Adrenalin O.D.は80年代初頭に結成された大好きなNew Jersey出身のHardcore Punk Bandである。とにかく、彼らの半端ないスピード感でガンガン畳みかけるご機嫌なPunkは最高に気持ち良いのだ。70年代後半に活動していたThe East Paterson Boys ChoirなるPunk Bandがこのヤンチャなバンドの母体となってる。彼らが最初に世に出たのは、New York Cityを拠点としたIndependent Record Label ROIR(Reachout International Records)から82年にCassetteでのみリリースされた『New York Thrash』というタイトルのCompitarion Albumであった。なんとそこにはBeastie BoysやBad Brains、False Prophets、MisfitsのギタリストだったBobby Steeleが結成したThe Undeadといった当時のNew York CityのHardcoreな空気に満ちたバンドの演奏が収録されていた。Adrenalin O.D.は“New Year's Eve”と“Paul's Not Home”という明日なき疾走感に満ちた2曲をぶっ放し存在感を放っていた。続いて自身が設立したBuy Our Recordsから83年に6曲入りのEP『Let's Barbeque』をリリース、84年に1st Album『The Wacky Hi-Jinks Of Adrenalin O.D.』を世に出して、当時最速級といわれたスピード感に満ち、郊外の悪ガキ風のHumorと皮肉をまじえたHoardcore Punkは衝撃的であった。ギターのPaul RichardとBruce Wingate、ベースのJack Steeples、ドラムスのDave Scottという4人組。アルバム・ジャケットやStage上のふるまい、歌詞から"Funny-Punk"と評されることもあるAdrenalin O.D.であるが、おバカを装いながら楽曲のQualityや演奏技術は中々のモノである。本作は86年にリリースされた彼らの2nd Albumであるが前作のぶっちぎりのスピード一辺倒からMid-Tempoのナンバーも加えた懐の広さとCrossover Trashな味わいもある、これまた名作である。
『Humungousfungusamongus』はAdrenalin O.D.が86年にリリースしたアルバム。
アルバム1曲目“A.O.D. Vs Son Of Godzilla”ときたもんだ。Mid-Tempoで始まりSpeed UpしてA.O.D. 節炸裂のインスト曲。
“Office Buildings”は豪快にかっ飛ばしていく従来のA.O.D.路線。
“Yuppie”も無軌道な突っ走りぶりは当時世界最速か。
“The Answer”はイントロから激カッコイイ大好きな曲。
“Pope On A Rope”は普通のRockな始まりから、世界最速ぶっちぎり。
“Fishin' Musician”はCoolに歌いあげ、バックの演奏もカッコイイ。
PercussionのPrimitive心地良い響きから始まる“Pizza-N-Beer”。
“Bugs”も速いっすなあ。早口言葉真っ青のVocalも良い。
激走するリズム隊にやる気のない脱力なVocalが最高な“Youth Blimp”。
野郎Chorusがご機嫌な“Commercial Cuts”。
“Survive”はMetalなShuffleから無謀に突っ走るA.O.D. 節炸裂。
イントロのギターのRiffが激カッコイイ“Masterpiece”。インスト曲。
“Crowd Control”も重量級のギターで始まり突っ走っていく様がご機嫌である。
タイトルからしてBizarre感に満ちた“Velvet Elvis”。
“Fuck The Neighbors”も乱れ狂うイントロのギターが最高。
“Surfin' Jew”は野郎のかけ声がご機嫌なインスト曲。
“Bruces' Lament”は野郎Chorusも入り、実弾撃ちまくり。
アルバム最後をシメるのは重量級のリズム隊がサポートする“Nice Song”。
(Hit-C Fiore)