肩こりのメカニズム(於血編) | 島川はり灸院(院長ブログ)

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堺市ではり灸院を営んでいます。
各疾患別に治療例を紹介しています。
はり灸の話を中心に日記も書いていきます。

今日は肩こりの病因についての最後になります。

そう1番厄介な於血による肩こりです。

まず、於血とは気滞(気の滞り)や津液不足から始まり次に血滞(血の

滞り)へと病理が移り、そして、血滞がさらに慢性化(古い血)したも

のをいいます。

つまり、於血による肩こりとは慢性化した血滞が肩に集中している状態

だといえるでしょう。

さて、この於血による肩こりの男女比ですが圧倒的に女性が多いです。

何故なら、毎月の月経や出産などで血を消耗し体内の血の巡りに問題

が生じてくる人がおられるからです(気滞からではなくダイレクト)。

ですので於血系の肩こりの人は生理痛や生理不順を含む婦人科疾患を

併発されている場合が多いです。

他には、「イライラ感、鬱傾向、頭痛、胃十二指腸潰瘍、腰痛、冷え性、

耳鳴り、皮膚病など」。

上に記した於血が起因している疾患群はとにかく頑固です。

また、痛みに関しては「痛む部位が動かない」「刺すような痛み、あるい

は重だるい痛み」といった特徴があります。

最後に予防と改善方法ですが予防は「肩こりのメカニズム(血虚編、

気滞編、痰飲編)」と同じです。

そして、改善方法ですが食事や生活環境を正しく変えたくらいでは於血

による肩こりを取るのは難しいです。

於血の程度にもよりますが、例えば、体内の於血の熱量が減少し冷え

の症状が主体になっている場合などは病が深いと言えます。

ですので、結論から言って鍼灸でしか改善されないと思います。

それだけ「頑固な肩こり」だということです。

 

 

 

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