公文協東コース 松竹大歌舞伎観劇。
サンシティ越谷市民ホールにて。
(7月30日)
1階後方の席ですが、
こういうホールは
傾斜があって見やすいです。

満席でした。

一、「口上」。

上手側から、市川高麗蔵、市川猿之助、
松本白鸚、幸四郎、大谷廣太郎、松本錦吾。



ニ、「双蝶々曲輪日記ー引窓」

白鸚丈の濡髪は
誤って人を殺してしまった苦悩、
家族の情を受けて揺れ動く気持ちを表し、
この一幕に大きな存在感。

このお芝居、主人公は当然、
南与兵衛と思っていましたので、
今回のように感じたのは初めて。

幸四郎さんの南与兵衛は、
初めは若さが際立っていましたが、
後の登場ではきっぱりと。

高麗蔵さんのお早は、
こういった世話女房としてお手本のよう。
底力のある役者さんです。



三、「色彩間苅豆ーかさね」

逃げる与右衛門をかさねが追う形で、
二人で花道から登場。
(ホールなので花道ではなく、
舞台袖の通路です。)

幸四郎さんの与右衛門。
美しく、しかし非情な冷たい男。

猿之助さんの かさね。
一途でかわいらしい。
つれない与右衛門を前に、
過ぎた恋をかきくどきます。

後半顔が醜くなってからも、
むしろ儚げで愛らしい。
(しかし、与右兵衛からの攻撃は
全力で阻止している印象。)

逃げようとするも、
かさねの亡霊に引かれて
戻る与右衛門。
とてもリアルでした。

幸四郎、猿之助
気心の知れたお二人での「かさね」。
大切に踊っているということが
伝わる舞台でした。


清元栄寿太夫(尾上右近さん)、
父、延寿太夫の次に並び、
伸びやかな声を聞かせてくれました。



この巡業公演は、
今日31日が横須賀で千穐楽。

今日の与右衛門と かさねは、
8月は歌舞伎座で、
弥次さん喜多さんです。