2018年からMycujoo配信やなでしこリーグのYouTube配信が始まり、2020年は全試合YouTube配信、WEリーグ:2021-2022からはDAZNとなり、各チームを均等に観戦できるようになりました。
AC長野に関しても、合計60試合、攻撃229本・守備273本のデータを蓄積しています。
2024-2025(リーグ戦・カップ戦・皇后杯)では9試合、攻撃31本・守備55本を分析・集計しています。

以下にAC長野の2024-2025のコーナーキックの状況の概容と、2025/2026の予想を記載していきますが、原則下図のような配置を基に述べていきます。
 
2024-2025WEリーグ

青字:17試合以上先発  緑字:17試合以上出場
橙色:11試合以上出場  赤字: 6試合以上出場
黒字: 上記以下の選手 
 

下線:引退・移籍など退団 * :夏期入団選手 

+ :冬期入団選手 $ :昇格・2種登録選手

 

 

コーナーキック体制の例を示します。

 

2024/09/21 第2節
 
2025/05/10 第21節
 
 
⑴ 2024-2025シーズンの全般傾向。

 

以下赤字のデータはこのブログで記事にした試合からの独自サンプリングデータです。

データ採取の詳細は3-12を参照ください。

 
 
リーグ戦で4得点・6失点の赤字。
 
フリー先着率は9.4%(リーグ10位)、シュート打ち率は28.1%(同9位)で不満。
被フリー先着率は23.6%(リーグ12位)、シュート被弾率は38.2%(同9位)で大いに不満。
ゾーンディフェンスなのに、フリーを許しているのは、機能していなかったということ。
 
 
レベルを(A)~(E)で評価。あくまで私の視点です。
 
① 高さ関係:標準的(C+)
 

2023-2024は10人の平均が162cm前後で、リーグ平均やや上。

19安倍選手(171cm)・5岩下選手(170)・3岡本選手(167)の3人が支えていたが、

29坂井選手(171)13大内選手(168)が入団し、高くなった。

 

 
 
② 軸になる攻撃:ファーでの競り(C)
 
ニアへの配球率は34.6%(平均48.7%)、先着率は33.3%(平均34.4%)。
正面~ファーサイドへの配球率は65.4%(平均51.3%)、先着率は47.1%(平均34.4%)。
 
特に29坂井選手の加入で、正面~ファーサイドの競りが厚くなった。キッカーもそこに集めている。
ただ、ニアでの合わせを得意とするヘディングのテクニシャンはいない。
 
 
③攻撃の工夫・戦略:企画数が減った(D+)

 

2021-2022から、団体フォーメーション・G前密集陣形などに、ピックプレーを絡めて使ってきていて、見所の多い攻撃をやっていた。2023-2024までの企画発動数はリーグで位か位。

 

だが2024-2025は企画発動数が0.58回/本で、平均(0.60回/本)を下回って位。

内容的にも、見所が無くなった。

先発メンバーが固まらない、主力に怪我人が続出するなどで、チームが安定しなかったので、コーナーキックまで手が回らなかったのだろう。

 

2021-2022の水谷コーチ在籍時は色々工夫を見せていたのだが、チーム文化として定着すること無く、廃れてしまったようである。

 

 

 

 
④守備力:統率が効かなくなった。(D)
 
2023-2024、マンツーマンディフェンスが上手く行かず春期はゾーンディフェンスに切り替えた。
その流れで、2024-2025はゾーンディフェンスで戦ったのだが、
被フリー先着率は23.6%(リーグ12位)、シュート被弾率は38.2%(同9位)と良く無かった。
ゾーンディフェンスなのに、フリーで先着を許しているのは、機能していなかったということ。
 
ゾーンディフェンスをリードしてきた25奥川選手の出場機会が減った上に怪我離脱、
ゾーン全体を見渡していた3岡本選手が春期に出場機会が減って、
統率が取れなくなった。
 
 
 

(2)データ

 

A.なでしこリーグ・リーグカップ、WEリーグ公式記録より

 

 

 

B.独自収集データより

あくまで、私が観戦・ブログ化した試合が対象ですし、独断と偏見で判断して集めたデータです。

①シュート率・被シュート率の集計表とグラフ各2枚。

②左右CKの集積図

③配球状況表

 

 

 

 
 

 

 

 

 

 

イメージ 1

 

 

 

 

(3)詳細評価

 

以下話が長いです。興味のある方は読んでいただければ幸いです。

 
A.攻撃詳細
 
2024-2025リーグ戦で4得点。
17高橋選手・29坂井選手・5岩下選手・7三谷選手。

 

フリー先着率は9.4%(リーグ10位)、シュート打ち率は28.1%(同9位)。

いずれも少し不満の残る状況だった。

 

 

a)ニアでの合わせ(D)

 

ニアへの配球率は34.6%(平均48.7%)、先着率は33.3%(平均34.4%)。
 

少な目の配球で、並の先着率。

 

先頭でニアへ走り込んでいたのは、主に5岩下選手で8回/ターゲット0回、3岡本選手4回/ターゲット0回。29坂井選手が唯一の先着でシュート1本。

ほとんどデコイ(囮)扱いだし、ニアで擦らして流し込むような特別なテクニシャンもいない。

 
 
 
b)中央からファーでの競り(B-)
 
正面~ファーサイドへの配球率は65.4%(平均51.3%)、先着率は47.1%(平均34.4%)。
多目に蹴って、多くの先着があった。
 
2023-2024先着率は13.3%(平均33.9%)と壊滅的な状況に陥っていたが、29坂井選手の加入などで、高身長でヘディングの強い選手が増え、競り勝てるようになった。
また怪我から復帰した24橋谷選手(164cm)が、守備側からすると厄介で、ヘディングが強くて上手い。4番手・5番手のマークになるので競り勝つ場面が多い(ターゲット3回/先着3回/シュート2本)。
 
 
 

 

c)ショートコーナー・ローボール(B)

 
2024-2025は3本確認しているがシュート本。

ただ、相手の目先を変えるだけが目的ではなく、その次どうするかまで決められたプレーが多く、効果的だったと思う。

ここ数年の集積図を見てもらえば、左右CKとも、ライン際の矢印が、ゴールラインから逃げるのではなく、向かっているところを見てもらえば、ご理解いただけると思います。

 
 
 
d)キッカーと戦術選択(B)
 
2024-2025リーグ戦では、14菊池選手(左CK7本/右CK5本)がメインキッカーだったが、怪我離脱が有って、その間は28稲村選手が蹴っていた。
WEリーグ発足後2年間は、作戦によってキッカー(球質)を変えていたが、それは見られなかった。
ただ、キックミスを本記録していて、2年連続のワーストではある。
 
 
 
e)ピックプレー(D)

私が確認したのは4回/32本で出現率としては2年連続最下位。WEリーグ発足後2年は上位に居たが、急落している。
主力に中期の怪我離脱が散発し、練習時間を割けなかったこともあるのだと推察する。
 
ピックプレーをよく知っている國澤さんや五嶋選手が居たころなら、練習をしなくてもコンビプレ-として成立したのだが、今はそう言うペアは居ないのだろう。
 
 
f)ゴール前密集隊形(D)沢山使ったのだが実りは少ない。
 
2024-2025は5回で平均よりやや多目の出現率で、シュート本。
高身長の選手が増えたのだが、特に多くは使わなかった。
 
2021-2022では、相手GKを包むように5・6選手を投入。密集から広く開いたスペースに出た選手がシュートや折り返すパターンで攻めていて、なかなかの企画だったのだ。
だが、その後は定着せず、すっかり廃れている。
 
 

g)相手ゴールキーパーの守備範囲限定(D)
 
GK脇にセットしていたのは、13大内選手が多かったが、誰もセットしないときもあった。
ここ数年色々な選手が務めているし、専門技術はあまり重要視されていない。

 

だが、2021-2022の水谷コーチ在籍時は、目的が明確に与えられていたようで、

仕込んだプレーをする時は、キック目標点とGKの間に入り込んで、重要な仕事をしていた。

水谷コーチが去った後、その考え方は継承されていない。

 
 
 
h)その他
 
特記無し。
 
 

B.守備詳細
 
a)基本守備体系
 
なでしこリーグ1部に上がった頃は、基本マンツーマンで守っていたチームだが、
近年ゾーンディフェンスとの併用になった。
だが、2023-2024春期から、ゾーンディフェンスになり、2024-2025もそれを継続している。
 
私の記録では、1-3-2(+1)マンマーク3人と、1-3-1(+1)マンマーク4人を相手によって使い分けている。
 
被フリー先着率は23.6%(リーグ12位)、シュート被弾率は38.2%(同9位)で非常に不満。
特に、ゾーンディフェンスで、フリー先着を許しているのは、話にならない。
 
2023-2024までは、ゾーンの中心である第2列は、5岩下選手・25奥川選手・3岡本選手でまずまずの結果を出していた。
だが、2024-2025は25奥川選手の出場時間が減って統制が取れなくなり、誰が競りに行くのか声を出せていないのだと思う。
さらにリーグ戦終盤は、3岡本選手も先発メンバーから外れて、さらにゾーンディフェンスが締まらなくなっている。
 
 
 
c)マンツーマンのマークの強さ(C-)

 

ゾーンディフェンスでのマンマークなので厳しく密着マークするのだが、独自採点で良い点を取れている選手が居ない。

 

マンマークに付いていた選手と、平面戦の評価は、19安倍選手27回:5.41、11川船選手15回:5.27、14菊池選手9回:5.44、22宮本選手8回:5.63、13大内選手6回:6.33

平均5.33を大きく上回って、「エースキラー」と呼べる選手が居ない。

 

**平面戦の採点は、3点完璧なディフェンス勝ち、4点ディフェンス勝ち、5点イーブン、6点オフェンス勝ち、7点オフェンスフリー、8点オフェンス"ど"フリーで評価。

 

 

 
d)逆襲力(D)

10人守備をやっているので、基本逆襲能力は低い。
横山選手やW瀧澤選手が居た頃は、怖かったのだけれど。
 
 
f)統制(D-)
 
2022夏移籍直後から25奥川選手が中心で、良くやっていた。
だが、上記のように出場機会が減って、代わりが機能しなかった。
 
 

(4)この約5年間の傾向・推移

a)キッカー
 
2015年~2017年春:横山選手が中心で蹴っている

2017年秋~2018年夏は中野選手が中心で蹴っている。

2018年秋は、横山選手と中野選手で左右使い分け。
2019年横山選手が中心。
2021-2022 大久保選手中心だが、作戦によって八坂選手・五嶋選手・瀧澤千選手・稲村選手・瀧澤莉選手などにも蹴らせている。
2022-2023 奥津選手中心だが、大久保選手・菊池選手らに分散。
2023-2024 菊池選手・福田選手中心だが、分散。
2024-2025 菊池選手中心で、稲村選手も蹴っている。
 
b)ヘディング力
 
2019年までは、160cm台後半の選手が主力に5・6人居て、強いチームだった。
2020年2部に落ちて、2021年WEリーグに上がってきたが、以来リーグ最下位レベルの身長になっている。
2024-2025は、入団者や怪我人の復帰で再び平均を超える
 
 
c)攻撃のメインターゲット・頼れるプレー
 
2015年1部昇格以降、メインターゲットが居ない。
 
 
d)ピックプレー

 

國澤さんはよく理解していた。(2019夏~2021夏イタリア修行)。

五嶋選手が引き継いではいたが、頻度は低下した。

2021-2022は、G前密集陣形と絡めたりして復活したイメージだったが、

2023年初に水谷GKコーチが移籍。

その後頻度・レベル共に低下しつつ有り、2024-2025はもはや残り香さえない。

 
 
e)守備の統制
 
坂本選手(~2018年)が昇格後もリーダーだった。
2019年は五嶋選手が引き継いでいた。
2022-2023からは奥川選手。
 
 
(5)2025/2026シーズンの予想など

 

廣瀬監督が留任。

主力ではGK伊藤有選手・DF岡本選手・MF伊藤め選手・DF安倍選手・DF坂井選手らが退団、

6原選手(マイ仙台)・10大坪選手(V市原)・30松久保選手(EL埼玉)らを補強した。

 

主力メンバーが見通せないので、ハッキリとは言えないが、ほぼ確実に高さを失う。

2024-2025のコーナーキックは攻撃・守備ともに良く無かったので、よほど頑張らないと最下位レベルだろう。

 

 

 
 

履歴

 2020/01/26 作成(アーカイブ)
 2022/08/28 更新(アーカイブ)
 2023/07/11 更新(アーカイブ)
 2024/08/19 更新(アーカイブ)
 2025/07/30 更新
 
以上です。
 

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