阪急8200系 | 車内観察日記

車内観察日記

鉄道の車内の観察する日記ですよ。目次に記載した「☆お願い☆」をご一読の上、ごゆっくりどうぞ。

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現在百位が2の形式はこの形式のみになりましたね。8200系です。神戸線の輸送量が限界に達していた1995年に関西初の座席収納車両として登場しました。座席収納以外にも、ドア踊り場にスタンションポールを設置し、枕木方向へのつり革の増設、つり革自体も五角形のデザインとされていました。またドアは従来の阪急のドアよりも幅が広くなり、側窓は立ち席時の視界を確保するため大型の2枚窓(3枚窓が入り切らなかった為とも)になり、荷棚も高い位置に設置されました。窓の大型化で幕が設置できない為、側面の方向・種別表示はLED式とされました。このように新機軸を多数盛り込んで登場した8200系ですが、次第に輸送量が減少し混雑が緩和されたこと、座席収納車両への不評から通常のロングシートへの換装などの改造が行われました。

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改造前の時点では、上の画像のように朝2本の通勤急行として、西宮北口で増結→折り返し回送→運用終了・・と、なんとも勿体無い運用でした。私も一度だけ乗車したことがありますが、やはり立ち席しか選択肢が無いというのはいただけませんね・・。座席換装後は、他の増結車両に混じって平日朝ラッシュ時に10連の特急に運用されています。

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側面のLED表示です。左側に日本語、右側に英語で表示される、これまでとは違った表示方法となっています。

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車内です。化粧板が7000系以前の色の薄いものとなっています。なぜでしょう・・。あいにく座席換装後の車内の画像しか持ち合わせていません。ご了承を。

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ドアです。先述の通り、他車より広めのドアとなっています。収納車両時代、これまでの「座席下に空気溜め」という構造が出来なかった為、ドアの開閉機構はドア上に集約されるようになりました。そのためにドア上が張り出た格好になっています。この構造は以降8000系8040形や8300系8315F、7300系7320Fと7000系7007F以降のリニューアル車、構造を変えて8000系8020Fの両先頭から3両目、5000系5001Fの両先頭から3両目、9000系列以降の新造車両にも採用されていきます。また全ドア上には液晶ディスプレイがあります。見えるラジオや自社の広告などを流しています。

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そして、千鳥配置でLED表示機も設置されます。丁度切り離し運用に乗車したため既にLEDは切られていますが(^^;; 右のディスプレイでは見えるラジオが表示されています。


2015年6月ごろ、ドア上の液晶ディスプレイが撤去されています。20年以上前に設置されたものであり、画質もかなりキツくなっていたので撤去されたのでしょうね。1000系1300系7300系  リニューアル車のような大型LCDディスプレイにすればよかったと思うのは私だけでしょうか?(^^;; 

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車端部です。2連のため、このタイプのみです。画像は現時点での優先座席です。

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最前面です。従来通りの前面展望が楽しめる構造です。途中増結・解放の運用ではこのように仕切りを動かさずに運転しますが、出庫から入庫までを10連で通す運用では貫通幌が取り付けられ車両間の行き来をすることができます。

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天井です。収納車両時代から暖房力を向上させるため、冷暖房兼用のヒートポンプ式となっています。改造に際して、スタンションポール・枕木方向のつり革の撤去、つり革自体も丸形となりました。他にも荷棚高さを下げる更新が行われています。

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窓です。荷棚高さを下げた結果、窓が荷棚を上回るようになっています。両側共にスイッチによる自動開閉装置を持ち、日除けは多段階ストップ式で、事実上のフリーストップを実現しています。しかし、この頃に親製された阪急車両に共通して、日除けがキッチリ下まで下がりません。窓枠がアルミ製なだけに反射が余計に気になってしまいます。

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最前面直後の窓は、現在阪急唯一の戸袋窓となっています。そして、ここの日除けのみ外吊り式で、爪を引っ掛けるタイプです。

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座席です。ドア間は7人掛けです。8人掛けでは無いのはやはりドアの大きさが関係しているのでしょうね。形状としては9000系に似たもので、2+3+2配置です。座席下は片持ち式ではなく埋まっています。また形状としては5000系リニューアル車と同様となっています。ここは色々と意外でしたね。

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車端部は従来通り5人掛けです。窓がドア間と同じく大型1枚となっているため、壁になる箇所が多くなっています。

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最前面は2人掛けです。肘掛は外側へ曲げられています。

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車椅子スペースです。付帯設備は握り棒のみです。スペース自体は広げられており、横の座席は2人掛けです。

代々百位が「2」の車両は短命に終わるか不運な経歴を持つことが多く、この8200系もその中の1系列でしょう。近年の改造により百位が「2」である意味合いは薄れていますが、運用が柔軟になり、来ればアタリ(座席定員は少ないのでハズレか?)の車両として頑張っています。

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