2012年の猿之助襲名以来、
独自の活躍をされてきた、
四代目市川猿之助。
中村勘三郎丈、坂東三津五郎丈
亡き後の歌舞伎界を
猿之助丈は率先して
牽引してきたと言えます。
3年前、劇場が閉ざされたとき。
この動画が配信され、
勇気をもらいました。
8月、待ちに待った
歌舞伎座の再開。
その後もコロナ禍の中、
歌舞伎座に連続して
出演しました。
スーパー歌舞伎座Ⅱ「ワンピース」
の初演は、2015年。
2017年の上演の折には、
生死に関わるような
大怪我をされました。
この、「ワンピース」、
話題作になるとともに、
多くの若手を育成してきました。
思えば、
いろいろな役々。
「男の花道」
一座の長として人に慕われる、
加賀屋歌右衛門。
病ゆえに人知れず悩む姿が
印象的でした。
劇中劇の「櫓のお七」、
人形振りは、指の先まで
気持ちがみなぎり、
神掛かっていました。
「狐忠信」
桜吹雪の中を
宙乗りで飛び去る、狐忠信。
幸福感あふれる舞台でした。
「かさね」
可憐で情熱的な かさね。
姿が変わってからの凄み。
丁寧な踊りぶりも心に残ります。
客席と舞台が
ひとつになったと感じる、
熱気あふれる公演でした。
「新版オグリ」
中村隼人丈のオグリに対して、
遊行上人としてダブル宙乗り。
客席の隅々まで、
にこやかに目配りしていました。
まさかこの姿が、
劇場で見る最後になるとは…
(翌年からのコロナ禍のため、
劇場にほとんど行っていないため。)