その35:糖質が足りないとどうなるのか?(糖新生するから大丈夫です)  | 肥満治療を行う外科医のブログ

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糖はエネルギーになる一方、脂肪にもなる話しをしてきました。

ダイエット中は、糖質を制限する方法が有効なのは間違いありません。

 

しかし、それでは「糖質が足りなくなるのでは?」、と心配なさる方もいらっしゃると思います。

でも大丈夫です。人間の体には、糖を新しく生み出す機能がついています。

それを糖新生と呼びます。

 

糖以外の物質(主にたんぱく質の成分であるアミノ酸、その他、乳酸、グリセロール、プロピオン酸)からグルコース(ブドウ糖)を作ることができます。

 

その27で、ブドウ糖からエネルギーを作る話をしましたが、糖新生はその回路を(ざっくり言うと)逆行させて、ブドウ糖を作りだします

そのブドウ糖で再びエネルギー(ATP)を作るわけです。

それをメインに担っている臓器は肝臓です(腎臓でも行われます)。

 

 

ちなみに、

  • 食後2時間程度は、食事由来のブドウ糖が使われます。
  • その後は、肝臓に貯えられていたグリコーゲンが分解されてブドウ糖になり、エネルギー源として使われます。
  • 18~24時間程度で肝臓のグリコーゲンは枯渇し、それ以降は糖新生でエネルギーを供給することになります。

 

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