息子、現在アメリカ高校のジュニア。大学進学に向けて、最も大切な一年と言われております。アメリカの大学進学、日本の一般受験の様に、学力一択で決まる訳ではないので、非常に不透明、主観的、不公平が渦巻く世界でもあります。
求められる要素
*高校の成績
*SAT(共通テスト)
*課外活動(スポーツ、楽器、ボランティアなど)
*パッションプロジェクト
*エッセイ
*推薦状
*その他、大学側の事情
書き出してしまうとこんなもん、って感じなのですが、これそれぞれがかなり奥深い訳です。
まずは成績。学校によって違いますが、まあ大体がGPA4.0評価。これはunweighted GPAと呼ばれます。ただ、honor やAPのクラスを履修すると、ボーナスポイントが付いて同じストレートAでも、4.0を超えるGPAになります。これがweighted GPAと呼ばれるものです。だからAPクラスをいっぱい取って、いい成績を取るとGPAが4.3とか、4.5とか、4を超えることになる訳です。これは当然、高ければ高いほど良い。ただ、高校によって履修可能なAPクラスの数は全く違う訳です。息子が通う高校はかなり選択肢が多い方ですが、学校によっては5つくらいしか選択肢が無いということも。この場合、与えられた環境の中でどれだけ「挑戦」をしているかも評価基準です。例えば通う高校が25のAPクラスをオファーしている中の5クラスを履修するのと、5クラスしかオファーされていない高校の学生が全ての5クラスを履修するのとでは評価が違ってきます。与えられた中で最大限の「挑戦」をしている学生の評価は高いのです。
通う高校にAPクラスが無くても、学校の勉強とは別にオンラインなどで自分で履修することも出来ます。学校でAPクラスを履修する場合、クイズ、中間/期末、プロジェクトなどの総合としてクラスの成績が付きます。その上に、5月に全米で同時に行われるAP Examなるものを受けると、1-5段階の評価で結果が出ます(テストを受けるか受けないかは自由)。受け入れる大学、履修したAPクラス、専攻によりますが、おおむね4、または5の評価の科目は、大学での履修クレジットとしてトランスファーする事が可能です。
APクラスとは何かというと、基本的に大学レベルの内容の授業です。これらのクラスを履修していい成績を取れるという事は、その学生は大学レベルでの勉強についていけますよ、という事を証明できるのがひとつ。また、その学生が貪欲に「チャレンジ」の出来る人間であるという事をアピールできる訳です。ただ、APテストの結果を大学に提出するかしないかは本人の選択です(結果が良ければ提出したいのが普通でしょうが)。
ただ、やみくもにAPクラスを取れば良いというわけでもなく、大学で専攻したい科目に準じているかも重要です。例えば、息子は工学部志望ですので、数学、物理、化学などのSTEM系クラスを履修する事が非常に重要です。その上でコア科目と言われる英語や社会科学を履修するとバランスの良い学生だと評価されるようです。
成績に関しては、同じGPA4.0と言っても、当然学校のレベルによって4.0の重みが全然違う訳です。大学側は、それぞれの学校のレベルを考慮したGPAの換算方法を持っているそうです。また、同じ4.0でも、簡単なクラスばかり取っている学生と、難しいクラスを履修している学生の4.0とは当然重みが違う訳で、その辺は公平に考慮されるようです。
また、学校内での比較、クラスランキングも非常に重要な要素です(学年1位とか上位何%など)。
もう一つ、ランニングスタートというシステムがあります。ジュニア、シニアになると、地元のコミュニティーカレッジ(基本的に誰でも入れる2年制の大学)の授業を高校のクラスの代わりに履修する事が出来ます。これもAPクラス同様、チャレンジの一環であると同時に、特に大学を4年かけずに早く卒業したい、それによって大学の異常に高い学費をできるだけ節約したいという学生に人気です。
最後にSAT。全米統一で行われる学力試験です。科目は英語、数学の2教科。それぞれが800点満点で、合計1600点満点のテストです。大体、難関校と言われるところは1500点以上、アイビーなどの超難関校では1550点から満点近い点数が基準かと思います。どのテストもそうですが、SAT対策というのがあり、そのテストの傾向と対策を知り、プラクティステストを繰り返すと結構点数を上げる事が可能です。ただこのテストも、金銭的に余裕のある家庭の子どもが家庭教師をつけたり、対策塾に通うことによって点数を出す事が出来る反面、経済的に余裕のない家庭の子はそれが出来ないから不公平だと言う意見があったり、コロナの頃に現実的にテストを開催出来ないと言う事情で、SATスコアの提出を免除した大学が大半でした。しかしこの1〜2年、難関校の大学から徐々にSATスコアの提出を義務付ける学校が増えてきました。やはり難関校に入ったものの、授業についていけない学生も多かったのが理由と聞きます。
こうやってみると、「成績」の分野に関しては、それなりに考慮がされて、比較的公平なのかもしれません。
続く














