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戦国ものの物語では少なからず延暦寺が出てくることや、父が他界したときに父方が天台宗だと知ってから、いつか比叡山 延暦寺に行ってみたいと思っている。そんなことでもあり、司馬さんが叡山について書かれていたなら是非とも読んでみたくなった。

叡山の東と西、最澄や円仁、そして法華大会などを通じて天台宗の世界のことと、とても興味深く読ませていただいた。

・子規と最澄には似たところが多い。どちらも物事の創始者でありながら政治性をもたなかったこと、自分の人生の主題について電流に打たれつづけるような生き方でみじかく生き、しかもその果実を得ることなく死に、世俗的には門流のひとびとが栄えたこと、などである。

・日本文化が、官私の差でできていることが、これによってもわかる。
 南都の大寺はすべて官寺である。
 後発の叡山は最澄の初期においては私寺であったが、その後、官寺になった。… この一山は伝統的に私をきらい、つねに官を尊んだ(これが一つには平安末期・鎌倉期の叡山のくずれにつながる。叡山の官僧法然が野に降り、浄土宗という私的集団をつくり、官の権威をいっさいかりなかったことも「官立叡山」の崩壊の一例である。おなじく叡山出身の親鸞や道元も、浄土真宗、曹洞宗という新体系をうちたてるにあたり、官とは無縁の場で展開した)。

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最近、滋賀県の琵琶湖周辺、とくに西側に興味があるねで、本書の「湖西のみち」を読みたかった。

ところが、奈良県の「竹内街道」と、それに続く「葛城のみち」がとても興味深く読めた。6月に仕事で奈良県を訪れて、この近くまで行っていたからかもしれない。

古代の大和の成り立ち、他の本で読んでも眠くなるだけなのだが、司馬さんの視点と文で読むと、こうも面白くなるのか。