天竜浜名湖鉄道TH9200形 | 車内観察日記

車内観察日記

鉄道の車内の観察する日記ですよ。目次に記載した「☆お願い☆」をご一読の上、ごゆっくりどうぞ。

掛川から浜名湖をぐるっと回って新所原までを結ぶ天竜浜名湖鉄道、TH2100形と同じスペックで団体用車両として1両導入されたのがTH9200形です。

 

かつてはその用途かつ一般運用に紛れていたため乗車が極めて困難でしたが、TH3000形で運行されていた「スローライフトレイン」を引き継いで定期運転されるようになりました。事実、私もスジが分かるようになって初めて乗車出来た次第です。前回訪問時は初乗車の時でスジの固定前だったのですが、天竜二俣のターンテーブルでグルグル回ってました(笑)

 

スローライフトレイン化に際して塗装はシックなものに改められ、ワイパーはお金のかかる金色塗装となっています。渡り板にあるように宝くじ号で、9200の形式名は「くじ」から来ているウソのようなホントのはなし。

 

車内です。TH3000形はフィンランドのアパレルブランド、マリメッコのデザインを取り入れた内装になっていましたが、この車両もそれを受け継いでいます。団体用だけあり転換クロスシートで、これは天浜線では唯一の存在です

 

ドアです。半自動ボタンやステップがあることはTH2100形と同じですが、化粧板仕上げで一般車とはちょっとした格差付けがされています。

 

運転台です。あまり変わることも出来ませんがここは地方ディーゼルカー標準のそれです。近年は運賃表示機がLCD化されるケースが増えているのですが、ここではLED式のものが引き続き使用されています。

 

そうそう、デッキは無いのですが、ドアと客室の間にパーティションが設置されています。その上には何やらディスプレイがあり、団体用の一面も垣間見られます。

 

天井です。オールクロスシートのためか吊革は無く、照明にはカバーがかかっています。ラインデリアが無ければ、特急顔負けともいえるグレードですね。いや、あくまで各駅停車、送風装置は必要です。

 

窓です。日除けは横引き式のカーテンで、ここぞとばかりに様々なマリメッコの生地が使用されています。

 

サッと閉じてみました。色々な柄があるので、余裕があればじっくり見てみるのもいいですね。一部柱には非常通話装置があります。

 

それでは座席です。接続するJR東海では一昔前まではほとんど見られなかった(掛川側は…新所原側はある程度見れたか)転換クロスシートです。フレーム自体はこの手の気動車でよく見かける、少々背ズリが低めなそれなのですが、肘掛けがどうも賑やかです。

 

なんとサイドアームレスト付きの転換クロスシートとなっています。古くは0系新幹線やそれを流用した車両の転換クロスシートに搭載されているケースがありましたが、採用例が極端に少ない超レア物です。なおテーブルの形状は、丹鉄のKTR8000形のものと全く一緒です。北近畿から遠く離れた遠州の地で、まさかこのテーブルに出会うとは…。

 

…で、ベースの車両はボックスシート配置なので、このような修行席も一定数ございます。さらにこの座席は前にヒーターがあるので脚もうまいこと伸ばせません。修行系乗り鉄の皆様(…おんのかそんなん)、いかがでしょう。

 

新所原側には1人掛けもあります。配管があるだの、ヒーターや衝立があるだのはありますが(笑)、座り心地はそう悪いものでは無いと思います。天浜線の乗車時間では十分なものでしょう。

 

1人掛けの半分は優先座席となっています。表示はステッカーのみですね。

 

1人掛けと2人掛けとの間には排気用配管が張り出しています。このため、1人掛け2列はちょっとした離れのようになっています。

 

運転台横の車椅子ペースです。こちらは新所原方で、固定用具や非常通話装置が備えられています。

 

でこちらが掛川方。何やら折り畳み式テーブルがありますね…。そうそう、化粧板は地味に木目調となっています。

 

天竜二俣に佇む、先代スローライフトレインのTH3000形と並びました。マリメッコも引き継いで走り回ります。