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近鉄では一般型車両の更新を進めていますが、大阪線の1620系は、これまでとは異なるデザインの更新内容で登場しています。
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前面では、前照灯と標識灯が入れ替わりLED灯化されていますが、LED灯も技術の進化で小型化された(細くなった)ため、目つきが悪くなりましたね。またJR西日本よろしく前面に転落防止幌が設置されました。これ、前面に出た時に折り畳めるような形状にならんもんでしょうか…。JR車とは異なりほぼ切妻ですから、物理的にはその気になれば頑張れそうですが…。
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方向幕はフルカラータイプのLED表示機となっています。
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車内です。このリニューアルでは雪月花や銀河をデザインした株式会社イチバンセンがデザインしたものになっており、なるほど弧が多いのはそういうことかと納得した次第です。またこれまでモノトーンな更新が続いていただけに、大幅な進路変更でやや戸惑いを覚えたものです。
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ドアです。窓が大きい両開き式は健在ですが、化粧板の貼り替えやイエローラインの追加が実施されています。ドア上が大きく張り出していますが、LCDなどの旅客案内表示の設置は見送られているようです。奈良線系統ではLCDを設置した車両もいた中で、なぜ今回の大胆なリニューアルで設置がされなかったのかが謎です。
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で、代わりと言いますか、防犯カメラが設置された箇所があります。昨今は鉄道車内の凶行が増えていますので、抑止力になるといいですね。そうそう、ドア横の握り棒は縦方向に長いものになっています。
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車端部です。仕切り扉の窓の大きさは従来の大きさで変わりませんが、持ち手は縦方向に長くアシストレバー付きのものに交換されています。仕切り扉もそれなりの重さですので、容易に開けるのはありがたいですね。右側には非常通話装置が設置されています。
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両側が優先座席となった車端部です。カラーコード的に、更新前もモノトーンな更新車もオレンジ系でまとめられているんですよね。
非常通話装置と、温度計。温度計はデジタル式ながら、デザインは古めですね。
天井です。ここは大きく変わっており、かつて近鉄伝統だった三角形の照明カバーは廃止され、反射式のLED灯になりました。寒色系更新では照明カバーはそのままだっただけに、大きな変化になりました。反射させるカバーの面積は良好で「座ったら光直撃」みたいなポカは無いのですが、天井側がLED特有の光のつぶつぶを拾って反射させてしまっているのが欠点です。ここは反射部分をギザギザにするなどの工夫があってもよかったかもしれません。吊革は丸形を基調としながらも、機能としては五角形のものと変わらない、握るのに重点を置いた形状になっています。
荷棚はリニューアル前の網棚をそのまま使っています。一部にはドーンと機器が載ってる残念仕様、荷棚って何のためにあるのか考えてほしいものです(ここはデザイナー側というより近鉄側ですね)。
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車端部の5人掛けです。袖仕切りはガラスと金属を組み合わせたものです。カーブを多用しており、「ああ床面を含めて弧が多いのはそういうことか」と(後日社長の呟きで同社デザインであることを知った次第)。立ち上がり時を想定したと思われる金属の使い方や、モケットの側面を保護するような黒系の板などに機能性を感じるものの、これまで肘掛けとしての機能と立席分離の機能を融合させた秀逸な袖仕切りを作り続けてきた近鉄を見てきた身としては、デザイン先行感が拭えません。もたれ掛かるにしても、弧であるが故身体のやり場に少し困るんですよね。またガラスは皮脂やら整髪剤やらで汚れたら目立ちますし…。
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優先座席はオレンジ色系統でまとめられています。足元にはシートも貼られていますね。この系統の座席は座面のスプリングがヤレると着座ポイントが安定しない欠点がありますが、今回のリニューアルで適切にセッティングされたようで、長めに取られた背ズリと併せて良好な座り心地です。これを長く維持して欲しいものですが…(^^;;
今回近鉄通勤電車としては初めて外部デザイナー委託となりましたが、今後のリニューアルがどう進んでいくのか楽しみです。
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