大阪北部地震から思うこと その2 | 不可能をかのうにする かのう重雄 オフィシャルブログ「一つ、ひとつを重ねて」 Powered by Ameba

大阪北部地震から思うこと その2

大阪北部地震から思うこと その2

 

大阪の地震によるブロック塀倒壊を受け、東京都の区役所(足立区役所など)は早いところだと地震当日に、ブロック塀の緊急点検実施を開始していたが、残念ながら、この時点で瀬谷区役所からブロック塀の区内点検実施の報告は全くなかった。

http://mainichi.jp/articles/20180621/ddl/k13/040/005000c

 

林文子市長市政下の危機管理体制の劣化に関しては、去年のブログでも言及させて頂いたが、この横浜市内の遅い対応は別に驚くべきことでもないかと。

https://ameblo.jp/shigeo-kanou/entry-12313630680.html

 

ガス復旧には約1週間を要した。

https://mainichi.jp/articles/20180625/k00/00e/040/227000c

 

6月29日の時点で、住宅被害は2万棟を超えた。都市型の大地震が予想される横浜市にとっては、直ちに教訓とすべき地震であった。

https://www.asahi.com/articles/ASL6Z4QYPL6ZPTIL009.html

 

さて、横浜市内で大きな地震が発生した場合、区内で実質 対策にあたるのが瀬谷区役所である。区長以下、部長級はたった二人。

 

瀬谷区福祉保健センターのセンター長と担当部長の部長級二人と総務課長の3名が実質リーダーシップをとって、区の危機管理にあたることになる。この構図は区民の皆様は常時から知っておくべき事実である。

 

したがって、危機管理上、区役所の部長級の人事はまさに組織の要でもある。大規模地震のような危機にあたり緻密でかつ冷静な判断が各リーダーに要求されることは言うまでもないが、それは平時から要求される。

 

さて、瀬谷区では行政医師が当区のセンター長となっている。横浜市の行政医師の体質に関しては、このブログでも順を追って言及させて頂いてきた。

 

それは2011年に発生した東日本大震災を機に、横浜市保健所長をトップとする横浜市行政医師の仕事に大きな懸念を抱いてきたからだ。

 

東日本大震災の時、多くの母親から “福島産の食材は給食に使わないで欲しい” と、要望が出ているにも関わらず、横浜市保健所は “流通しているものは安全だ” と、横浜市立大学医学部の放射線科井上教授とともに横浜市会で主張した。

 

結局、8万人を超える横浜市の小学生に放射能で汚染された福島産牛肉を給食で食べさせるという事態を引き起こした。また、ストロンチウムを測定した市民からの問い合わせも、横浜市保健所は一蹴した経緯を持つ。

https://ameblo.jp/shigeo-kanou/entry-11091235570.html

https://ameblo.jp/shigeo-kanou/entry-11311149769.html

 

当時、横浜市健康福祉局の放射線対策の不誠実な対応に対し、市民団体から健康福祉局長、保健所長の更迭要望書が林文子市長宛てに出された。

 

結局、2011年以降も横浜市保健所の不適切な事例は続き、新聞報道され議会でも指摘された。

 

たとえば、死亡事例を含む100人以上のノロウイルスの集団感染発生時の保健所長をはじめとする飲酒による保健所幹部の対応の遅れや、情報共有に問題があったことは議会でも報道でも指摘された。

 

子宮頸がんワクチンの副反応問題でも、その保健所長をトップとする行政医師のコンプライアンスや対応が議会でも指摘された。

 

林市長はそれから7年間、誰が懸念を指摘しようとも保健所長の人事を変えることなく、平成29年度の退職まで据え置いた。

http://www.asahi.com/special/10005/TKY201108240619.html

https://ameblo.jp/shigeo-kanou/entry-11003995908.html

https://ameblo.jp/shigeo-kanou/entry-11050230464.html

https://ameblo.jp/shigeo-kanou/entry-11615328539.html

https://ameblo.jp/shigeo-kanou/entry-11711548011.html

 

そして、昨今最も衝撃的な事実は、なんといっても大口病院に対する横浜市保健所のとった遅れた対応であろう。また、「適切に対応した。」と、事件発覚直後に、医療安全課長が言及したこの発言は見逃してはならない。

 

まさにこの発言こそが、横浜市の行政医師からなる横浜市保健所の体質そのものでもあるのだ。

https://ameblo.jp/shigeo-kanou/entry-12204633379.html

https://ameblo.jp/shigeo-kanou/entry-12205853381.html

 

一方、横浜市の医療安全業務に関する検証報告書にも以下のようなことが言及されている。

 

「今回の事件によって尊い人命が失われた事実と、市内の医療機関における安全管理体制について、市民に与えた不安と衝撃は計り知れないものがあり、医療安全課が当該病院における異常事態を関知し得る情報を得て、9月の立入検査に引き続き通報内容の事実確認を行い、院内の状況を知り得る立場にあった中で、事件が発生したことについては、横浜市として市民や社会から叱責を受けても仕方がないであろう

 

医療の安全を確保すべき立場から、医療安全課は、事件当時の対応が医療法その他法令のみならず、市民の安全を守るという倫理観や危機管理意識等に照らし十分であったのかどうかを考えるべきである。

 

さらに横浜市には、以上の提案を真摯に受け止めたうえで、同様の状況が生じた時には、どのように対処することが最善であるのか熟考を求める。」

http://www.city.yokohama.lg.jp/kenko/soudan-madoguchi/shiryo/28kennshouhoukokusho.pdf

 

ところが、横浜市保健所の横浜市医療安全課のホームページには謝罪の一文も見つけられない。

http://www.city.yokohama.lg.jp/kenko/hokenjo/genre/iryou-anzen/

http://www.city.yokohama.lg.jp/kenko/soudan-madoguchi/kenshukai.html

 

この体質が温存された中で、決定されてきた人事である以上、特に行政医師の人事に関しては警戒を要するべきだと思っている。人命を重視する覚悟がなければ、危機にはまず対応できないであろう。

 

横浜市大病院は、がん見落としが10名はあったと報道されていたが、1名で気づかず、10名まで放置されていたことになる。群馬大医学部と体質が非常に類似している。

 

これも横浜市医療局からなる横浜市立大学医学部の人事の体質を反映したにすぎない事例であろう。今更、組織を検証したところで、そう簡単には解決できないであろうに。

http://www.kanaloco.jp/article/341444

http://www.kanaloco.jp/article/341940

https://ameblo.jp/shigeo-kanou/entry-12002018365.html