ち、レモン紅茶のような味に変わる。

確かに似ているが、先日のオルトモアに対して、こちらは“出し切った”感があるように思う。

不注意でコルクが折れてしまったので、圧搾栓をはめて気軽に付き合っていきたい。