“公務員は、
公務員になった瞬間から、
毎日どんどん公務員になっていく”
私が公務員の越境をテーマにお話させていただくとき、お伝えするメッセージの一つです。
私はここ何年か、役所の外の公務員の友人が増えて一緒に活動する機会があったり、NPOなどで民間の人たちと一緒に活動する機会も増えてきました。
そこで感じるのは、本当にこういう外の世界を知ることが出来た自分は運がいいな、幸せだなっていうこと。(まだまだ、そのことをキチンと伝え切れていないモドカシサも感じていますが)
それと同時に感じるのが、公務員、特に地方公務員は本当に人材が狭い範囲に “閉じているな” ということ。
2つの点で“閉じている”公務員という職業
この “閉じている感じ” を私は主に2つの切り口で感じています。
一つは、多くの仕事における協力関係が庁内や業界内にとどまっていて、外部との協力関係によって仕事を進めるケースが少ないということ。
市役所などに勤めていると、発注者と受注者の関係や、サービスの提供者と消費者といった、一方がもう一方に対して何かを提供するような関係は様々な部署の様々な仕事でよく見られます。
でも、対等な協力関係として、ある目的のために人やお金や知恵などの資源を出し合う関係で協力し合うことが、まだまだ少ない気がするんです。
仕事における人の関係性が限定的。
それが一つ目の閉じている点。
もう一つは、人材の新陳代謝が量的にも質的にも貧弱だということ。
市役所に新しい人材が入ってくるのは、その大半が新卒採用です。中途採用や線的な知見を持つ人の非常勤の採用も僅かに実施されていますが、現状きわめて限定的です。
また入ってくる部分はまだ多少なりとも実績がありますが、出ていく部分については更に限定的なのではないでしょうか。
ちなみに、これは話題の本体からズレますが、公務員から民間への転職が少ないのは、現状に満足している職員が多いためとも言えますが、私は個人的に、公務員の転職市場での価値が他の業界の同世代に比べて低いからではないかという仮説を持っています。
外部との人材の流動性が小さい。
それが二つ目の閉じている点。
この2つの点で “閉じている” (と私が感じている)公務員の業界が、もっと外部に開かれたら、公務員という職業が仕事を通じて社会に貢献できることが、より大きくなるのではないかと感じています。
組織や制度が変わるまで待てない!?
でも、多分、組織や制度が変わるには、まだまだ時間がかかります。(最終的に変わらないかもしれません)
だったら個人としてできることをやればいい。
その中の一つが、自ら役所の外に飛び出してみること。
役所の外で自分の普段の環境とは異なる人たちと、目指すゴールを共有して協力し合う場に飛び込んでみる。
様々な立場の人と契約も共通のルールも無い状況での協働は、日頃の“仕事における人の関係性”とは異なる経験ができます。契約関係も職場のような上司・部下の関係も無い中で、お互いが意思疎通を図りながらゴールに向かうのって、本当に大変です。
でも、大変なだけじゃありません。
縛られずに貢献しようとする意志から動くとき、人の纏う熱量ってものすごくて、仕事のモチベーションじゃできないようなコトが実現できたりします。
やりたいからやるってやっぱりスゴイと思える瞬間です。
そういった役所の外での経験は、転職には繋がらないとしても、役所ではなく広く社会における自分の人材としての価値を見積もる機会になります。他の業界の人と一緒に活動することで、自分がここまでできるんだという気づきも得られます。
また、その経験自体が自分のスキルやリーダーシップ向上につながり、人材としての価値向上にも繋がるかもしれません。
更に、これが最も重要だと思うのですが、外で経験したことを役所の組織に還元することで、役所の組織に新しい知見や概念が持ち込まれるキッカケを作ることができます。こういったことは、法政大学の石山教授の『越境的学習のメカニズム』でも “ナレッジブローカー” という概念として紹介されています。
組織のためではなく自分のために
誤解を恐れずに言えば、ここでご紹介しているように役所の外に出て自分なりの経験を積むのは、組織や地域のためではなく、自分のためにやればいいと私は思っています。
何故なら、外に飛び出す公務員が日頃の業務で組織や地域のために頑張っているのだとすれば、その職員自身が経験を積み、幸せに働くことが、組織を力強くし、地域に貢献することに繋がるからです。
じゃあ、どういう風な気持ちで役所の外で活動するのが、職員自身のより豊かな経験につながり、組織に持ち帰るものをより大きくするのかと言ったら、それはやはり自分自身のために自分自身がやりたいことをやるときだと思うんです。
はなから組織のため地域のためという意識で役所の外に飛び出して活動するよりも、自分のために自分がやりたいことをやる方がパワーが出ます、追い込まれても頑張れます。その結果、より充実した経験が得られる気がする、というのが私の経験上の実感です。
何のために閉じるのか(最後に)
“公務員は、
公務員になった瞬間から、
毎日どんどん公務員になっていく”
私が公務員の越境をテーマにお話させていただくとき、お伝えするメッセージの一つだと冒頭でご紹介しました。
公務員は閉じている。
それはあくまで私の実感であって、それが実際に多くの人も感じていることなのかどうかは確かめていません。
この閉じているという感覚は、喩えるなら堅牢な城壁の中で過ごしているような感覚。
閉じていることで、その中は一見すると安全なように見えます。そして中にいる人も、外から見る人も、公務員という職業は安定しているという幻想を見ます。
でも、これまで堅く丈夫な岩盤だと思っていた足元の地面は、実は柔らかく安定しない軟弱地盤に変わりつつあります。役所が寄って立つ社会の前提が変わってきているのです。
そのとき、閉じているこの堅牢な構造物は、中の人を守る城壁ではなくて、中の人を閉じ込める牢獄にもなりえます。
プリンのような地面の上に、堅牢な構造物を維持する努力をするよりも、全員が構造物の外に出れば、構造物の外での一人ひとりのつながりそのものが役所になり組織になり機能になります。
幸い、今なお維持されている堅牢な構造物も、外の様子が分からなくて外に出ようとする人が少ないだけで、実はカギは閉じられていません。
外に出ることは自由。
外に出るのに必要なのは意志だけ。
私はそんな風に感じています。
皆さんは、如何お考えですか?
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ご案内いろいろ![]()
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そんな私が役所の外に出て取り組んでいる活動で、現在ご案内しているものがこちらです。
公務員おしゃべりカフェ【月イチ企画】
【日時】4月11日(水)19時~21時
【場所】池袋駅または新宿駅周辺のカフェ
【参加費】飲食費実費
【参加方法】
公務員キャリアデザインスタジオにメール(k.careerdesign☆gmail.com ←☆を@に置き換えてください)で氏名と参加者区分(公務員志望者・内定者 か 現役公務員 か)と「●月●日来店希望」と伝える。
メールで「公務員おしゃべりカフェ」が開店する会場(リアル店舗のカフェ)の情報が届く。(※迷惑メールのフィルター設定にご注意ください)
「公務員おしゃべりカフェ」が開店する会場(リアル店舗のカフェ)に行って参加している公務員と好きなことをしゃべる。
↑来店方法はこれだけ。
皆さんのご来店をお待ちしています!
【参考①】3月の回のご案内ブログがこちら
【参考②】2月の回のご報告ブログがこちら
NPO法人 6時の公共 誕生記念トークショー&祝賀パーティ【登壇予定】
公務員が中心となって設立した学びとまちづくりの活動をするNPO法人 6時の公共 の誕生記念トークショー&祝賀パーティでお話をさせていただくことになりました。
「公務員の本気と本音はおもしろい」
~ぼくらがみんなの学習会を始める理由~
【日時】2018年4月27日(金)
19時~:トークショー ←ココで登壇します
20時~22時:祝賀パーティ(交流会)
【会場】グランサウスオーシャンズ海浜幕張
(JR京葉線海浜幕張駅北口 徒歩1分。「スーク」2階)
【イベント概要】http://pm6lp.org/event20180427/
■□■ ↓お申込みはこちらから↓ ■□■
https://goo.gl/forms/mkhEl5FxbXW6a9FA3
【参考】ご紹介させていただいたブログがこちら
「6時の公共」って公務員の新しい2枚目の名刺のカタチかも!?
イベントのチラシです
2人目読書会【随時募集中】
★対象図書
(1) 『LIFE SHIFT』(著:リンダ・グラットン他)
(3) 『人を助けるとはどういうことか』(著:エドガー・H・シャイン)
※リンクは私がこのブログでそれぞれの本を紹介したときの記事です。
読書会をやってみたい本を対象図書の中から選び、私あてに連絡(SNSやブログのメッセージなど)ください。
私から返信するので、場所と日程※を調整しましょう。
場所と日程が仮決定したら、私が読書会の公開イベントとして告知し、他の参加者を募集します。
公開イベントへの参加申込が2名程度いれば(参加者が全員で4名程度いれば)実施。最初に連絡をいただいた方と私の2名しか参加者がいない場合は、日程等を再調整、または中止とします。
※2.で調整する日程は、ご連絡いただいた時点から概ね1ヵ月後になります。また場所については、基本は都内か埼玉ですが、それ以外も可能な限り調整しますのでご相談ください。
詳しくはこちらのブログをご覧ください


