小池浩二氏の [継栄の軸足] シリーズ (14)
【今より必ず業績が上がる、先行業績検討ノウハウ 全4回】
◆第2回目「先行管理の業績構造変化」
小池浩二氏(マイスター・コンサルタンツ(株)代表取締役)
■3ヶ月先行管理とは
先行管理の基本的なポイントは2つある。
〇商材戦略をつくること
商材戦略とは目標計画を達成するために、現時点での目標金額に達していない差額金額を明確にして、差額を埋める根拠のある商材をつくり、商材対策を現場で実践していく具体策を練ること。
〇業績をつくるために必要な時間がどのくらいかかるのかを把握すること
今から差額対策の方法を考え、準備し、動いて、実際の売上高が計上できるまでの月数は何ヶ月必要だろうか?
これを掴まないと自チームの勝てる戦い方は見えない。一般的な会社で2~3ヶ月の先取りが必要となる。
3ヶ月先行管理とは、例えば今が10月初旬として、10月、11月、12月の目標計画と現在の読める数値との差額金額を押えることが先行管理のスタート。
その上で
・10月の差額商材対策
・11月の差額商材対策
・12月の差額商材対策
を10月1日から31日の行動をしてやるべきことを準備するのが先行管理である。
■10月の当月対策
例えば10月は差額商材がAで200、Bで100、Cで100、商材その他で150、商材の合計550。差額が300に対して差額対策金額は550ある。しかし、差額金額550が全て決定するわけはない。この中から決まる確率が高い商材を読み込む。これを仮に400とする。
そうすると、ベースの700に400を合算し、見込み売上として1,100を見込める見通しとなる。
■10月のベース金額の変化
3ヶ月先行管理における10月度業績づくりの
・1回目検討時は8月
・2回目検討時は9月
・3回目検討時は10月
になるが、回数毎にベース金額が増加しないといけない。
これは差額金額が減ることを意味しており、差額が減ることは商材がキチンと仕込まれ、手が打たれる証である。逆に差額が減少しないことは差額対策の効果がないことを意味する。差額金額の減る形が目に見えてわかるようにしないと先行管理の意味はない。
■翌月以降の対策
11月度の3カ月先行管理の場合は11月・12月、並びに1月の検討となる。11月と12月の差額対策は10月の先行管理で確認している。新しく確認する月は実質的に1月だけである。ただし気をつけねばならないのは、11月度3ヶ月先行管理とは11月・12月・1月対策を11月1日から30日の30日間でやるべきことを明確にすることが重要。
しかし現実的には、3ヶ月先行管理で実際新しい月を検討するのは1ヶ月分だけで構わない。それ以外の検討済みの月は仕込み状況がどうなっているか、決定事項の状況を確認しながら、必要性があれば軌道修正をかければよい。
3ヶ月だから大変ではなく、数字を細かく分解することで具体策を出しやすくする。そこには準備期間が必要であるから、先行、先行、先行で先のことを見て、手を打つことが必要になる。
差額対策の重点を絞りきれないと取り組むべき基準値、重点策が見えにくく、先行対策が打ちにくい。当月に入って、当月の差額対策をやっても時間の先取りはできない。
これを10月初旬の段階で11月・12月の翌月・翌々月の先に対し、数字に基づく商材をつくり、具体的に推進していく。これが先行業績対策である。
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筆者 小池浩二氏が
【中小企業に必要な経営の技術】の概論を
YouTubeで説明しています
http://www.m-a-n.biz/3-3.html
是非、ご覧ください
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