華厳経と法華経

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華厳経と法華経
①「華厳経」は「大方広仏華厳経」のことで、 大方広とは真理を象徴し、華厳とは仏陀への道を歩む、花(知恵、福徳、相好など)によって「荘厳」(浄土、仏の身などを飾る)されている人、つまり「菩薩」(仏の位の次にあり、悟りを求め、衆生を救うために多くの修行を積む人)の修行を美しい花にたとえています。人間の子・釈尊が、菩薩の道を歩むことで真理の道へと到達した、その仏陀の悟りを描いたものが「華厳経」ということになります。
②「法華経」は、「妙法蓮華教」で妙法という方を現わそうとしています。 妙法とは「甚深微妙」という宇宙の真理で、その法は汚れた私たち人間の心の内に埋もれていて、少しも汚れていない。それを蓮華にたとえています。「泥水をくぐりて浄き蓮の花」と個人が詠う蓮は、清浄な高原の陸地には生えず、どろどろした汚い泥田の中から、綺麗な美しい花を咲かす蓮華を名としています。
  若い青年の釈尊が、妻子を残し真理を求めて修行に「往く」ことと、円熟した晩年の釈尊が、その真理を摑んで我が家へ「還る」。往相と還相

 仏教でもっとも重要な概念は、「空」です。よく私たちは「色即是空」「空即是色」といった四字熟語を耳にしています。 また、この四字熟語には「色」という字が両方の熟語に出てきています。「色」を色欲、性欲、情欲などと考えがちですが、仏教では有形の物質を「色」としています。仏教思想は奥が深い。
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