★★★★★

出版された頃に読んだが(↓)、文庫本になったので改めて読んだ。


前回ほど統一さんが愚に思えなかったのは、自分の経験値や立場の違いによるものだろうか。


・「考えを広く報せる"広報"より、広く耳の痛いことも聴く"広聴"が大切だ」という、創業時から続くものづくり企業としての頑固なまでの謙虚さがあった。


・トヨトミは米中貿易戦争の間で板ばさみになるのを避けるために、双方にパイプをもつ宋に頼った。宋にとっては欲しかった自動車の開発ノウハウが向こうから転がりこんできたわけだから、渡りに船。トヨトミにとっては輸入自動車への追加関税というかーを持っているアメリカの機嫌を損ねずに中国市場に出るために、双方に人脈を持つ宋は欠かせなかった。


★★★★⭐︎

混迷を極める世界を、わかり易く整理して解説してくれている。

アメリカも、バイデンとトランプの争いでは、なんら光明が見えてこない。

一体どうなっていくのだろうか。

その中で、日本の取り組むべきテーマとして、
・ロシアとのつきあい方を考える
  - アメリカ追従的なものから変えていく
・真の観光立国を目指す
  - 失われた30年を救う
が挙げられている。

さらには、中国の動きも気になるが、、、さて。

大規模な自然災害がきたら、すべてが御破算になる可能性も考えると、先行きの厳しさに打ちのめされそうな気分になる。

★★⭐︎⭐︎⭐︎

いま、会社の⚪︎⚪︎の文化を変える、ということに取り組んでいるので、何かしらのヒントを得たいと手にとった。

しかし、正直あまりピンと来なかった。

味の素で取り組まれたことを書かれているのだが、具体的なことは書かれてないまま「文化が変わった」、「良くなった」と言われてもなぁ。

守秘義務があるので、あまり詳細を書けないのは理解するが。

最後の、筆者が工場の製造課の係長だったときの話が、具体的でとても良かったので、「コレだよ」と言いたかった。

会社の改革を、経営者目線で、大枠で捉えるという意味では参考になるところも多くあったので、もう一度読み返しながら、纏めてみたい。


★★★⭐︎⭐︎

長きに渡り監督を務められていた野村克也さんが、楽天時代に書かれたもの。

組織の観点から、エースについて書かれている。

いま、会社の中で自分の置かれている立場を顧みて、学ぶべきことが散りばめられていた。


・本当に勝てるチームをつくりたいなら、技術云々のまえに。まずは人間形成ありきだ。結果より、プロセスを重視しなければならない。その道筋を示すのが、リーダーである監督の使命なのである。

・世の中には、物が見えない人が千人いれば、見える人も千人いる。(草柳大蔵)

・教えないコーチこそ名コーチ

・評価というものは、けっして自分で下してはいけない。

・この世界で生き残っていく者を見ていると、日々を新たな気持ちで迎え、その連続が進歩を生んでいる。… 今ある状況に慣れてしまうことが最も恐ろしい結果への入り口となる。



★★★⭐︎⭐︎


アガサ・クリスティを一度くらいは読んでおきたかった。


孤島に集められた十人が次々と…


前半はまどろっこしい感じがしていたが、後半は引き込まれて一気に読んだ。


ツッコミどころもあるが、1939年に書かれたことを考えれば、大して気にはならない。


むしろ、見事に登場人物達の心理をついていると言えるかもしれない。