朝活読書愛好家 シモマッキ―の読書感想文的なブログ~Dialogue~ -9ページ目

朝活読書愛好家 シモマッキ―の読書感想文的なブログ~Dialogue~

読書とは――著者や主人公、偉人、歴史、そして自分自身との、非日常の中で交わす対話。
出会えた著者を応援し、
本の楽しさ・面白さ・大切さを伝えていきたい。
一冊とのご縁が、人生を照らす光になる。
そんな奇跡を信じて、ページをめくり続けています。

週刊誌で「人生エロエロ」というタイトルで連載されていたのをまとめた、みうらじゅんさんのエッセイ集でした。

そこで「1枚の絵」の思い出からです。

 

266P ファビュラスなメール

ファビュラスの意味は、「素晴らしい」とか「最高にすてきな」とか、「信じられないほどの、驚くべき」らしい。

 

叶姉妹の妹の叶美香さんから、みうらじゅんさんあてにメールが送られていたエピソードが3P以内で書かれてありました。

 

かつて「みうらじゅん」展なるものが開催されていまして、わざわざ友達と観覧しに行ってことがありました。

肩が触れ合わないくらいですがほぼ満員でした。

その当時、ぼくはみうらさんを存じ上げていなかったのでこの人気ぶりにとてもびっくりしました。

 

この本に3ページ目に引用されていた「叶姉妹」が描かれた絵。

これはまさにそのときに、人を掻き分けて観覧した絵です。

 

色は赤とか、だいだい色など明るかったと記憶しています。

これは周りの物より目立っていました。すべてがサラけ出されているかとおもったくらいに際立っていました。

 

叶姉妹は、富士山!?が見えるお風呂のような場所にいました。

グラマラスな姿が映えてお二人の色気がぷんぷんするものでありましたし、そのうえで岩のような人間のような動物が柔道のように組み合っていたり、女性らしき人があぐらで琵琶を弾いてたり、2体の人形らしきものが風呂に入りいっしょに描かれていました。

 

叶姉妹以外は、意味がわからなくてそれらの不思議な面白さからとても印象的に頭の隅に残っていたのでした。

 

 

 <目次>

はじめに 

ありがたき無怒菩薩

じょうもうくんの奇跡

君の名は…

ピーポくんの“ピー”

突撃!キンツーバ

二股報道

君のホクロを数えましょう

「おかず」

悶々VSスポーツ

エロ神の責任

I can’t get no satisfaction!

マドロス詐欺にご用心!

『週刊ザテレビジョン』と駆け出し時代

マリモの適温

ラクエルさん!

最中に夢中

阿弥陀様はお見通し

アナタHaaaan!!!

ヒーローへの手紙

ラスト・ザシタレの嘆き ほか

 

 

みうらじゅんさん

1958年京都市生まれ。武蔵野美術大学在学中に漫画家デビュー。以来、イラストレーター、エッセイスト、ミュージシャンなどとして幅広く活躍。1997年、造語「マイブーム」が新語・流行語大賞受賞語に。「ゆるキャラ」の命名者でもある。2005年、日本映画批評家大賞功労賞受賞。2018年、仏教伝道文化賞沼田奨励賞受賞。

 

著者は、予備校の講師です。

歴史学者や歴史家ではない専門分野に偏らない視点から歴史を伝えてくれています。

流れを政治、外交、経済、文化の観点の四つに分けて整理され、冷静に日本の歴史の全体像をとらえ書かれていました。

 

どちらかというと、成功よりも、同じような失敗を起こさないようにと失敗から学べることが多いのではないかと思います。

ドイツの哲学者ヘーゲルの言葉。「歴史を学ぶと我々が歴史から何も学んでいないことに気づく」

 

家康のように志半ばで死なずに長く生きることができたことが、徳川幕府が長く繁栄することにつながったと思えました。

89P 安土桃山時代 織豊政権の成功と失敗

天下を取るには、強烈な向上心・チャンスを逃さない決定力・突出した革新性などがマストですが、それに加え、勘違いせず長く生きることが重要だということですね。

私たちが織田グループの3人(信長、秀吉、光秀)から学べるには、突出した革新性は両刃の剣、謙虚に振る舞うべき、生き急ぎすぎないの3点でしょう。それを相対的に若い家康は近くでじっと見ていたのだと思います。

 

 

 <目次>

はじめに 今こそ、懲りない歴史に学ぶとき

第一章 懲りない政治史

第二章 懲りない外交史

第三章 懲りない経済史

第四章 懲りない文化史

第五章 懲りない日本史

おわりに 失敗を愛せ

図版出典

 

 

伊藤賀一さん

1972年京都府生まれ。法政大学文学部卒業後、東進ハイスクール、秀英予備校等を経て、現在、リクルート運営のオンライン予備校スタディサプリで社会科8科目を担当。スタディサプリ立ち上げ時から参画する「日本一生徒数の多い社会科講師」。43歳で早稲田大学教育学部生涯教育学専修に一般受験で再入学、49歳で卒業。リングアナウンサーとしての顔をもつ。

鹿野救急医の意見のなかで「少子化問題」を取り上げました。

ぼくは、もうすでに早くないと思っていましたが、いまこの時期になにか対策を講じるべきであり、まだ間に合うかも!?というような意見を論じている人がいることを明らかにしたかったのです。

夫婦が結婚後に子どもを産み育てる前の段階において、夫婦が安心して産み育てたくなるような環境や雰囲気を社会で強力に形成してほしい。

出生した子ども一人に1億円を支援することは、現実的には極端なはなしです。

しかしながら、経済的に貢献するのであればそれはよいのではないか!と。

このような覚悟で思い切った政策をやらなければ出生率が上がらないし少子化を食い止めることができないことにぼくは同感しました。

 

169P 誤算だらけの未来予想図

少子化問題の深刻さを日々の診療で実感している立場から、現状の対策が不十分だと感じています。

仮にですが、少子化対策のひとつの大胆な提案として。子ども1人1億円の支援はどうでしょう。突飛に聞こえるでしょうか。しかし、それほどの価値があるのです。

もちろん、お金だけでは解決しません。働き方改革や保育サービスの拡充など、社会全体で子育ての環境を整える本気の対策が必要です。

子どもは未来への投資であり、その価値は計り知れません。1億円は極端かもしれませんが、それぐらいの覚悟で少子化対策に取り組むべき時期に来ているのです。

 

223P 次世代への処方箋

私は、少子化は止められるものと確信しています。ライフスタイルの変化などがあるにせよ端的に言えば少子化問題は経済問題です。収入が多いほど、そして正職員など身分が安定するほど婚姻率は上がり子供の数も多いのは厳然たる事実です。正しい経済政策で国民一人ひとりが豊かになり専業主婦の復権やベビーシッターの利用など子育て環境が改善されれば、必ず出生率は上向きます。それでも少子化が食い止められない場合、例えば、赤ちゃんが生まれた時にお祝い金を出し、出生率が目標値に達するまでは、徐々にお祝い金の額を上げていくのもよいでしょう。何事も医療と同じで、常に効果を検証し修正していくのです。

子供一人の生涯賃金は、2億から3億と言われています。今後、経済が成長すれば5億、6億と増えていくでしょう。そのことを鑑みれば、私はお祝い金を1億出しても問題ないと思います。その1億が消費に回ればさらに経済成長を後押しすることになり一石二鳥です。

 

 <目次>

はじめに 

第1章 誰も教えてくれない救急医療の裏側(「延命治療」や「高度な医療」には負の側面がある、救急時に「高度な治療」を選ぶということ ほか)

第2章 医師が明かす延命治療の真実(「生きる意味、死ぬ覚悟」を改めて問う、「蘇生を試みない」という選択肢もある ほか)

第3章 医療現場の「常識」と「非常識」(ランキング、手術実績…。表面的な「数字」を鵜呑みにするのは危険、信頼できる病院に出会うための心得 ほか)

第4章 人生100年時代の健康管理法(「特定健診」が教える長寿の秘訣、見た目が若くても高齢者並み!?「血管年齢」と「骨密度」 ほか)

第5章 重症患者「日本」の病巣(岐路に立つ「長寿国」日本の医療、財政難と揺らぐ「国民皆保険」 ほか)

おわりに

 

鹿野晃さん

医療法人社団 晃悠会 むさしの救急病院 理事長・院長。医療法人社団 晃悠会 ふじみの救急病院 名誉院長。

2002年藤田医科大学医学部卒業。青梅市立総合病院(現・市立青梅総合医療センター)救命救急センター医長などを経て、医療法人社団晃悠会を設立。2024年にはむさしの救急病院を開院し、院長に就任した。「すべては患者さんのために」を理念に掲げ、医療における理想のスピード、コンビニエンス、コミュニケーションの実現のために、24時間365日、誰でもいつでもためらわずに受診できる体制や専属の救急車の活用などを通して、訪れるすべての方に、信頼され、心温まる病院づくりに尽力している。

 

体と心は一心同体。休養は体と心に良い習慣。睡眠を含む生活習慣や栄養を考えた食事などで体をいたわり休めることで心も自然と元気になる。心の不調の原因となるストレスを溜め込まないことも重要。

体に良い生活習慣や食事のコツ、ストレスをためないための休養の方法を紹介している。

 

例えば、「笑顔」。

頬にある口角を上げて無理にでも笑顔をつくるだけで、セロトニンやエンドルフィンによる緊張を解きストレスが解消される、ナチュラルキラー細胞・NK細胞などにより免疫システムが活性化するなどの大きな効果がある。

口角を上げて実際にやってみる価値があり。

120P 口角を上げるだけで癒しと幸せホルモンが分泌される

実際に笑顔を作るだけで脳から癒しホルモンであるセロトニンや多幸感をもたらす神経伝達物質であるエンドルフィンが分泌される事が確認されています。たとえ無理にでも笑顔を作るだけで脳はそれを本物の笑顔だと認識し、これらの良いホルモンが分泌され始めるのです。エンドルフィンには副交感神経を優位にさせる作用があり、それによってリラックスした穏やかな気持ちをもたらしてくれます。これが心身の緊張を解きストレスの軽減にもつながります。

また、笑うこと自体が免疫システムを刺激することは分っています。笑うと間脳が興奮しそれが免疫システムに強い影響を与えるのです。この結果として、アミノ酸の一種であるペプチドの活発な分泌が促されます。ペプチドは、血液やリンパ液に乗って体内を巡りナチュラルキラー細胞NK細胞を活性化します。これらのNK細胞は、体内に侵入したウイルスや細菌を攻撃し私たちを守ってくれる大切な役割をになっています。笑顔や笑いはこうした免疫機能の向上にも大きな貢献をしているのです。

さらに、笑顔による幸福感は、チョコレート2千個分の快楽物質に匹敵すると言われています。笑顔を作ることで腸内細菌のバランスが整い免疫力が自然とアップすることが期待されます。笑顔が私たちの健康を支える重要な要素であることが、科学的にも証明されてきているのです。

 

 

 <目次>

はじめに

第1章 休息して日々を楽しく過ごすための「ストレスケア」(高級スイーツや日帰り温泉など自分を思う存分甘やかす習慣を作る、「思いっきり大泣き」する時間を作ってストレスや疲れを軽減 ほか)

第2章 仕事で疲れた心と体をリフレッシュする「リセット法」(仕事で座りっぱなしになるときは1時間に一度は立ち上がって血行促進、週末の「スマホ断ち」で脳疲労を回復し集中力をアップ! ほか)

第3章 体をしっかり休めて回復する「眠り方」(寝だめしても疲れはとれない!規則正しい睡眠で体内時計をリセット、朝、コップ一杯の牛乳を飲めば睡眠の質がアップする! ほか)

第4章 疲れを癒やしてリセットする「生活習慣」(口角を上げるだけで脳が騙されて癒やし&幸せホルモンが分泌される、美しい背すじ伸ばしでストレスを感じにくい体を作る ほか)

第5章 疲れない体が手に入る「食事習慣」(疲労回復や抗酸化作用のある鶏むね肉は最強の休養食材、午後3時以降のレモン水で疲れをとってエネルギーを補給 ほか)

 

 

工藤孝文さん

内科医・糖尿病内科医・漢方医・統合医療医。福岡大学医学部卒業後、アイルランド、オーストラリアへ留学。帰国後、大学病院、地域の基幹病院を経て、福岡県みやま市の工藤内科で地域医療に力を注ぎ、現在は東京で予防医学の啓発活動を行っている。専門は、糖尿病・自律神経・心身の不調・漢方治療など多岐にわたる。テレビ番組への出演多数。著書・監修書は100冊を超え、ベストセラー多数。日本内科学会・日本糖尿病学会・日本肥満学会・日本東洋医学会・日本高血圧学会・小児慢性特定疾病指定医

 

59P「大谷(翔平)がプレーする時代に生まれた事に感謝するしかない。」 に同感する。

 

野茂さんのトルネード投法。見ていて晴れ晴れしい。

直球とフォークとの配球から三振の山を築く。

その当時、テレビを見ていてハートが痺れた。

ゴタゴタした日本から海外へと渡ったときの彼の意志の強さを感じていた。

日本人MBLプレーヤーの先駆者としての苦労は計り知れないと思った。

 

野茂英雄、石井一久、木田優夫、中村紀洋、斎藤隆、黒田博樹、前田健太、ダルビッシュ有、筒香嘉智、大谷翔平、山本由伸、佐々木朗希の12名の日本人選手が所属したロサンゼルス・ドジャース。

永久欠番や野球殿堂12名、ワールドシリーズ8度制覇、140年以上の歴史を誇る名門の歴史から現在や将来性など、どんな球団なのか知りたい人には最適な本だ。

 

 

 

 <目次>

はじめに メジャーリーグを代表する名門球団の足跡

序章 大谷翔平狂想曲

第1章 2024年の大谷翔平フィーバー

第2章 ドジャースと日本人メジャーリーガー

第3章 ドジャースの歴史

第4章 ドジャースの欠番と殿堂

第5章 ドジャースとワールドシリーズ

おわりに 大谷翔平のこれから

主な参考文献

 

 

 

AKI猪瀬さん

1970年生まれ。栃木県出身。89年にアメリカへ留学。MLBについての研究をはじめ「パンチョ伊東」こと伊東一雄に師事。現在はMLBジャーナリストとしてJ SPORTS、ABEMA等に出演。流暢な英語を交えた独自の解説スタイルには定評があり、出演本数は年間150試合におよぶ。東京中日スポーツで20年以上コラムを執筆するなどスポーツライターとしても活動中

 

【No1899】ドジャースと12人の侍 日本人選手を受け入れ続ける名門球団の足跡 AKI猪瀬KADOKAWA(2025/04)

「本音をすべて書きました。10年以上中学校教諭を勤めた私が、教師の裏側を明かします。」

生徒時代、教諭は聖職者だと思っていたが、生徒を盗撮するなど犯罪をするほんの一部の先生もいるので大人になってからのイメージは変わってきている。

子どもたちファーストで、先生は、生徒のためにできることは何なのか!

意欲と信念と情熱と課題を持って対応している先生は少ないのかどうか。

偏見かもしれないが、単なる仕事としてのサラリーを得るためだけ、先生という職業を選んでなっているわけでないとは思うのだが……。

 

授業構成が上手な先生に、もし出会っていたとしたら、もっと勉強が好きになっていたはずだろう。

229P 授業がおもしろい先生の共通点は、雑談じゃなく構成がうまいこと

熱血教師の中にも雑談で生徒を笑わせて、俺は楽しい授業をやっていると思っている人は少なくありません。

ハッキリ言いますが、それは面白い授業じゃなくて、ただの面白い雑談です。雑談がうまいのと授業がうまいのは違うのです。

本当に授業が面白い先生というのは、いつの間にか生徒の勉強にのめり込んでいて、自分からいろいろなことを探究したくなるような、そういう仕掛けができる先生です。そういう先生は例外なく、脱線トークでごまかしたりせずに、授業そのものを面白くする工夫をしています。重要なのは、教材選定や、問い、構成のうまさです。

 

ブラック校則はありました。例えば、髪型で、ポニーテールやツーブロックはNGとか、白い靴下や白い下着でないといけないとか。それを変えるにはどうするか?

191P ブラック校則は、どうやったら変えられる?

ブラック校則は、生徒がいくら声を上げても、それで変わることは滅多にありません。生徒がワーワー騒いだからルールを変えましたというのは、学校にとって体裁が悪いからです。

では、どうしたらブラック校則を変えることができるかというと、最も効果的なのは、保護者が声を上げることです。学校は保護者の声は無視できません。一番効き目があるのは確実に保護者の意見です。

 

 

 <目次>

まえがき

第1章 保護者への本音

第2章 学校現場の本音

第3章 働き方の本音

第4章 生徒が気になる先生の本音

第5章 教師への本音

第6章 持続可能な学校にするための5つの提言

あとがき

 

 

静岡の元教師すぎやま さん

YouTuber、TikToker、LGBTQ、教育評論家。静岡県掛川市出身。10年以上中学校教諭として勤務したのちに、2018年に退職。現在は先生のホンネ、学校のウラ側を解説するインフルエンサーとして活動中。現在総フォロワー数70万人超。フォロワーの多くは中高生で、若者心理やSNS文化に詳しい教育者として、自己啓発、SNSなどのテーマで、執筆・講演を行っている。2021年には『ゲイ』であることをカミングアウト。LGBTQの啓発活動として、講演会や企業向け研修会なども行っている。2024年に不登校生徒向けのオンラインのフリースクール『新時代スクール』を創設。クラウドファンディングで応援を募り、支援総額780万円超を達成

 

 

【No1898】教師の本音 生徒には言えない先生の裏側 静岡の元教師すぎやま SBクリエイティブ(2025/03)

なかなか読み応えある内容ある小説だった。非道徳的な内容に時代がついて行っていたのかどうか、僕の思い込みではあるが、その当時世の中に頒布されていたとは思えず不思議な感覚がした。

最初から半ばまでナオミは河合譲治の手のひらで転がされていたようだったが、じつは河合がナオミの手のひらのうえでまんまと踊らされていたように見受けられた。

生真面目なサラリーマンの河合はカフェで見初めたナオミを自分好みの女性に育て上げようとしていた。しかし、魔性の女ナオミは、なかなかコントロールできなかった。

河合は、官能に溺れ背徳に酔いしれるナオミを理想の女に育てる計画が成功しなかったのかどうか。ぼくは、その当事者ではないのではっきりとはわからなかった。

 

※このことに関して、たまたま同時に読んでいた本の中に書かれていた内容を引用したい。

☆他人はコントロールできない

人の悩みのほとんどは人間関係に起因する。他人は生きがいにもなりうるが、悩みの種でもある。

故に、人生で絶対に分っていた方がいいことの一つに、他人はコントロールできないということがある。親が子供に、子供が親に、上司が部下に、部下が上司に、あるいは友人や恋人に、私たちはつい他人に期待して、期待が叶わないことで怒ったり悲しんだりする。

もっとこうして欲しい、これはやめてほしい。自分の周りの人が、自分が思うように振る舞ってほしいという願いは尽きない。気持ちは理解できるが、基本的には他人はコントロールできないのだということを受け入れ、ある意味で諦める必要がある。

身近な人がコントロールできないのはもちろん、社会や世の中もコントロールできない。さまざまな不正義や紛争、戦争に満ちているこの世の中であるが、自分の思うようにはいかない。どんなに大国の指導者の振る舞いが気に入らなくても、その人の脳がそうなってしまっているのだから、仕方がないのだ。

(114P 生きがいの見つけ方 茂木健一郎 PHP研究所(2025/07)から引用)

生きがいは、外部ではなく自分のこころの中にあろう。

ぼくにとっては、例えば「熱中や集中できるものやこと」から。

それぞれ一人ひとりが自身で見出すものだろう。

 

20P 生きがいは生きる理由ではない

生きがいを説明する際によく引用されるのが、有名なベン図(オイラーの図)のモデルである。好きなこと、得意なこと、社会の役に立つこと、収入を得られることの交差点に生きがいがあるという図だ。しかし、これは西洋人が合理主義に基づく枠組みであり、本来の生きがいとは異なる。

 

生きがいは、外部の条件の組み合わせで生じるのではない。自分の中から自然に湧き上がる実感である。例えば、庭の花を眺めることに生きがいを感じる人もいれば、家族の時間に生き甲斐を見いだす人もいる。一人に一つだけとは限らない。その多様性こそが本質であり、単一モデルに説明できるものではない。

 

私の生きがいは、コーヒーの時間と、走っている時に蝶が舞うのを見ることである。それはほんの短いひとときだが、私にとってその時間が果たしてくれる役割は大きい。

つまり、生きがいという概念の重要な点は、人生の慈しみ方は、外部から与えられるものではなく、自分自身の中に見出されるというところにある。それは感じようによって感じられるものではない。

 

 

 <目次>

はじめに

序章 生きがいとは何か

第1章 偶然と必然(自由意志はあるのか、偶然とは何か)

第2章 意識と無意識(無意識の耕し方、行動が感情をつくる)

第3章 自分と他人(人とつながる脳の働き、スマホ依存の脳科学)

第4章 人工知能と生命(人工知能と言語のパラドクス、究極の質問と理解できない答え)

第5章 境界はあるのか(「私」が「私」である謎、人生と記憶)

おわりに 

 

 

茂木健一郎さん

東京大学大学院客員教授及び特任教授、ソニーコンピュータサイエンス研究所上級研究員。東京大学理学部、法学部卒業後、東京大学大学院理学系研究科物理学専攻課程修了。理学博士。理化学研究所、ケンブリッジ大学を経て現在に至る。専門は脳科学、認知科学。「クオリア」(感覚の持つ質感)をキーワードとして脳と心の関係を研究、併せて近年は「人とAIのアラインメント」についての研究に注力中

出来事に対する意味付けが大事であることがわかった。

ある出来事が起こってから、例えばポジティブなのかネガティブなのか、どちらかで判断することが多い。自分がどう受け取るか、どう感じてどう思うのかが課題だと思っていた。

 

理論家のエリスは論理療法の創始者であるが、彼のABCD理論ではこう要約される。

「人間の不適応な感情・気分・行動は、出来事から直接引き起こされるのではなく、起こった出来事をどのように受け止めるかによって生み出される」

 

未来に力が湧くような良き人生を過ごせるものを見つけるようになりたい。

216P 人生の良し悪しはライフイベントでは決まらない

困難に出会わないのが良い人生かというと、必ずしもそうではないようだ。人生を前向きに歩んでいる人、未来に希望を持っている人には、これまでに自分の身に降りかかった困難に対して、今の自分にとっての糧になっているといった位置づけをしていることだ。

あの報われない日々があったから、特に精神力が鍛えられて、今の仕事生活の充実に繋がった。色々と辛い目にあったおかげで、人の気持ちがわかる優しい人間になれた。育った環境がバラバラで不幸だったから。我が子には同じような思いはさせたくなくて、みんなで力を合わせる温かい家庭を築くことができたと思う。

このように負のライフイベントにも今の自分につながる肯定的意味を見つけることができれば、未来に向けても力が湧いてくる。

 

 

 <目次>

プロローグ 「なぜ、ああなのか?」の深層

第1章 なぜあの人は何度注意しても同じミスをするのか

第2章 なぜあの人はいつも愚痴ばかりなのか

第3章 なぜあの人は言うことがコロコロ変わるのか

第4章 なぜ同じ経験をしているのに記憶がスレ違うのか

第5章 なぜ昔の歌は覚えているのに最近の歌は覚えられないのか

第6章 なぜあの人と話すと記憶が変わっていくのか

おわりに 

 

 

榎本博明さん

心理学博士。1955年東京生まれ。東京大学教育心理学科卒。東芝市場調査課勤務の後、東京都立大学大学院心理学専攻博士課程中退。川村短期大学講師、カリフォルニア大学客員研究員、大阪大学大学院助教授等を経て、現在MP人間科学研究所代表

 

 

【No1895】なぜあの人は同じミスを何度もするのか 榎本博明 日経BP日本経済新聞出版(2025/07)

派遣で今日をつないで生きているわたし、隣の部屋の物音から夢想する58歳生涯孤独のムーちゃん、コロナ禍時にまるでうつけのような状態になった男、父親の体の都合で働けなくなった後の自分、夫の浮気が原因で離婚したシングルマザー……。

主人公の年齢や立場は様々で生き様が淡々と紡がれていた。

例えば、コロナはみんなの生活に大きな影響を与えた。こんな日常もあった。

各々の人物たちにとっては、それぞれの人生のある日を演じているかもしれないが、ぼくにとってそれぞれが非日常の一コマを演じているように思えてその動向に興味が湧いた。

 

 <目次>

令和枯れすすき

ドトールにて

もう充分マジで

非常用持ちだし袋

みんな夢のなか

 

朝倉かすみさん

1960年北海道生まれ。2003年「コマドリさんのこと」で第37回北海道新聞文学賞を、04年「肝、焼ける」で第72回小説現代新人賞を受賞し作家デビュー。09年『田村はまだか』で吉川英治文学新人賞、19年『平場の月』で第32回山本周五郎賞を受賞。24年『よむよむかたる』が第172回直木賞の候補作になる