こちらの続きです
結婚したのに、私は夫にこころを開いていませんでした。
また、浮気をされたら自分がもたないんじゃないかと思っていたし、
単純に「もう傷つきたくない」と思っていた。
そのためには、こころをオープンにせず、いつ「別れたい」と言われても大丈夫なように
精神的にも経済的にも自立していなければ!と身構えていたんですね。
ほんとにね、怖かったんです…
そんな生活が、しあわせであるはずもなく、結婚後3年で、やっぱり不倫が発覚しました。
そのとき、自分の中の何かが壊れました。
私は、無抵抗な夫をこれでもかと痛めつけ、携帯もお財布も何も
持たせずに家から追い出しました。
彼がいなくなった家の中、静かな夜に「やっと、終わったんだ…」と私は安堵していました。
夫を許せない、小さい自分と
夫を信じられない、弱い自分と
いつ傷つくのかと恐れている、みじめな自分と
さよならできることに、こころから安心したんです。
でも、夫は違いました。
翌日、不倫相手がいる会社を退職する旨を申し出、
私の父に土下座をして謝罪したのです。(←後から知ったのですが…)
そして、話し合いの中で、私が
「どうしてこんなに傷つけるの?結局、大切な存在ではないから、
何回も傷つけられるんだよ。必要ない存在だから、できるんだと思う。」
と伝えたとき、夫は答えることができなかったのです。
自分でも、どうしてなのか、わからないんだ、というように。
その翌日、彼は自らカウンセリングにいく予約を取ります。
その翌週、生まれて初めてのカウンセリングに向かった夫。
帰宅後の夫は、すっきりした、何とも優しい表情でした。
「カウンセリングを受けて分かったんだよ。
俺と父親の関係がすべての始まりだったって。
それが分かったら、すごい納得できてね。
もう、俺は大丈夫だよ。ずっと逃げていたけど、もう逃げないから。
カウンセラーの人にも、もう来なくていいって言われたよ。
『あなたは大丈夫ですよ、奥様のこと、愛してらっしゃるから』って言われた」
と話してくれました。
「だから、もう千春ちゃんがどんなに泣いても怒っても大丈夫!
好きなだけ壊れていいよ。俺は、ずっとそばにいるから」
と満足そうに話すのです。
私が、こころから”変わらなきゃ‼”と思ったのは、その時でした。
そのとき、氣付いたのです。
野球のフォームとかカレーの作り方とか会社までの行き方とかとおんなじで
今までと一緒なら、結果も一緒だって。
また、怒ったり泣いたりして彼を責め、信じられず、別れたいと逃げていたら
同じことを繰り返すだけだって。
その翌日から、私は「ゆるす」と名の付くあらゆる本や心理学の本を読み漁ります。
何百冊と本を読み続けている私に夫は
「もうさ、いらなくない?千春ちゃんは変わったよ」と笑って話しかけてくれていたほど。
そうして、私は
「不倫は”もう自分をしあわせにしてよ”という”自由に生きようよ!”のメッセージ」
だったんだと理解できたのです!