この春。
これまでの部署から他の部署へと異動する人も少なくないと思います。
ちなみに私は残留です。
そのような中、先日、九州の友人(というのは畏れ多い大先輩)がFacebookで
自分がこのような発令を受けた理由が知りたい
という問題提起をされていました。
問題提起の趣旨としては、
人事の趣旨,理由を明らかにしていただき,それを部下育成のフィードバックに活用できるようにしていただきたい
(太字・斜字体はFacebookにおけるオリジナルの投稿文からの引用)
というもの。
大変有意義な問題提起だと感じましたので、ご本人の許可もいただき、このブログで私の考えを整理させていただきたいと思います。
結論
異動する理由は分かりません。だから、
自分で意味付けをする
というのは如何でしょうか。
引用したFacebookにも色々な視点でのコメントがありましたが、その人の能力や適正など説明しやすい理由ばかりではなく、中には他の人が移動した穴を埋める必要があって求められたり、人数調整的に異動するケースもあるのかもしれません。
いずれにしても、総ての職員を移動させる理由が、それほど明快で説明しやすいものであると考えるのは難しそうです。僅かでも説明しにくい理由で、または明確な理由無く異動している職員がいる限り、総ての職員に理由を説明するという組織としての対応は実現しそうにもありません。
でも、理由が分からなければ、それで終わりなのかと言えば、そうではないと思うんです。
それが、自分で意味付けをしたらいいのではないか、ということ。
こういう異動をするのには
こういう意味があるんだな
そう考えるということです。
ちなみにここで言う“自分”というのは、異動する本人でもあり、異動する本人にフィードバックをしたいと考える上司でもあります。いずれにしても人事ではなく、ということです。
こうした意味付けによって、異動するまで頑張っていた仕事に対しても肯定的になれますし、異動先での仕事に対してもモチベーションを保つことができると思うんです。
それは決して、人事によって理由が明かされなければできないことではなくて、理由が分からない中でも自分のチカラで意味付けすればいいんだと思うんですよね。
意味付けってどうするの?
「意味付けをしたらいい」
そう言われても、意味付けをするとは何をすることかが分からないということもありますよね。
私も専門家ではありませんから、アカデミックな理論と言いますか、技術的に正しいことを知っているわけではありません。
だから、
こういう異動をするのには
こういう意味があるんだな
と考える方法も、正解があってそれを私から伝えられるというものでもないのですが、例えば、私の経験ではこんな風に考えました。
市役所の環境部門で新しいプロジェクトを立ち上げ、新しく生まれた事業をゴリゴリと推し進めているときに、急に内閣府に2年間派遣されることになったときには、
「どうして急に国に行くことになるんだろう? まだまだプロジェクトでやることは山積なのに」
と思いましたが、
国でただの研修員として働くことで
化学技師という職種から自由になる
外の空気を吸って、学び、刺激を受け
公務員としての幅を広げる
そういう意味があるんだと、自分自身で考えました。
内閣府からまちづくりの部局に戻ってきたときは、正直、環境部門でプロジェクトをやり、国で地方創生をやってきた私が、何故“まちづくり”なんだろうって思いました。
そのときは、
市長の思い入れがあるのに
課題の多いこの事業をなんとかせい
と、そんな期待を受けているんだろうと自分なりに意味付けをしていました。
意味付けって、理由を推測することに少し似ている気がしますが、ただ当てずっぽうで理由を推理するのではなくて、その異動に意味を与えるというところが大きいんだと思います。
本当は真実を明かせば、意味も無いし大した理由も無いのかもしれない。でも、そこにあえて、自ら主体的に意味を与えることに意味があるんだと思うんです。
それが真実にどれだけ近いかは、もはや関係ない。
意味を与えて、納得して、仕事を頑張れること。それが大事なんだと思うんです。
ちなみに、私がまちづくりの部局に帰ってきたことの意味付けは、最初は
市長の思い入れがあるのに
課題の多いこの事業をなんとかせい
でしたが、今は違っていて、
市役所職員として議会とか計画とか
物事を動かす仕組みを学ぶ時間
だと意味付けています。
意味付けは、最初どう意味付けたとしても、それが時間の変化とともに変わってもいいと思うんです。
時間の経過とともに環境も自分自身も変化することで、同じ現象(異動)に対する意味付けも変化して当然ではないでしょうか。
私のケースは自分で意味付けましたが、これを異動前の所属と、異動先の所属でそれぞれの上司から伝えられると、もっといいですよね。
それによって部下としては、上司が自分のことをちゃんと見てくれているんだ、期待してくれているんだと感じることができ、モチベーションもアップするはず。
あなたから始めたらいい
聴くところによると、民間企業(の一部? 大半?)では異動の際に、面談などの時間をとって上司から部下に、この異動が本人にとってどういう意味があるのかを伝えることも行われているようです。(ネット上で検索すると、リクルートなどの例が出てきますね)
こういうことが、公務員の世界でも行われるといいのにって、私は本気で思っています。
でも、実は周りをよく見ていると、この異動のタイミングで部下とそういったコミュニケーションをとっている課長さんやリーダーも中にはいるのではないでしょうか。
そういったコミュニケーションをとっている課長さんたちに、それが“意味付け”であるという明確な自覚は無いかもしれませんが、結果的に部下がうまく気持ちを切り替える材料を与えているように思えます。
このような意味付けのコミュニケーションは、組織の制度として確立するには時間がかかるかもしれません。
でも、幸いにして、部下や後輩がいる公務員であれば、スグにできる行動でもあります。
だから、組織が変わるのなんて待たないで、スグに自分から始めてみたらいいんだと思います。
難しい知識や技術が必要なわけではありません。
一つだけ必要なことがあるとすれば、伝える相手のことをしっかりと知るということでしょうか。その人のことを知らないのに、異動の意味付けをするのは難しいはずです。
そのために今の部下や後輩のことを常によく見るのはもちろん、見えない部分は問いかけて明らかにしておくこと、そして異動してくる新しい部下や後輩のことは、前の職場の上司や同僚からしっかり話を聴くことも必要です。
相手のことをしっかりと見ないで無理やり意味付けしようとすると、とても薄っぺらくなったり、的外れになってしまったり、本人を余計に困惑させることに繋がってしまうことも。
逆に、相手のことをよく見て、興味を持って知ろうとしていれば、結局のところ正解は分からないものの、言われた本人は受け取ったその言葉を大切にしてくれるのではないでしょうか。
最後に
まとめです。
あなたが異動する理由は分かりません。
でも、意味付けならできます。
こういう異動をするのには
こういう意味があるんだな
そう考えるのが意味付けです。
意味付けは自分でもできますが、上司から部下に伝えられたら、より一層本人のモチベーションアップに繋がるのではないでしょうか。
組織としてそういったことを年度末の恒例の作業に組み込むには時間がかかるかもしれませんが、組織が変わるのを待たず自分から始めることはできます。
その際に大切なことは、伝える相手(異動する本人)のことに関心を持って、相手をしっかりと知るということ。
そうすれば、きっと受け取った言葉を大切にして、次の職場でも頑張って仕事と向き合えるのではないでしょうか。
以上です。
皆さんは如何お考えでしょうか。


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【3月14日】春に備えて!@公務員おしゃべりカフェ
【参考②】2月の回のご報告ブログがこちら
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【参考】ご紹介させていただいたブログがこちら
「6時の公共」って公務員の新しい2枚目の名刺のカタチかも!?
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