Jaybird/Token Entry | BLACK CHERRY

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JAZZ, BRAZIL, SOUL MUSIC

 Token EntryNew York CityQueensから登場したHardcore Punk Band。元々はGilligan's Revengeという名で80年に結成されていた。New Yorkは60年代後半に生まれたTrash Cultureあたりに起源を持っていて、New York Dollsが演奏していたGreenwich VillageのMercer Arts Centerあたりを中心とした70年代初頭UndergroundなRockの流れからLower ManhattanBiker BarであったCBGB Club70年代半ばTelevisionによってPunk Bandの巣窟となって一気にSceneが拡がっていった。そして、より歴史の古いPark Avenue SouthにあるMax's Kansas CityでもPunkが隆盛を極めてMovementは勢いを増し、QueensのForest HillsからはRamonesが登場しSceneは一気に上昇気流に乗る。しかし、個人的にはNew YorkのPunkが面白くなってきたのは、77年半ばDowntownからTeenage Jesus and the JerksNo Waveの連中が登場してからであった。そしてNew Jerseyから70年代後半Misfisやら80年代にAdrenalin O.D.が登場してNew YorkのThe MobReagan YouthAgnostic FrontといったHardcore Punkな連中が一緒になってBeastie BoysやThe Cro-Mags、Murphy's Law、Leewayなんて奴らを巻き込んで盛り上がり、いつしかNew YorkはHardcore Punk Sceneの中心的な役割を果たすようになっていく。それは勿論、Washington, D.C. から登場したBad BrainsやMinor Threatといった偉大なHoardcoreのPioneerたちの影響を受けてのものであった。次にNew YorkにCrossoverの波が襲うことになる。Heavy MetalThrash Metalの影響を受けたHardcoreの登場だ。CrumbsuckersやNuclear Assault、Leewayらが盛り上げ、本日ご紹介するToken Entryもそういった流れの中で語られるバンドである。87年にDebut Album『From Beneath The Streets』をリリース、本作は88年にリリースされた2nd Albumで、ギターのMickey Neal、ベースのJohnny Steigerwald、ドラムスのErnie Parada、VocalのTimmy Chunksというメンツ。

 

 『Jaybird』はToken Entry88年にリリースしたアルバム。ProduceはBad BrainsDr. Knowと彼ら自身。

アルバム1発目は“The Fire”。いきなり全力でぶっ飛ばすリズム隊ぶっとくWildなギターがRiffと速弾き含めてガンガン攻めたてるのが最高。飄々としたVocalも彼らの個性。

Windows”も荒々しく、まるでHeavy Metalのごとくかき鳴らされる轟音ギターに痺れる。

The Bright Side”は緩急自在にぶっ飛ばす、これまたMetalなギターが破壊力抜群。Vocalと野郎Chorusもノリノリ。

タイトル曲“Jaybird”は爽快なまでにひたすら突っ走る。これぞSkate Thrash

The Whip”も抜群のSpeed感で突き進むギターのRiffが激カッコイイ。

Entities”は一転してTempoを落として重たくHeavyなギターのRiffで始まるも、いきなりSpeed Upするなど頻繁にTempo Changeしてツボを突く。

爽快にぶっ飛ばすBirthday”。西海岸とは違った飄々とした彼らの個性が良く出ている。

Integrity”はゴリゴリしたMetalicなギターアッサリ歌うVocalのContrastが面白い。

Token Entry”はバンドのTheme曲か。ドシャメシャなリズム隊をバックにしたMetalなギター吼えまくる野郎Chorusが良い。

殆どMetalなイントロからRap調のVocalが引きずり込む“Pink Things”。

最後をシメるのは“B.T.B.W.”。そう、Steppenwolfの“Born To Be Wild.”。オフザケなイントロから絶叫してぶっ飛ばしまくりの展開が最高

(Hit-C Fiore)