映像制作者の映像レビュー
★★★★☆


各所で評判になっているこの映画、遅ればせながらようやく見た。


バーチャルでのトラブルがリアルに影響を与えたり、

結局は人間同士の絆こそが最大の力であったり、

多少の誇張はあるものの、この中で描かれている事象は、

極度の情報化とシステム化が進んだ「現在」という時代を

ものすごく上手に表現している。


こうして思い返してみると、特段トリッキーなアイディアが入った

プロットではないことがわかるが、退屈せず、むしろ充実して

見られたのは、ひとえにアニメーションとしてクオリティが高いから。


個々のデザイン、動き、画面配置・・・これらがセンス良く作られているから、

見ていて気持ち良く没頭できるのだ。

あと音楽のチョイスと当てる場所が絶妙。


制作者たちの本気が伝わってくる完成度。

確かに評判になるのもわかる。

今、この2009年だからこそ生まれた良作。






映像制作者の映像レビュー
★★★★☆


久々の更新になってしまった。。


スコセッシ×ストーンズのライブドキュメンタリー。

ミックの60オーバーとは思えないパフォーマンスだけでも

充分見る価値があり、エネルギーをもらえるのだが、

前半のスコセッシの様子や、ところどころに入ってくる昔の映像が

すごく効いていて、単なるライブ映像に終わらない、

ストーンズをよく知らない人でも楽しめるエンターテイメントになっている。


この前、グラントリノを見た時も思ったが、

突っ張って早死にする生き方がカッコイイんじゃなくて、

年食っても突っ張って生きてる方が真にカッコイイんじゃないか、と

思えてくる。日本で言うと栄ちゃんとか。


まぁ、その年になってもエネルギーを発し続けられるところが、

凡人とは違う”スター”なんでしょうが。


とにかく、今、現在のミックとキースを脳裏に刻んでおくのは、

同世代の中年男全員に必要なことなんじゃないだろうか。



映像制作者の映像レビュー
★★★★☆


ガイ・リッチーの出世作「ロック・ストック~」のテレビシリーズ版。

映画同様、4人組の主人公が毎回、様々なトラブルに巻き込まれる。


幾つかのエピソードが同時進行し、それが複雑に絡まっていき、

思わぬところで接点が生まれるという、映画版のスタイルを踏襲しているが、

1時間でコンパクトに、ストーリーが理解できる範囲で複雑化し、

きちんとまとめる構成力は見事。


それを2話、3話とクオリティをキープして量産できているのがすごい。

構成作家が優秀なんだな、きっと。


ドラッグあり、殺しあり、銃撃戦ありのアウトローな若者たちのドラマが

普通にテレビで流せるのが羨ましい。日本じゃ完全アウトでしょ、これ。


日本のメディアは自主規制しすぎだと思うが、「真似する馬鹿が出てきたら

どーすんだ!」という意見に対して、「そんな奴いねーよ」と言い切れない

あたりが歯がゆい。


映像エンターテイメントなんて虚構なんだから、

好き勝手やらせてくれてもいいのに、




映像制作者の映像レビュー
★★★★☆


そーいや見てなかったな~とレンタル。


三谷幸喜作品は脚本と演出の面白さなんで、

画作りとしては家の大画面でいいや、というのと、

公開時の三谷幸喜テレビジャックがウザくて、

意地でも見に行くもんか、と思って見てなかった(笑)


さすが、良く出来てます。

役者陣の演技は上手いし(特に西田敏行はスゴイな、やっぱり)

伏線の張り方と回収は見事。

ドロッとしたところのない健全さが物足りなく感じるのは、

単に俺がひねくれているからなのだろうな。


コメディタッチで始まり、ちゃんとメッセージもあって、

正に王道のエンターテイメント。

映像制作者の映像レビュー

★★★☆☆


子供と一緒に映画を楽しめる、という意味で、

俺ら団塊ジュニア世代を正しくマーケティングした作品。


画面に収まりきらないぐらい、これだけズラリと勢揃いされると、

絶対的な存在であるはずの個々のライダーが相対化され、

ありがたみが少ないことこの上ない(笑)


それでもアクションシーンでは、ちゃんとそれぞれのライダーの

見せ場を作っていて、昭和ライダーはやっぱり味わい深いな~とか、

平成ライダーはスタッフの試行錯誤の変遷が見られるな~とか、

デザイン力は進化してるな~とか、それなりに見ごたえはある。


同時上映の侍戦隊シンケンジャーは、実写3Dを初体験。

「モンスターVSエイリアン」に比べると、これは明らかにスキル不足。

3D用のカット割を2Dで見るのはできるが、その逆はキツイ。

20分足らずの映像なのに頭クラクラで気持ち悪くなった。


例えば、林の中をカメラが横スクロールしていくシーン。

木々の配置はもちろん実写だからコントロールできない。

すると、手前にある木と奥にある木とがバラバラと五月雨式に

出てきて、そのワンカットだけで、もう酔ってしまう。


タイトルワークとかCGのところは3Dで迫力が出るが、

実写部分で効果的な3Dは皆無。

3Dは画面デザインを全てコントロールできるフルCG向きなんだな。


子供用映画と言えど、作っているのはプロフェッショナルな大人たち。

「自分ならどうするか」を考えながら見ると、面白い。


映像制作者の映像レビュー
★★★★☆


若返っていくブラピと、年をとっていくケイトの顔が、

あまりに自然でビックリ。

特に、老けさせる特殊メイクは昔からあるが、

若返らせるのはこれが初めてなんじゃないだろうか。

もうCGって、本当に何でもできるのね。


・・・という意味で、視覚的な驚きはあるのだが、

肝心のストーリーはと言うと、タイトル通り、

ちょっと数奇過ぎて感情移入ができない(笑)


心は年をとっていき、体は若返っていく時、

人はどんな精神状態になるのか。

これを想像できる人はなかなかいないんじゃないだろうか?


しかし、さすがはデビッド・フィンチャー。

映像のトーンはすごく美しい。



 


映像制作者の映像レビュー

★★★★★


CITY of GODに続く、ブラジルのファベーラ(スラム)を舞台にした物語。


制作したO2Filmsは、昨年、ブラジルロケのCM制作で

一緒に仕事をした映像プロダクション。

広大な敷地に自前のスタジオを持ち、CG制作室も編集室も完備され、

とても羨ましい制作環境だった。

働いている人たちも皆陽気で、真面目で、優秀で。


そんな、俺が見たブラジルの風景の向こうにそびえる丘には、ファベーラがあった。

地元の人ですら近寄らず、俺たちにその話をすることさえ

ためらうような、ある意味タブーの地。


あの、伸び伸びと人生を楽しんでいるように見えたプロダクションの連中と、

この映画に出てくるような、希望のない場所に住む人々が、

ほんの目と鼻の先の距離で生きている。


その奇妙な秩序が、ブラジルパワーの本質かもしれない。

何せこの映画も、画のトーンと音楽がとにかくスタイリッシュ。

ちょっと日本人では作れないグルーヴ感。

もう一度彼らと仕事をしたいな~。


映像制作者の映像レビュー
★★★★☆


3D映像って、子供だましのイメージが強かった。

例の赤と青のメガネも安っぽいし、言うほど立体的でもないし、と。


しかし、この分野も相当技術が進化しているようで、

俺の3D映像に対する印象は全く変わった。

生で体験してみると、思っていた以上に奥行きがあって、

見にくいカットもあるにはあるのだが、画面の構図や対象物、

ライティングによって、本当に映像が「空間的に」見えるのだ。


そして、3Dを効果的に見せるためのカット割というものがあって、

それは今までの「2次元前提」とは異なるスキルが必要だ。


その辺のスキルを修得して、この映画のような、

いわゆるファミリー向けのキャラ&ストーリーではなく、

もっとガリガリの硬派な映像を完全3DCGで作ったら、

映像制作の新しい地平が開けるかもしれない。

ゲーム映像とかはこっちに進化していくんじゃないかな。




映像制作者の映像レビュー
★★★★★


いよいよ、シーズン3突入。


本当にこのシリーズのシナリオライターはすごい。

絶体絶命の状況に登場人物を追い込み、

そこでもがく人間の葛藤を描き出し、

ギリギリのところで救う。


人類を力づくで征服しようとするサイロン。

その中でサイロンの側に寝返る人間。

自爆テロで抵抗する人間。

人間のことを信じるサイロン。


様々な人物の、それぞれの思惑を丁寧に描くことで、

もはや「人類vsロボット」のSFストーリーではなく、

911以降のアメリカvsアルカイダのような、

現実社会のオマージュになっている。


それを、脇役も含めてなりきっている役者陣と、

ハイクオリティCGでリアルに描ききっているこのシリーズ。

果たしてどんな結末になるのか、目が離せない。







映像制作者の映像レビュー

★☆☆☆☆


前作と同時に借りていたのだが、なかなか見る気が起こらず、

ようやく見て、やはりガックリ。


なるべく偏見を排除して楽しもうと思ったけれど、

素人くさい演技、しゃべりっぱなしのナレーション、緩い編集

アニメだから成立している演出を実写でやったらこうなっちゃいました、という感じ。


これが名も無き新人監督のオムニバスなら、まだ許せるが、

押井守&神山健治ということで、期待しすぎてしまった。

残念。