よく、「"~べき" で生きるのやめよう」などと言います。
それについて、行動分析的に考えてみましょう。
自分に何か行動を起こさせようとするとき、大きく二つの方法があります。
- 好子出現による強化
「たのしいー!」
「わくわくする~!」 - 嫌子消失による強化
「こんなの嫌だ!」
「こなんじゃ、だめになる!」
「〜べきだ!」
の2つです。
「行動をさせる感覚を作る」までの記事で、新たな習慣を身に着ける方法として、「好子出現による強化」をお勧めしました。
というのは、「嫌子消失による強化」をつかった生き方は、自分を追い込む生き方だからです。
これが増えてくると、やりたいことがわからなくになり、楽しみを感じなくなり、鬱々してきます。
数年前の私の状態です。
即効性があるからついやっちゃう
「嫌子消失による強化」を他人からされるのは、「叱られる」です。
「こら!、まだやっていないのか?!」などと言われると、そそくさと行動を始めます。
「叱れる」(嫌子)をさける(消失)ために、行動をするわけです。
その「叱られる」が怖ければ怖いほど、行動に繋がりやすくなります。
「嫌子消失による強化」を自分の中で行うものとしては
- このビジネスをまとめないと、昇進できない!
- 負けてたまるか!
- 家族に悲しい思いはさせられない!
こんな思いで、仕事に頑張るようなやり方です。
この方法は、
- 昇進できない
- 負ける
- 家族を悲しませる
に対する嫌悪や不安が強ければ強いほど、行動おこす効果が強くなります。
こんな生き方をしている人は結構いると思います。
まじめな人に多いように思います。
嫌なことが増える
このような生き方は、嫌なことが増えていきます。
「したほうがよい」とわかっているのにできないのは、「嫌子出現による弱化」です。つまり、嫌なことや不安があって行動できない状態です。
それを別の嫌なことや不安で、乗り越えようとします。
私の例で説明しますね。
営業を始めたころ、新しい客に一人で行くのは怖かったですよ。
それを、「他の営業に負けてたまるか!」と行う気持ちを強くして、その怖さを乗り越えようとしました。
このやり方で効果を上げようとすると、「新しい客は怖い」を残したまま、自分で自分に「他の営業に負ける」という不安をあおることになります。
つまり、ある不安で動きがとれないことを、もっと強い不安で行動をさせようとする方法です。
そうやって不安や嫌なことが増えていきます。
より良い生き方は、「新しい客の怖さ」を払拭して、「新しい客にさっさとアポが取れる自分」にカッコいいと感じられるように、自分を仕向ける生きたです。
人生に消極的になる
行動分析では、「嫌子消失による強化」「嫌子出現による弱化」で行動を制御する、と行動の総量が減ることが、実験などで分かっています。
「嫌なこと」で自分をドライブさせようとすると、行動の総量が減ってしまいます。
つまり、上で説明したような生き方を繰り返すと、行動が減っていきます。
この状態の時、人であれば「何もする気がしない」と感じ、家でゴロゴロしたり引きこもることになります。
これが日常的になると、「やりたいことがわからない」「たのしいことがない」ということにつながります。
行動につながる好子に反応しない状態です。
そして、何に対してもやる気がでてこないので、「~べき」「~しないとひどいことになるぞ」と自分を追い込んで行動を起こさせようとするという悪循環におちいります。
この状態の時に、「ワクワクしよう」「やりたいことをやろう」としても、心の仕組み上できないのです。
まず、自分に行動を起こさせる方法を変える必要があります。
「(将来への不安やリスクで)自分に行動をさせようとする」前に、行動をさせないようにしている感覚、つまり嫌な感覚や不安な感覚を減らすことです。
これらが減ると、心の自由さや軽さを感じられるようになって、自然といろいろなことをしてみたくなってきます。
