映像制作者の映像レビュー
★☆☆☆☆


押井守監督による2006年の作品。


改めて言うまでもなく、映画「攻殻機動隊」はジャパニメーションの代表作だし、

弟子の神山健治監督による「攻殻」テレビシリーズもメチャクチャ面白い。


ただ、俺自身はいわゆる「アニメオタク」ではないので、

押井監督の映画って、他に見たのは「イノセンス」だけ。

あれはよくわからんかった。


・・・で、これもよくわからんかった。

押井監督の昭和史観をドキュメンタリー風エンターテイメントにした、

というだけで、何か自己完結してるというか、内輪ウケというか。


言い方は悪いが、制作者の自己満足だけで作った自主映画を観た時に近くて、

「あぁ。きっと作ってる側はココが面白いんだろうなぁ。俺にはつまらんけど。」

と感じるところが多くて。


”コミュニケーションする映像”と”コミュニケーションしない映像”。

明確にその2つは分かれるが、そのラインは非常に難しい。



映像制作者の映像レビュー
★★★☆☆


ターミネーターシリーズは、「2」の時点で話が完結しているので、

ストーリーには最初から期待していなかった。

その割には、よく頑張りました、という感じ。


俺としては、最初のターミネーターで受けたCGの衝撃から、

映像技術がどの程度進化したのかを直に確かめたかっただけなのだが、

正直、圧倒された。


もうね、マシーンが実在しているようにしか見えないんだ。

金属の質感、重量感、動き、全てがすんごいリアル。


だから、撃っても撃っても起き上がってくる奴らの、

全く交渉不可能な相手に接した時の恐怖が、

リアリティありまくりで。


逃げることもできず、戦って倒すしかない登場人物たちの

切迫した状況、絶望的な中でも勇気を振り絞って立ち向かう姿に、

のめり込んでしまうワケです。


見終わって冷静に考えると、「あれはおかしくね?」という

突っ込みどころがあるのだが、見ている間はそんなことを

考える間もなかった、という意味で、正しいエンターテイメント作品。




映像制作者の映像レビュー
★★★☆☆


小説が面白かったんで、前々から気になっていたのだが、ようやく見た。


原作に忠実な作りで小説を読んだ人なら楽しめるが、

主人公と息子の関係とか、社長との関係とか、ちょっと物足りない部分も。

2時間では短すぎるのかな、やっぱり。


ただ、新聞記者のプライドとかメンツとか駆け引きとか、

その中での戦友のさり気ない優しさとか、

熱い硬派な男の世界が好きな人にはオススメ。


堤真一、遠藤憲一、堺雅人、でんでん、、

役者陣の演技は素晴らしい。



映像制作者の映像レビュー
★★★★★


ビートルズの曲で作られたミュージカル。

・・・と一言で言い切ってしまうには勿体無い。


歌詞と無理なくシンクロさせたストーリー展開。

ダンスはもちろん、大掛かりなセットあり、CGありの凝った映像表現。

見た目の良さだけでなく、歌も演技も抜群のキャスト。


それを、あの時代だからこそ、ある種の必然により生まれ、

今後二度と生まれることのない不世出の名曲たちが

全編にわたり散りばめられている。


ビートルズの曲に込められた強く、優しいメッセージが、

画と音で強烈に心に染み込んでくる。


傑作。



映像制作者の映像レビュー
★★★★☆


1982年に作られた、世界初のCG映画。


今から27年前の映画であるにもかかわらず、

そのデザインセンスの良さに驚かされる。


CGのクオリティは当時とは比較にならないほど進歩したが、

今でも通用するんじゃね?と思うぐらいカッコイイカットも幾つか。


「コンピュータが考えるようになると、人間が考えなくなる」という

現代を予言しているかのような台詞や、

全てのプログラムを監視・管理するマスターコントロールプログラムは、

某グーグルを思い起こさせる(笑)


今の技術でリメイクしたら相当すごいんじゃないか、と思っていたら

2011年にやるみたい。

CGは当たり前として、デザインや演技や脚本や、、

「映像」としてどこまで進化したのか。結構楽しみだ。



映像制作者の映像レビュー
★★☆☆☆


久々の更新になってしまったが、何も見てなかったワケではなくて、

ずーっと「バトルスターギャラクティカ」にハマってた(笑)

シーズン2も息切れせずにハイテンションで進みます。

まだの方は是非。


それはさておき、ガイリッチーである。

大好きな「ロックストック」に通ずる複雑に入り組んだシナリオと、

スタイリッシュな映像、リアリティのあるキャスティング。


・・・はいいのだが、ちょっと深いところまでやりすぎた結果、難解。

何か妙に人物の心理に入り込んだあたりから「?」になり、

絡み合った伏線が一気に溶けるカタルシスがなく、「え?何で?」という終わり方。


エンターテイメントに徹して作ったら、いかにも彼っぽい、

面白い作品になっただろうに。もったいない。





映像制作者の映像レビュー

★★★★☆


アメリカとメキシコの、麻薬密売にまつわるストーリー。

3つのエピソードが同時進行で語られ、お互いが段々と交錯していく。


映像のトーンを変えて、複雑な構成を分かりやすく見せる手腕は見事。


「麻薬」という現実を、それぞれの視点から見せることで、

問題の深さと難しさを浮き彫りにしているところも上手い。


結局、何も解決しない。

それぞれが、自分の周りのささやかな日常を取り戻すだけで、

根本的なことは何一つ、解決していない。


そんな無力さと少しの希望を感じさせる、静かなラストシーンは、

じんわりと考えさせられるものがある。



映像制作者の映像レビュー

★★★★★


10代の頃、自分は30才まで生きると思ってなかったし、別に生きたくもなかった。

20代の頃、30や40を越えたオッサンの説教じみたアドバイスは、すべてシカトした。


30も半ばを越えた今でも、上から目線の物言いをされると、

表面的に無難にやり過ごすぐらいの社会性は身につけたが、

心の中では未だに中指を立てている。

そして未だに、「長生き」に価値を置く生き方は理解できない。


俺にとってはずっと、「年をとる=保守的になる、安定志向になる」ことだったのだ。



で、この映画で、俺はイーストウッドに教えられた気がした。
年をとるから保守的になるのではなく、保守的になるから年をとるのだ、と。


見た目は白髪の爺さんでも、精神は現役の「男」のまま。
自分に妥協せず、突っ張って、強がって、そして優しくて。


浅慮な女性からは、単なる自己満足の自己陶酔と、

バッサリ斬られるであろう「男の美学」は、

別に年齢とは関係なくて、本人自身の気合いと覚悟の問題なんだ。


プロットに特別な裏切りがあるわけではなく、

凝った映像表現をしてるわけでもない。
大規模な撮影でもなく、

大きなスクリーンならではの画づくりでもない。


ただ淡々とストーリーが進んでいくだけなのに、

「男」の生き様を考えさせられる。
俳優・イーストウッド。監督・イーストウッド。

男として、すさまじくカッコイイ。


映像制作者の映像レビュー
★★★★★


好きな映画は何度も見る、という人の話をよく聞く。

だが俺は基本的に、同じ映画を2度見ることは少ない。

同じ2時間を費やすなら、まだ見てない映画を見たいからだ。

ましてやDVDを買ってまで手元に残しておきたい映画となると、ごく少数。


しかし買ってしまいました。1500円だったもんで(笑)。

で、映画館で見て以来、2度目の鑑賞。

ザック・スナイダー、本当にリスペクト。


画のトーンがとにかくカッコイイ。

そして、至るところで用いられるハイスピード映像が、これまた全てカッコイイ。


特に、襲いかかる敵を次々となぎ倒していくワンカットのシーンは圧巻。

あのアクションを演出するってのは、頭では理解できるし、

漫画の要領でコンテも描けるかもしれないけれど、

ハイスピードで撮るとなると、相当クオリティの高い計算と技が必要。

ごまかし効かないし。


2度目にもかかわらず、体がザワッとした。鳥肌に近い感覚。

映像でこういう『身体感覚』まで与えるって、スゴイ。






映像制作者の映像レビュー
★★★★★


俺の場合、LOSTとか、プリズンブレイクとか、ほとんどの海外ドラマは、

シーズン1を見終わってからシーズン2が出るまでの間に

熱が冷めてしまい、2以降は見ていない。


この手の作品は、何か深いメッセージがあるわけではなく、

純然たるエンターテイメントなので、一度時間を空けてしまうと、

「どこまで進んだんだっけ?」「あいつはどうなったんだっけ?」と、

昔のテンションを思い出すのにエネルギーが要る。

熱が冷めないうちに一気に見て、「あぁ楽しかった!以上!ありがとう!」と

いうのが正しい見方だと思うのだ。


それに、人気のため連載を無理に引き伸ばされた漫画のように、

段々とほころびが出てきて、つまらなくなっていくケースも多いと聞く。


ただ、このバトルスター・ギャラクティカは、シーズン1がとんでもないところで

終わるので、続きが気になって気になって仕方なかった。


そしてようやく、シーズン2を見始めたのですが。

すごいわ。このスタッフ。

よくもまぁ、こんなに次から次へと窮地を作り出せるもんだ。

まずそのシナリオ構成力に脱帽。

そして、1よりパワーアップしているように見える、戦闘シーンのCG。

もはや演技ではなく、キャラクターになりきっているとしか思えないキャスト陣。


それこそ質の良い連載漫画でしかお目にかかれないような、

息をつかせぬ展開が、こんなにハイクオリティの実写映像で楽しめるなんて。


この調子で行くと、どこまで続く物語なのか想像もつかないが、

(やろうと思えば永遠にできそうだしw)

この優秀な制作者たちがどういう形でこの壮大な物語を完結させるのか、

見ないわけにはいかないでしょう。ついていきます。