活動名:徳多秀香 Shuka Tokuta

職業:書道家カラーパレット

家族:夫お父さん息子お父さん

出身地:青森県雪の結晶

世田谷区で作品制作と書道教室を運営中。活動報告と日記も兼ねた書のある暮らし鉛筆

 

 

 

書道の歴史ざっくりおさらいシリーズも

いよいよ3回目となりました〜照れ

 

 

 

 

 

 

 

 

王羲之登場後は、

いよいよ「楷書」が正式な書体として

様々な場面で表舞台に

登場するようになります。

 

有名なものに

「造像記シリーズ」

「墓誌銘シリーズ」

があります。

 

 

 

 

 

クローバー造像記シリーズクローバー

 

 

仏教信仰のため建てられた仏像に

由来や製作者など詳細を

楷書体で刻したシリーズ。

「龍門石窟(りゅうもんせっくつ)

という中国世界遺産の

寺院の中にあります。

 

 

 

wikiより

 

 

 

この大小様々な仏像の上部と左右に

彫られている文字を造像記と言います。

 

臨書作品としてよく書かれているものに、

 

 

♢牛橛造像記

(ぎゅうけつぞうぞうき)

 

 

♢始平公造像記

(しへいこうぞうぞうき)

 

 

 

 

 

 

 

 

一画一画きっちり書かれてはいるものの

隷書体や現在の楷書体とは

またちょっと違った雰囲気。

 

ゴツゴツとした、

荒っぽい粗野な感じが

これまたグーなんですよぉチュー

 

 

ただ、この彫られた文字と、

その前に筆で書かれた文字が

本当にリンクしてるか?はちょっと謎な部分。

 

彫られたからこそ出る

特殊な線質なのかもしれませんね!

 

 

 

それから墓誌銘シリーズで有名どころは、

 

 

♢美人菫氏墓誌銘

(びじんとうしぼしめい)

 

 

 

 

 

これは小楷(しょうかい)と言って

小さな楷書のことです。

数ある墓誌銘の中でも、

かなり鮮明に刻字が見えるので

美しさも際立っています。

 

墓誌銘というのは、

個人の姓名、爵位や功績、

生年月日などを石に刻して

棺と一緒に埋めたものを言うそうで。

 

また「美人」とありますが、

これは宮中女官の階級名だそうで、

「美しい人」の意味ではないそうですが

この「菫氏」と言う女官も

相当美しかったとされています。

 

端正な字系で、

ここまで来ると現在の楷書体の姿と

ほぼ同じように見えますよね。

 

 

造像記シリーズのあたりは

日本はまだ古墳時代ですが、

墓誌銘シリーズから中国は「隋」になり

日本では飛鳥時代に突入します。

 

 

 

 

おっとっと

忘れちゃいけない!!!

 

 

 

隋から唐にかけて智永(ちえい)

(生没年不詳)

という王羲之7世代後の孫である

有名な書家が登場します。

 

この方は王羲之書法の正統な継承者として

その実力と共に

絶大な影響力を持っていました。

 

特に有名な作品として、

 

 

♢真草千字文(しんそうせんじもん)

 

 

 

当書道教室では

絶賛臨書課題となっておりますね!!

 

 

 

 

 

 

王羲之の真跡(本人の筆跡)が無い以上

その血を受け継ぐ智永の文字は

王羲之の再来のように見えた事でしょう照れ

 

 

ちなみに智永は僧侶でして

30年お寺に籠って臨書しながら

作品を研究したとか滝汗

タフすぎです〜〜〜〜

 

 

 

さて隋は30年程で「唐」の時代へ

突入していきます。

 

この時代に書家として絶頂期を迎えた

御三方をご紹介しますベル

 

 

 

 

クローバー初唐の三大家クローバー

 

 

虞世南(ぐせいなん)

(558〜638年)

 

欧陽詢(おうようじゅん)

(557〜641年)

 

褚遂良(ちょすいりょう)

(596〜658年)

 

 

 

人物画像があったり無かったりなので

画像は省略しますニヤニヤ

 

 

この方達はコチラのブログでも

紹介してます。

 

 

(改名前の雅号ですのであしからず汗

 

 

 

 

書法の他に逸話なんかも載せてあります。

(特に褚遂良の晩年はちょっと悲惨泣くうさぎ

 

 

さてそんな唐を代表する御三方の

代表作が以下となります

 

 

 

◇虞世南

孔子廟堂碑(こうしびょうどうひ)
「温雅」穏やかで上品


欧陽詢

九成宮醴泉銘(きゅうせいきゅうれいせんめい)

「厳正」基準に厳格


褚遂良

雁塔聖教序(がんとうしょうぎょうじょ)

「婉美」しとやかで美しい


 

 

 

楷書の名品がズラーリ恋の矢

 

 

 

もちろん行書・草書の作品も多々ありますが

書道作品史の絶対的エースとして

この楷書3品は『絶対』なのでありますウシシ

 

 

3人とも官僚でありながら

「弘文館学士」という

いわゆる書道の教授?っぽい地位も

当時の太宗皇帝から授けられています。

 

 

太宗皇帝は王羲之推し活ガチ勢でありますので

王羲之書法を踏襲している人たちを

自分の推し活仲間として

側に置いていたんですね〜ニヤニヤ

 

(もちろん政治もやるのだけど)

 

 

 

さて肝心の臨書をしてみるとですね

やっぱりそれぞれ個性がある事に気づけます。

 

 

欧陽詢「九成宮〜」は、

厳しい背勢(はいぜい)なので

筆にスピードが載っていないと

その厳しさが表現できません。

 

 

それに対し虞世南の「孔子〜」は

書いていると心が穏やかになってくるような

不思議な筆感覚になる線質。

 

 

褚遂良の「雁塔〜」は

1つの線の抑揚が他の2品よりも強く出ているため

リズムに乗って楽しく書ける感じがします。

 

 

 

 

 

王羲之書法を踏襲した上で、

三者三様の個性が出た

楷書の『極品』

として

書道史に鎮座し続けていますニコ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて次からは

日本にも目を移していきましょうキョロキョロ

西暦700年以降から奈良時代に突入し

平安時代にかけて

あの超有名なお坊さんが登場します。

 

 

【空海】

KU-KAI

 

 

仏教界でもスーパースターですが

日本書道史にとっても

最高最強のスーパースター

なのでありますニヒヒ

 

 

 

 

 

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