接客
仕事が終わって1人飲み。行きつけのイタリアン。ふっと店員さんがやってきて、あつあつのアヒージョを持ってきた。あれ?頼んでいないなあと思いつつ、店員さんもどこかに消えてしまったため、このままではどのみち冷めてしまうし、グツグツ煮えたつアヒージョをフォッカッチャにつけて、はふはふ言いながら口にした。しらすのうまみが口いっぱいに広がる。おいしい。しばらくして、先程の店員さんが泣きそうな顔ですっとんできた。全然気にしないでください、食べてしまったしおいしいんでツケてください、と声をかける。こちらも正直すぐに声をかけていれば違ったのだが、にしてもあまりにも美味しかったのよね。何か、ごめん。とにかく美味しくて、居心地が良くて、なんだかんだで応援したくなるお店だった。やらかすこと自体は往々にしてあっても、その後の謝罪の必死さ、対応の誠実さ。客にそう感じさせるということは、やはりプロだからこそ。カルパッチョも、キッシュも、魚介の旨味たっぷりでまことに美味しかった。ごちそうさま。