こんにちは、sigejunnです。
今日、紹介する漫画は「メタモルフォーゼの縁側」です。
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メタモルフォーゼの縁側(1) [ 鶴谷 香央理 ]
858円
楽天 |
市野井雪は、亡き夫と通っていたお店が閉鎖し、過ぎていく時間に寂しさを感じながら、いつもの料理本でも買っていこうかと本屋に立ち寄った。
そのとき、ふと気になった漫画を1冊買って帰る。
その漫画の内容は、少年同士の淡い恋物語だった(BL本てことですね)。
一方、本屋でアルバイトをしている高校2年生の佐山うららも、その漫画の大ファンであった。
しかし、BL好きを語り合う人間がほしい。
そう思っていたところに、その漫画を買う人が。
しかし、その人は明らかに年齢差がある人、市野だった。話してみたい。
でも、勇気が…。
そこを踏み込んでみると…、というお話。
佐山うららの気持ち、わかります。
好きなもののことを好きと言いたい。できたら、いろんなことを語りたい。
でも、仲間が見つからない。
その中で、同志を見つけたら、『私もそれが好きなんです』と言いたい気持ちがわかります。
また、その人に話しかけにくいのもよくわかります。
だって、否定されたら辛いから。
この漫画、最後は電池が切れるような急な展開で終わります。
1~5巻までの間も大きな山場は感じられず、オチが強くもなく、意味のある漫画とも言えない、まさにヤオイ本だなと思いました。
でも、その読後感は充実していました。
決して、「俺たちの戦いは、これからだ!」みたいな感じではなかったです。
それでも、人とのつながりが決して多くもなければ強くもない’佐山うらら’という人物にもドラマがあり、「次にどうなるんだろう」と読んでみたくなる魅力が生まれています。
ちなみに、メタモルフォーゼとはドイツ語で変化、変身の意味があり、変化していく二人の関係を皆さんに見てほしいです。
是非、ご一読を。