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島川はり灸院(院長ブログ)

堺市ではり灸院を営んでいます。
各疾患別に治療例を紹介しています。
はり灸の話を中心に日記も書いていきます。

大阪堺も来週から梅雨入りだそうです。

 

毎年、梅雨の時期は気温が上がる割に夜間や明け方が冷え込みます。

 
 

そして、それに伴い気圧が低下し血管が弛緩、膨張しやすくなり血漿成分や

 
 

発痛物質などが溢れ出てきます。

 
 

結果、浮腫や倦怠感、持病の痛みの出現や悪化などが現れます。

 

また、朝方の喘息や具合が悪い人なども気圧が原因しており副交感神経

 
 

優位な状態だといえます。

 
 

では、どうすれば嫌な梅雨の時期を苦しまずに乗り越えられるのか?

 
 

答えは1つ。

 

そう運動しかありません。

 

適度な運動は交感神経の緊張を高め血管の弛緩や膨張を抑えてくれます。

 

朝方のウォーキングなどがよいでしょう。



特に精神疾患や高血圧、自己免疫疾患、季節の変わり目に体調を崩される



人には朝の運動が肝要です。



私も運動不足が原因してか血圧が高いのでこの2か月半、毎朝1万歩歩いて



います。 



結果、5キロ近く体重が減りました。ガリガリです。



また、同時に朝の倦怠感も少なくなりボ~とする事もなくなりました。



つまり、バランスが大事だという事です(自律神経)。





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今日は肩こりの病因についての最後になります。

そう1番厄介な於血による肩こりです。

まず、於血とは気滞(気の滞り)や津液不足から始まり次に血滞(血の

滞り)へと病理が移り、そして、血滞がさらに慢性化(古い血)したも

のをいいます。

つまり、於血による肩こりとは慢性化した血滞が肩に集中している状態

だといえるでしょう。

さて、この於血による肩こりの男女比ですが圧倒的に女性が多いです。

何故なら、毎月の月経や出産などで血を消耗し体内の血の巡りに問題

が生じてくる人がおられるからです(気滞からではなくダイレクト)。

ですので於血系の肩こりの人は生理痛や生理不順を含む婦人科疾患を

併発されている場合が多いです。

他には、「イライラ感、鬱傾向、頭痛、胃十二指腸潰瘍、腰痛、冷え性、

耳鳴り、皮膚病など」。

上に記した於血が起因している疾患群はとにかく頑固です。

また、痛みに関しては「痛む部位が動かない」「刺すような痛み、あるい

は重だるい痛み」といった特徴があります。

最後に予防と改善方法ですが予防は「肩こりのメカニズム(血虚編、

気滞編、痰飲編)」と同じです。

そして、改善方法ですが食事や生活環境を正しく変えたくらいでは於血

による肩こりを取るのは難しいです。

於血の程度にもよりますが、例えば、体内の於血の熱量が減少し冷え

の症状が主体になっている場合などは病が深いと言えます。

ですので、結論から言って鍼灸でしか改善されないと思います。

それだけ「頑固な肩こり」だということです。

 

 

 

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今日は気滞が原因する肩こりについて勉強いたしましょう。

まず、気滞とは字のごとく気の滞りをいいます。

では何故、気が滞るのでしょうか?

それは陽気といって身体を動かす源になる気が陰気に比べて相対的

に不足しているのが原因です。

体内の陽気不足が続けば気の巡りや流れが弱くなります。

結果、体内の至る所で気の停滞が生じてきます。

そして、気の停滞が起きると痛みや痺れといった症状が出てきます。

「坐骨神経痛」や「頚腕症候群」などが代表的な疾患です。

つまり、陽気の不足(気虚)が気滞を生じさせ肩こりを引き起こす

原因になるのです。

 

ここで「気虚」になる特徴を紹介いたします。

 

1、体質的に虚弱な人(体力がない)。

1、高齢者の方(老化による陽気不足)。

1、主婦の方(家事など受動的な行動が多く「やらされている感」

  がストレスとなり気の巡りを悪くする)。

1、中間管理職の人(上と下との間で常に気をすり減らす)。

 

以上が「気虚」になる大まかな特徴です。

さて、「気虚」に対する予防と改善法をお教えします。

 

1、適度な運動を習慣づける(毎日)。

1、旬の食材を中心に食事管理を行い常に胃腸の状態を健康に

  保つこと(正常な気が多く産生されます)。

 

以上の2点を心がける事が肩こり解消に繋がる近道になります。

毎日の運動が仕事や家事のストレスを和らげてくれます。

また、同時に体力がつき体内の気の巡りも良くなる。

気は胃腸から作られます。

ですので胃腸が弱らないよう食事の面から胃腸を強くしておく。

胃腸が健康であれば大抵のストレスにも耐えられます。

以上が今回のテーマの概要です(気虚~気滞~肩こり)。

最後に気滞の肩こりと同時に伴う随伴症状を紹介して終わります。

「冷え性、神経痛、腰痛、リウマチ、頭痛、喉の痛み、頻尿、気鬱など」。

 

 

 

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今回は血虚から生じる肩こりについて勉強いたしましょう。

まず、血は摂取した飲食物が脾胃に入りここで腐食されて作り出された

気や津液を含めた栄養素の内の1つになります。

そして、脾胃で作られた血は肺や心の力を借りて全身に行き渡りもしも

の時のために血を肝に貯蔵させときます。

血虚とはこの肝で蓄えられた血の不足をいい大きく分けて熱症と寒症と

に分けられます。

 

(熱症)

これは肝の精気が虚し過度な労働や頭を使い過ぎたために血中の津液

(水分)が虚し虚熱が生じた病理状態をいいます。

生じた虚熱は上昇したり表に行く性質があるので上半身の部位(肩)に波

及いたします。

そして、このような病理状態が慢性化してくると肩に虚熱が停滞してしまい

肩こり(痛みや重だるさ)となって現れてきます。

随伴症状として「頭痛、めまい、目の疾患、耳鳴り、動悸、胸脇部痛、イライ

ラ、睡眠障害」などの上半身の病症を伴うことが多いです。

上にあげた随伴症状を含む肩こりを無くす為には虚熱の発生を治めるしか

ありません。

つまり、常日頃から自分の体力以上の労働は避け必要以上に血が消耗し

ないよう心がける事が肩こりの改善、予防に繋がると思います。

この熱症の肩こりの人は仕事や家事に対して頑張り過ぎる傾向があります。

しかし、体質的に血が不足していることもあり物事を最後までやりとげる事

ができません。結果、イライラします。

 

(寒症)

このタイプの肩こりの人は血の津液不足だけではなく肝の栄気(身体を温め

動かす働き)まで虚しています。

つまり、血そのものが不足していますので冷えの症状が中心になります。

原因は出産や出血、過酷な労働などダイレクトに血が消耗いたします。

身体を温め血を動かす栄気が虚していますので全身に十分な血が行き渡り

ません。

結果、肩の筋肉の伸縮する働きに異変が生じてきます(栄養不良が原因の

肩こりに繋がる)。

随伴症状は「腰痛、婦人科疾患、倦怠感、下痢、頻尿、足の冷え、胃腸

疾患」など下半身の病症を伴うことが多いです。

この寒症の肩こりは血そのものが不足していますので熱症の肩こりより

も重症であり、また熱症の肩こりの慢性化がさらに進めば寒症の肩こり

に移行いたします。

つまり、体質的に寒症の人もいれば出産などでダイレクトに寒症になら

れる人もいますし、また、熱症から寒症になる人もおられるわけです。

寒症の肩こりの予防や改善策ですがまず、血の消耗を避ける事です。

そのためには「汗をかき過ぎない事」、「お肉やほうれん草など鉄分の

含む食材をしっかり摂る事」、「何事も根気よく頑張らない事」です。

そうする事でイライラ感も減り体質改善され肩こりの悩みも無くなります。

以上が今回のテーマである「血虚による肩こり」の概要です。

最後になりますが熱症の肩こりは比較的早く、鍼灸で治せます。

しかし、寒症の肩こりのほうは、時間がかかります。

程度にもよりますが血を産生している脾胃にまで肝の血虚が波及して

しまっているものは肩こりが治まるまで最低、半年はかかるでしょう。

体質を変えるには時間がかかりますから。(陽虚から陰虚へ)。

 

 

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こんにちは。

今日は肩こりになる原因の1つである痰飲について勉強いたしましょう。

まず、痰飲とは「飲食の不摂生」や「ストレス」、「過労や老化」が五臓

六腑に影響して起こる水液代謝が原因して現れる異常体液を指します。

言い方を変えれば痰飲とは「不完全な栄養素」とも言えるでしょう。

そして、この痰飲は身体の至る所に滞留いたします。

つまり、痰飲が肩や肩甲骨に滞留しているものが肩こりになるのです。

さて、上記の痰飲を生む「飲食」「ストレス」「過労や老化」がどのように

五臓六腑に悪影響を及ぼすかを簡単に説明いたします。

まず、「飲食」ですが冷たい物や油もの、甘い物を過剰に摂り過ぎると

脾胃の働きを弱らせます。

脾胃は飲食物を消化吸収させ正常な栄養素を作り出し肺へ供給して

そこから心の力を借りて全身に栄養が隈なく行くようにしています。

しかし、冷たい物や甘い物の過剰摂取により脾胃が弱ると正常な栄養

素が作られず「不完全な栄養素」つまり、痰飲が生じてしまうのです。

次に「ストレス」を溜め込むと肝の疏泄作用に狂いが生じてきます。

肝は肺や脾胃の働きを円滑に行えるように協力しています。

しかし、「ストレス」により肝の働きが低下すると肺や脾胃の働きにまで

影響を及ぼし痰飲が形成されてしまいます。

「過労や老化」は腎を弱らせたり腎の機能低下を意味します。

腎の働きの低下は水液の気化や運行の機能障害に繋がります。

結果、痰飲が生じます。

ここで、痰飲から生じる症状の特徴をお教えいたします。

まず、重だるい、鈍痛があり痛みや凝りのある部位が移動しない。

肩こりでいえば凝る部位がいつも同じであります。

では、どうすれば今回の肩こりが解消されるのでしょうか?

答えは「飲食の不摂生」を改め四季に合った旬の食材を中心に摂取する。

「ストレス」を溜め込まない事。「身体を酷使し過ぎない事」。

以上の3つの事が実践できれば「老化」を遅らせることができます。

結果、痰飲という病理産物が体内から無くなり肩こりも解消されます。

生活環境的に前述した3つを実行する事が難しい人もおられるでしょう。

そういう人はウオーキングなどで適度に身体を動かし適度な汗をかく

事をお勧めいたします。

身体を動かす事で体内の水液代謝を汗を出す事で高めるのです。

以上が今回のテーマである痰飲による肩こりでした。

次回は「気滞」or「血虚」から生じる肩こりになる予定です。

 

 

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ゴールデンウイークの休診日のお知らせです。

4月28日(日)、29日(月)、5月3日(金)~5月5日(日)はお休み

いたします。

それ以外の日は診療いたします。

 

 

 

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今日は典型的な坐骨神経痛の症例を紹介いたします。

 

(患者) 男性、65歳、土木業者、堺市在住。

(主訴) 長年、腰痛に苦しめられ昨年の初めに腰の手術を受けられる。

      結果、腰の状態にこれといった変化はみられず腰から右臀部、

      左右大腿背面、左右下腿側面に鈍痛、痺れが残る。

      医師からは右側の坐骨神経痛と診断される。

      現在は週1回の仕事ができるかどうかという状態。

(愁訴) 肩こり。

 

(診断) 昨年の8月後半に初来院される。

     腰全体に緊張は診られず左右差は左側が実、右側が虚。

     左右L5~左右S1間外側5、6㎝の部位に圧痛顕著(右>左)。

     左右大腿背面、側面と左右下腿側面に硬結あり。

     身体全体は年齢の割に引締まっておられる。

     四診法の結果、「虚労の腎虚」と診断しました。

 

(治療) 初めの4か月は虚労(老化)の進行を抑えるべく腎経と肺経

     の合穴、経穴と小腸経の兪穴、経穴をメインに使いました。  

     他はお腹や背部にある募穴と兪穴をブレる事なく使用。

     そして、毎回最後に右臀部にある胞膏穴辺りに太めの鍼で

     響かせて終了。

     このような施術を週1、2回ペースで行う事で腰から臀部、下肢

     の鈍痛や痺れの持続時間、強さが大きく減少していきました。

     そして、今年の1月初め頃には仕事での疲労による腰、下肢

     の違和感も翌朝にまで残すことなく回復されていました。

     同時に病理にも変化が診られ「虚労」から「気虚の腎虚」にな

     っていました。

     2月中旬には週5での仕事もこなせるようになられました。

     ただ、よく働かれた日の後半は腰と右臀部、右下肢に違和感

     を覚えるが翌朝には回復される。

     とりあえず2月末で治癒としました。

 

(考察) 今回の患者さんは神経痛に罹りやすい体質だったと思われ

      ます。 そして長年の重労働と年齢的な老化が重なり仕事

     にも支障をきたすほどの辛い腰痛持ちになられたのでしょう。

     現在は、月1回、再発予防の為、継続治療されておられます。

     坐骨神経痛は再発しやすい疾患です。

     何故なら坐骨神経痛を患う原因になった元の生活習慣に戻

     られるからです。

     ですのでなるべく腰に負担をかけない生活習慣と鍼灸などの

     アフターケアの徹底が再発防止ためには必要だと思います。

 

 

 

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こんにちは。

3月中旬のこの時期は気候が安定せず身体に不調を訴える人がおられます。

特にスギからヒノキと花粉が猛威を振るい「花粉症」で悪戦苦闘されている

人が多いです。

耳鼻咽喉科の先生の笑いが止まらない季節だともいえます。

さて、毎年のように巷で花粉症対策が叫ばれております。

それも「マスクや洗顔」「衣類に着いた花粉の除去」など毎年同じセリフが世間

を飛び交っています。

結論から言えば花粉症対策はありません。

眼、鼻、口を完全に防御できる「ガスマスク」を常時装着できるようなガッツの

塊のような人以外は「花粉症」は防げません。

そもそも「花粉症」に罹るとは外界の刺激に身体が順応していないわけです。

言い方を変えれば外の環境に自分の身体を守る働きが低下しているのです。

ですので花粉症対策ではなく「花粉症」に罹らない強い抵抗力のある身体づく

りから始めてみられてはどうでしょうか。

「花粉症」の多くは上焦(胸の熱)が原因していますので甘味を減らし酸味や

苦味の食材を多めに摂取する事で胸に熱が滞りにくくなります。

また、四季に合った旬の食材を中心に摂る事も強固な身体づくりに役立ちます。

後は毎日継続できる適度な運動です。 

正しい食事と適度な運動を続けていく事で汗、便、尿が規則正しく体外へ排出

され毒素の無いクリーンな健康な身体をつくっていけるのです。

自分に合った正しい食事と運動は何も「花粉症」だけではなく他のあらゆる疾

患の予防や改善に繋がるのです。

最後に、「花粉症」の鍼灸治療の効果を述べたいと思います。

漢方医学では病を大きく「気」「血」に分けて診断いたします。

そして、「花粉症」は「気」の病に属していると思われます。

ですので「気虚」や「虚労」といった病理状態の「花粉症」の人は鍼灸の適応症

だといえます。

1、2回の施術で花粉の症状が改善される人が多いです。

おしまい。

 

 

 

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今日は便秘について勉強いたしましょう。

まず、便秘症は男性に比べて女性の方が多いです。

特に多いのが家事や仕事が忙しくて便通を催しても我慢してトイレを

後回しにされてしまう女性がおられます。

結果、便を我慢する習慣に身体が慣れてしまい便意を感じにくくなり

便秘症へと繋がってしまうケースが非常に多いのです。

さて、便とは何か?それは、身体にとって不必要な老廃物であります。

所謂、「毒素」です。

この「毒素」が体外へ排泄されずに大腸に長時間居座るとドロドロの

脂を含む津液が体内に残ってしまいます。

そして、このドロドロの津液は腎で再吸収されます。

再吸収された非生理的な脂を含む津液は血液の中にも入って

行きます。

血中に余分な「毒素」が入ると肝の解毒作用が働きますが肝で完全

に解毒できない時は肩甲骨の内側(膈兪穴周り)の空間で停滞します。

(この辺りの凝りや痛みを自覚される)。

そして、その空間で「毒素」が汗として体外へ排出されずに溢れ出る

と皮下に「毒素」が溜まりアトピーなどの皮膚炎を発症します。

他には閉経後の女性に多い「高脂血症」や解毒作用で忙しい肝に熱

が発生しその熱が肺へ影響しての「喘息症状」などです。

つまり、便を体内に溜め込む事は様々な病を引き起こす原因にな

ります。

いくらお顔がキレイな女性でも身体の中が「ババだらけ」では頂け

ません。 私はキレイな女性であれば気にしませんが(笑)

特に女性の方はお肌が気になると思います。

お肌の荒れやシミが気になってたまに美容鍼灸に来られる方もお

られますが皆さん共通して便通がよろしくありません。

そして、私はその都度「ババ」の治療を施しているのです。

冗談はこれくらいにして何度も言うようですが便を体内に溜め込む

事は身体にとってよくありません。

 

(改善方法)

 

鍼灸で便秘に効く特効穴は残念ながらありません。

人によって便秘になる原因や病理が異なるからです。

便秘薬の効き目のある人、また、そうでない人を見れば理解される

と思います。

巷では穀物や野菜、果物などの「食物繊維」の摂取量を増やす事

が便秘症の改善に繋がると言われています。

確かに、「食物繊維」を摂る事で胃腸の働きは促進されます。

しかし、生まれつき胃が弱く全身に十分な栄養素を供給できてい

ない人の場合は「食物繊維」を摂ってもあまり効果はみられません。

それよりも五味をバランスよく摂りその季節に合った「旬の食材」を

摂取して胃自体の機能促進に努めるべきなのです。

胃の働きが正常に近づけば身体全体のバランスが良くなり大腸の

熱、乾燥、津液不足が除かれ便秘の改善に繋がるのです。

五味とは(酸味、苦味、甘味、辛味、鹹味)の事です。

鍼灸では便秘(大腸の熱、津液不足)が何処の臓腑の問題から波

及しているのかを見つけ出してアプローチしているのです。

例えば、腎の虚熱が便秘症の原因だとすると腎にアプローチを施す

事で大腸に余分な熱が及ばなくなり便秘が解消されるという事です。

ただ、実際の臨床ではそう簡単にはいきません。

鍼灸治療+患者さん個人に合った五味のバランス+患者さん個人

に合うストレス解消法の3点セットが早く便秘症を治すコツです。

長々と喋ってきましたが私は「全日本プロレス」のファンでした。

おしまい。

 

 

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こんにちは。

今日は鬱病で私の治療院に1年少し通院されている38歳の女性

の患者Kさんの症例を紹介いたします。

主訴は倦怠感、情緒不安定(イライラする)。

日常の生活は朝は起きれずに昼過ぎまで寝ている。

食欲はあり便通も良好であるが寝つきが悪い。

仕事は対人関係が苦手なので長続きしない。

以上が1年前のKさんの鬱の症状です。

さて、治療のほうですが初めの3ヶ月は週2回ペースで来院しても

らいました。

病理は「気虚」と診断し腎虚で治療を行いました。

上半身、特に背部に発疹が多く見られたのと肩こりが酷い事から

腎経と肺経の栄穴、経穴を中心に募穴の巨闕穴や背部兪穴の

腎兪穴をメインに鍼灸を行いました。

鍼の刺激量は接触鍼で軽めに施しました。

以上が初めの3ヶ月の間に行った主な治療です。

結果、上下のバランス、つまり、心腎の交流が少しずつ正常になっ

てきたのに伴い背中の発疹が取れだしイライラ感も減っていきました。

また、寝つきの悪さも改善され朝が起きれる日が増えてきました。

現在。

身体の状態は倦怠感も無く朝も起きれるようになっています。

また、感情の起伏はまだ少しあるが仕事復帰されています。

週2回のパート勤務です。

それから、精神安定剤の方もイライラが頂点に達した時以外

は服用されていません。

今回の患者Kさんは今も月2回、継続治療を受けられています。

疲労やストレスを溜め込み再び体調を崩されるのを防ぐため

の予防です。

今回の鬱の症例を含め神経疾患の治療は本当に難しいです。

「改善してきた=調子を崩す=改善してきた=調子を崩す」

といった状態を繰り返して良くなっていく人もおられるのです。

ですから、神経疾患が改善されても「これで治りましたよ」とは

言えないのです。

また、重度の神経疾患などは鍼灸師が簡単に引き受けるもの

ではなく専門医に任せるべきでしょう。

そろそろ終わりにしようかと思いますが鬱病は鬱になる原因分

子を取り除かないかぎり完全治癒することは難しいと思います。

生活環境を変えて快適なハワイにでも引っ越す余裕があれば

別ですが。

 

 

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