映像制作者の映像レビュー
★★★★☆


実話を元にした物語。


ウォーターゲート事件で失脚したものの、

復活を果たそうとするニクソン元大統領と、

彼とのインタビューを機にスターダムに

のし上がろうとするTV司会者フロストのガチンコ勝負。


スポットライトを浴びる勝利か、

周りに誰一人いなくなる孤独か。

勝者はどちらか一人。


フロストとニクソン、言葉の駆け引きのクライマックスは、

最高に素晴らしい。あまりに真に迫る二人に、

観ている間、それが演技であることすら忘れてしまった。


監督のコメンタリーによると、色々なパターンの演技で

テイクを重ねたとのこと。


同じ台詞で、表情の違いや間の違いだけで、感情を伝える。

本物のプロの役者って、本当にすごい。

そして、そこまで役者が本気でできるのは、

「脚本の素晴らしさ」、これに尽きる。


それだけの脚本を作るのに、一体どれだけの調査と時間、

つまり「情熱」を注ぎこんだのか。

それを考えると本当に頭が下がる。


関わった全スタッフが充実感を覚えたことだろう。

こういう素晴らしい仕事をしている人たちがいる。

そのことに、励まされる。




映像制作者の映像レビュー
★★☆☆☆


「CGにとことんこだわった」という本作。

確かに衣裳のフェルトっぽい質感とか、水の表現とか、

個々のCGはクオリティ高い。


ただ、カメラワーク、キャラの動きがRPGのゲームっぽいし、

表情とアフレコの違和感、シナリオの唐突さや予定調和感など、

もっとエネルギーを割いた方が良かったのでは?と思うところ多々有り。


CGの質感を追求して、何をゴールにしていたのかがわからない。

リアリティを感じさせなければいけない世界観でもないのに。


このベクトルで作っていっても、アバター3D以降、

「映画」としては厳しいと思う。

ゲームなら有りだけど。



映像制作者の映像レビュー
★★★☆☆


ネルソン・マンデラ本人ではなく、その側にいた看守に焦点を当てたのが

面白い着眼点だな、と。


僕らは通常、スポットライトを浴びる人にばかり目が行きがちだが、

そういう人のすぐ隣にいる人にもドラマがあるわけで、

映像企画には「視点」が重要であることを再認識。


「24」の大統領役でブレイクしたデニス・ヘイスバードが、またいい。

威厳とか誇りとか優しさとか、器の大きさを感じさせる演技ができるって、

すごいと思う。


まぁ、実話なだけに脚色の限界というものがきっとあって、

エンターテイメントとしてはいささか物足りない部分もあるが、

肌の色に限らず、「差別」の醜い構造が上手に描かれている。


日本からは遠い国のリアルとはいえ、考えさせられるものがある。




映像制作者の映像レビュー
★★★★★


これはヤバイ!!


シナリオは、ハリウッド王道のシステムで作られていて、

いわば「ヒネリ」もなにもない、今時逆に珍しいど真ん中ストレート。

だから展開も読めるし、結末も見えるし、とても3時間持たせられるものではない。


にもかかわらず、全く飽きずに最後まで手に汗握って見てしまったのは、

ひとえに3Dがすごいから。


このすごさは、幾ら言葉で説明しようとも、完全には伝わらないだろう。

とにかく、見てくれ、としか言いようがない。


3Dの臨場感は、正に「バーチャルリアリティ」として、観客を包み込む

結果、映像の世界はあっという間にリアリティを獲得し、

登場人物にいつの間にか感情移入し、シナリオに没頭させるのだ。


このブログでも何度か触れているように、

家のテレビが高画質大画面になって、DVDリリースまでの

スピードが短くなった結果、「わざわざ映画館に見に行く理由」が、

どんどん希薄になっていった。


その「理由」として、3Dは一筋の光明を映画産業に射しこんだ。


映画が「鑑賞」するものから「体験」するものへ変わった、

その意味でエポックメイキング的な作品。

映画新世紀が始まった。



映像制作者の映像レビュー
★★★★★


一体、何度紹介すれば気が済むのか、という感があるが(笑)、

これは書かずにはいられない。


シーズン3に突入して、「これはヤバイか?」と思うストーリーがあった。

流れ的に矛盾しているというか。いるはずのない人がそこにいたりして。

人気が出て引き伸ばした結果、ほころび始めた数々の名作と同じ運命を

辿ってしまうのか・・・とテンション下がってきてたのだが!!


シーズン3の最終回。

これはスゴイ!!

3回繰り返して見てしまった。


脚本がとんでもなく熱い。

「まさか!」「そんな!」「マジで?」と展開し、

音楽がギュイーンと鳴り響くのに合わせて、コズミックズーム!

目指す地球がすぐ側に!

ブラックアウト!

to be continued...!!


・・・この最後の場面の濃さ、文字だけで伝わるだろうか?

まぁ、俺の興奮度合いは伝わると思うが(笑)


全編見てないとイマイチわからないところが難だが、

このスタッフは本気でやってんな~。

クライマックスの最終シーズン、果たしてどうケリをつけるんだろう?


楽しみ。




映像制作者の映像レビュー
★★★☆☆


1918年からのショートフィルムシリーズ。

トーキー導入前だから、必要最小限の台詞をスーパーで表示する他は音楽のみ。

音楽と、役者の仕草やら、表情やらで笑いと感動とを作り出している。


もちろん、その分オーバーだったり、感情移入しづらいところもある訳だが、

とかく喋りっぱなしな日本の映像制作においては、

一度、監督も、役者も、この原点に戻ったらどうだろうか?


「ビジュアルコミュニケーション」を目指す自分としては、強くそう思う。



映像制作者の映像レビュー
★★★★★


見に行こうと2回ぐらいトライしたのに、2回とも満員で入れず。

前日予約でようやく見ることができた。


いやもう、本当に素晴らしい。


「観客の望むものを。」その一点のみを基準に突き進む姿。

時折垣間見える、彼の人間性とカリスマ性。

50才とは思えないダンスパフォーマンス。

圧倒的な存在感。


スタッフ、ダンサー、ミュージシャン、全員がMJのために、

最高のものを作ろうとしている一体感が伝わってくる。


俺は決してマイケル信者ではないが、それでも、

数々の名曲と、類のないステージが二度と見られないと思うと、

本当に残念でならない。


マスメディアが登場するまで、世界の人々が共有できる物語はなかった。

ネットが登場して世界はつながったが、小さなコミュニティが、

「地域」とは違う形で無数にできただけだった。

隣に座っている人が何の物語に感動しているか全く知らない。

そういう時代になった。


MJは、人々が共有できる、最後の物語になったのだ…そんなことを思った。


映像制作者の映像レビュー
★★☆☆☆


先祖の記憶が見えるようになる謎の粉。

まぁ、そこまでは”企画”として良しとしよう。


ただ、それが連続誘拐事件の解決の糸口になり、

しかも、原因も理由も結果も、何やかやと複雑な事情の

登場人物だけで完結してるあたりが、

もう少しやりようなかったのかよ?と突っ込まざるを得ない。


人物の関係性だけがクローズアップされていて、

個々のキャラクターまで踏み込めてないのも一因かと思うが、

何か意味ありげで実は何の伏線にもなってないカットが多く、

間延びしてる感がある。


脚本、演出、両方とも詰めが甘すぎないか?



映像制作者の映像レビュー
★★★★☆


渡辺謙が舞台挨拶で涙を流しただけあって、本当に大変な労力が注ぎ込まれている力作。


飛行機のCGのなじみ具合が甘いのが若干気になってしまったが、そんなことはどうでもよい(笑)

墜落現場の再現やアフリカや中東の街並みなど、スタッフの情熱がつまった濃い映像となっていて、役者陣の演技も素晴らしいため、リアリティは抜群。

ストーリーで描かれている様々な価値観に、色々なことを考えさせられた。


中東赴任=左遷。

労働闘争。

会社への忠誠心。

出世や保身のための根回し。

利権。


顧客不在の企業論理や政治論理が極めて「昭和的」であり、現代の、特に若者から見たら、全く理解不能なメンタリティだろう。


ただ、オンタイムでシンクロしているJALの経営再建なんて話を聞くと、未だ「昭和」が終わってない爺さんたちが発言権を持っている一帯が、確実に存在するんだろうと思う。


その意味において、この映画は「過去」の話ではない気がして、気分が重くなった。

映像制作者の映像レビュー
★★★★☆


3部作ということで、続けて見たかったので、今更ながら1作目をレンタル。


原作に忠実なシナリオや、CGの作りこみも良く出来ているが、

とにもかくにも、キャスティングが素晴らしい。

原作を読んでいる人なら誰でも膝を打つような、正に的を得た配役。


しかし、これだけの出演者と、あれだけの撮影、、

元はとれているのだろうか?


人気原作を映画化→テレビ局を巻き込んで宣伝→DVDという、

邦画のビジネスモデル自体に、少し違和感を覚える。

何故なら、「映画館で見る必然」が無いから。


「力を入れて作ったテレビドラマ」の範疇を超えてるとは思えない。

1800円の価値がある画作りかどうかで言うと、ちょっと物足りないのだ。


大画面テレビの普及が終わった時、この問題は顕在化するように思う。

その後、映像コンテンツの勝利の方程式はどうなるのか?

次の一手は、なかなか見えない。