阪急7300系 リニューアル車 | 車内観察日記

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鉄道の車内の観察する日記ですよ。目次に記載した「☆お願い☆」をご一読の上、ごゆっくりどうぞ。


7320Fから始まった京都線7300系のリニューアルですが、それ以降しばらくは7000系のリニューアルに着手したため、長らく1本のみの存在となっていました。しかし、その間にリニューアルの手法は変遷し、第5期・第6期リニューアル工事では、外観は最小限の改造に留める様になっていました。その第6期リニューアル車の前面が多くの阪急電鉄ファンの不評を買ったわけですが、この程7300系のリニューアルが再開され、前面にも変化が。多くのファンの方が不評と同時に「貫通扉の窓を拡大していれば・・」と嘆いたことを聞き取ったのか、車番が左上に移動したのは変わりませんが、貫通扉の窓が拡大されています。この辺りのフットワークの軽さ、最高です(笑) とは言え、やはり多少の違和感は禁じ得ません(^^;; また、今回のリニューアルでは、正雀工場が手一杯であることから、なんと近畿車輛に運び込まれてリニューアルされた車両もいるとのこと。内容は変わらないと思いますが、多少の違いがあれば面白いな、とひそかに期待している今日この頃です。


車内です。内容としては同時期の7000系第6期リニューアルに近い雰囲気ですが、いくつか変更点が見られます。

 

ドアです。さっそくですが、ドア上に変更点が。これまではLCDディスプレイ2画面を千鳥配置で設置していましたが・・。


今回のリニューアルでは、1000系と同じく32インチハーフサイズの大型LCDディスプレイとなっています。縁取りは従来と同じ、黒となっています。

 

LCDディスプレイが無い向かい側のドアは大きく変わりませんね。



天井です。こちらは同じですね。ブロンズ色のラインデリア化・照明のLED化、荷棚の交換、ドア上へのつり革の増設などが行われています。


窓です。日除けがアルミ鎧戸からフリーストップ式のロールカーテンとなっています。7320Fで設置されていた窓の自動昇降スイッチは設置されていません。


座席です。ドア間は3+2+3の8人掛けとなっています。袖仕切りは肘掛を兼ねた板となっており、立ち席分離のためのパイプは、外側に曲げられています。


車端部の5人掛けです。座り心地は硬め安定といったところでしょうか。かつてのようなバウンズ感はあまりありません。座面はともかく、背ズリは特に顕著ですね。やはり時間をかけてほぐしていくつもりなのでしょうか。


そしていつもとは順序が逆ですが、車端部です。優先座席部分に関しては、リニューアルに合わせて優先座席のモケットがワインレッドとなっています。今後リニューアルや全般検査を行うたびに、既存車に関しても同様のモケットになっていくようです。


優先座席部分の日除けです。指定位置変更以降、ロールカーテンについては全系列がこのタイプに置き換えられています。これで日除けを降ろした状態でも優先座席であることが認識できるようになっています。


優先座席です。やはり今は見慣れていないこともあって、強烈な違和感を感じています。ですが、ワインレッドは、かつて戦前の国鉄の一等車座席にも使用された色です。ある意味ゴールデンオリーブのモケットと同じ高級感を醸し出しているようには見えますね。


フリースペースです。相変わらず付帯設備は握り棒のみですが、スペースの面積が拡大されており、その隣の座席は2人掛けとなっています。

 

さて、2018年にアルナ車両より出場した7324Fですが、元々6両編成の7310Fと併結した8両編成となっていた編成です。特に7310号車はVVVFインバータの長期試験車両でした。今回のリニューアルであえなく1300系のインバータに換装されてしまいました・・。

 

それもさることながらこの編成、リニューアルに伴い中々ぐっちゃぐちゃな組成変更が実施されており、梅田方先頭車7324号車の後に7840号車が連結されています。で、かつて2・3両目に入っていた先頭車はと言うと・・。

 

なんと4・5両目に移動し、中間車化工事が実施されました。ここにいた中間付随車の1両は先程紹介した7840号車のことで2両目に移動し電動車化されています。もうフリーダムっぷりが半端無いです(^^;;

 

車内です。こちらは7840号車、ここはまぁあんまり変わらないんですよ・・。

 

問題はここだよ中間車化された車両。今までの3300系などの簡易運転台化車両とは異なり仕切り扉となる引き戸が追加されています。やや仕切りには厚みがあり、少し奥まった位置にあるのが違和感と言えば違和感。

 

仕切り扉を開くと・・。おう、キッチリやりおるなと・・。3300系の簡易運転台化車両では乗務員室の仕切り扉や仕切り窓は全て撤去されていた中、仕切り窓の残存や引き戸を設置しているのは阪急電車として進歩した点とも言えます。

 

ほぼ全景。一応客室として開放されています。仕切り扉設置の功罪として、幌からのすきま風や騒音をシャットアウト出来る一方で、ラッシュ時の混雑時に詰め込みが効きにくいという点も。唯1本しかないため、知る人ぞ知る的なスペースになりそうですが…。

 

元運転台側。乗務員室のドアは撤去され、窓と壁だけになっています。右側には運転台っぽいものが残されていますが、蓋が無かったのでなぜこのようになっているのかは分かりません・・。

 

こちらは車掌台側です。こちらには蓋があったので、簡易運転台が仕込まれているのかもしれません。なんにしても、完全中間車化されていないのにはそんな事情があるのでしょう。

 

さて、残された台を見ていきましょうか。

 

先程言っていた蓋が真ん中辺りのものです。これが必要なければ、今頃「これは元々先頭車だ!」と言われても誰も信じていなかったでしょうね(^^;;

 

車掌台側にはスイッチボックスが残されています。