活動名:徳多秀香 Shuka Tokuta

職業:書道家カラーパレット

家族:夫お父さん息子お父さん

出身地:青森県雪の結晶

世田谷区で作品制作と書道教室を運営中

活動報告と日記も兼ねた書のある暮らし鉛筆

 

 

このブログも10年以上運営しているのですが、

そういえば書道の歴史

をブログに綴っていなかった〜と思い、

 

歴史に則ってはいますが、

私なりにかなりさっくりまとめた

書道の変遷史を書いていこうかなと思います!

 

では早速レッツゴー!チュー

 

 

 

 

 

さて、

漢字ができたのはご存知「中国」です。

紀元前1,700年頃「殷」の時代の

「甲骨文字」

が発見されたところから

文字はスタートします。

書道の歴史は漢字の歴史でもあるので

とりあえず書体についての

変遷を見ていきましょう。

 

 

「甲骨文字」は、

私が昨年の個展で扱った

文字になります。

 

image

左「幻」、右「夢」

それぞれの甲骨文字を創作。

 

 

 

image

「楽」の甲骨文字。

 

 

 

甲骨と名のつく通り、

亀の甲羅や牛の骨に文字を刻み込んでいます。

主に占卜(占い)に使用されました。

 

*wikiより

 

 

 

昔は占いによって国が運営されていたので

巫女や神官のような役職は

大変重要なポジションでした。

そしてこの甲骨文字にも

神様や巫女の様子を表した形が

とても多いです。

 

 

甲骨文字や古代文字の解説は、

ぜひ白川静

(1910〜2006:立命館大学名誉教授、漢文学者)

の本をご一読ください✨

 

「この漢字はこの意味から出発したのか」と

割と怖い意味が多いので

古代の人々の生活を垣間見ることが出来ます。

 

 

 

楽しい本より怖い本の方が分厚いという滝汗

 

 

 

 

それから時代を下って

紀元前1,000年前後頃になると

「金文」(きんぶん)と呼ばれ

甲骨文字よりもうちょっと文字っぽくなり

青銅器に記されるようになります。

 

*wikiより

 

 

 

この甲骨文字と金文を総称して

「古代文字」と称します。

 

 

※正式な年号ではなく大体の年号を参照してますのであしからず!

 

 

 

 

それから

なが〜〜〜〜〜〜い戦国時代を経て

時代は秦の始皇帝の時代へ!

(戦国時代はいろんな国名が出てきて

まとめるの大変なのでもうざっくりと省略)

 

 

紀元前221年

秦の始皇帝は天下統一を果たし

さまざまな制度改革を行った中の一つに

文字統一・標準書体の制定がありました。

 

 

「篆書体」

(てんしょたい)

の登場です。

ざっくりと大篆から小篆へ変化していきます)

 

 

大篆(だいてん)

*wikiより

 

 

小篆(しょうてん)

*wikiより

 

 

 

 

さてさて、

この4枚を一気に並べて見てみると・・・

 

 

 

段々と

現在の漢字の形が見えてきましたね!!

 

 

篆書体からは

秦の始皇帝のおかげで文字統一が進み

各地に石碑を建て、篆書体の代表作となる

 

 

◇「泰山刻石」

(たいざんこくせき)

 

「琅邪台刻石」

(ろうやだいこくせき)

 

 

などが残って今に伝わっています。

 

泰山刻石

*wikiより

 

 

 

ちなみに小篆は

現在は印鑑に使用されている文字なので

なんとなく既視感ありますよね!

 

 

 

 

で!

ここから更に漢字は変化していのですが

「隷書体」(れいしょたい)

を忘れてはいけませんね真顔

 

 

始皇帝が亡くなると再び国は内乱状態に。

秦の時代は15年で終わり、

次の時代「漢」へと移行していきます。

 

 

そもそも隷書体は

秦の始皇帝時代より前の

戦国時代に発生していたのですが、

隷書体は筆記体のような位置付けで

正式な書体ではなかった様です。

 

 

それが漢の時代へ移行していく中で

徐々に地位があがりニコニコ

 

 

元々筆記体だったという事もあり

隷書体を速書きすることで

さまざまな書体が出来上がっていきました。

 

 

 

・草書の元になる「草隷」(そうれい)

・波磔の小さい「古隷」(これい)

・波磔を大きく強調した「八分」(はっぷん)

 

 

 

などなど!

なんたって漢の時代は400年続きますからね!

時代が安定すると

文化が発展していくんですよね〜お願い

 

 

※波磔(はたく)って何?と思った方はコチラ

 

 

 

 

そして当書道教室の

競書で取り上げられている

隷書の題材がコチラクローバー

 

 

 

乙瑛碑(いつえいひ)

 

 

 

 

だいぶ現在の漢字の姿に近づいてきましたね!

 

 

 

乙瑛碑は後漢時代

(漢の時代は「前漢・後漢」

と2つに区分されて説明されます。

なんたって400年続いた王朝なので!)

 

 

乙瑛碑の他に覚えておきたい碑は、

 

 

♢史晨碑(ししんひ)

♢礼器碑(れいきひ)

 

 

そして乙瑛碑を含め

漢代隷書の

 

「孔廟三碑(こうびょうさんぴ)

 

とされて大変有名ですので、

覚えておいて下さいね〜✨

 

 

 

ただ!!!

 

前々年の隷書課題であった

曹全碑(そうぜんぴ)

かーなーり有名な碑ですので

この子もお忘れなく合格

 

画像はコチラより拝借

 

 

 

 

で、その碑に何を書いたん?

って気になった方は・・・

ググってください🙏

ここでは長すぎるので・・・

 

 

ざっくりととりあえず

すごい事した人や

その関係者の功績を讃えた

碑ですグラサン四六四九

 

 

 

後漢といえば、

日本に「漢委奴国王」の金印を

送った時代であり

日本ではまだ弥生時代。

 

 

日本人が耕作に励んでいた頃

漢王朝はシルクロード貿易を行い

巨大な大陸を股にかけていたんですね〜。

 

ここら辺も絡めて

「隷書の時代だったんだな〜」

と覚えてもらえれば合格

 

 

 

 

石碑の他にも

 

◇木簡(もっかん)

 

と言って、

短冊のように切った木に書いていたり、

 

 

 

◇帛書(はくしょ)

 

と言って、

絹布に書かれたものもあります。

 

 

紙が発明される前は、

色んなものに書いていたんですね〜〜〜

 

 

木簡

 

 

 

 

さて400年とちょっと続いた漢王朝は衰退し

ここからかの有名な三国志の時代へ突入です。

 

 

 

「レッドクリフ」

という映画を観たことありますか?

その中に、

張飛が隷書を書いてるシーン

があるんですよニコニコ

 

画像はコチラより拝借

 

 

(確か張飛だったはず・・・)

 

 

 

 

さて、

早足でざっくりと

古代文字から隷書体まで見てきました!

 

ここまできて日本はまだ弥生時代で

文字が使われていたかは未だ謎のままです。

(文字使用は無かったというのが通説の様です)

 

 

現在の日本の漢字(書)

の姿はいつ現れるのか!?笑

 

 

ざっくりおさらい書道の歴史

その②に続きます鉛筆

 

 

 

 

 

 

 

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