さてそんなこんなで

KLMオランダ航空に

チケットのキャンセル・

払い戻しの

請求を出して数日後。

 

払い戻し審査には

1か月ほどかかるという

話ではあるものの、

過去の経験からKLMさんは

電話で督促をかけないと

事態をなかなか

進めてくれない印象なので

(やっぱりほら!

人気の航空会社だから

お忙しいんだと思うの!)

1本目の電話を入れて

2日ほど待って、さて

次の督促電話を入れるか、

みたいな状態になった時

・・・私は戦意を

喪失しておりまして。

 

そこらへんから例の

恐怖の歯痛が最高潮を

迎えていたせいも

あるのですが

・・・純粋に

忙しかったりもして・・・

 

あとなんかもう

KLMのやり口には

ほとほと愛想が尽きていて、

結局あれでしょ?

 

「査定結果:払戻額ゼロ」

みたいな連絡が来るから

私はまた改めてクレームを入れて

で、そのクレームは当然のごとく

無視或いはたらいまわしされて、

結果として私の時間と労力が

ただただ削られていく

有様になるんでしょう?

 

もう本当に今回の敗因は

KLMのチケットを買ったこと

これに尽きてしまうよな・・・

 

早期割引だったからお得、

とか思ってしまった私の

貧乏人根性

いけなかったんだよ・・・

 

 

 

 

あ、いかん、これは

被害者が精神の

一時的安定を保つために

『自分が被害に遭った理由』を

探してしまうパターンだ、

悪いのはどう考えたって先方、

私が自分を責めて

しまってはいけない!

 

・・・でもさあ・・・

 

そんなわけで私は2本目の

督促電話をかける機会を逸し

しかしこれではいけない、と

夜になってわが夫(英国人)に

「明日の朝イチでまた

KLMに電話をかけるぜ」

 

「本当に悪い相手に

絡んじゃいましたね」

 

「それよ!世の中結婚詐欺や

投資詐欺にあった人も

こういう気持ちなんだろうな・・・」

 

「僕が言うのもなんですけど

払い戻しがなくても君は

落ち込んじゃいけませんよ、

これは最初から

負け戦だったんですから」

 

「いや、私はここで負けても

もうひと粘りするぜ、私の

往生際の悪さはまだまだ

こんなもんじゃない」

 

そんなことを口では言いながら

すっかり背中が丸くなっていた

私の横で携帯電話を

いじっていた夫が突然

「・・・あれ?僕の

クレジットカード口座、

さっきKLMから

送金を受けたみたいです」

 

「え?まさか払い戻しか?

でも私のメールには

何の連絡も来ていないぞ?」

 

「待ってください、

今、確認を・・・

妻ちゃん、大変です、

KLMが払い戻しに

応じましたよ!」

 

「いや、ぬか喜びはまだ早い、

大事なのは返金額だ、

君の口座にはいくら戻って来た!」

 

「・・・全額!全額返金です!

おめでとうございます!

君は!君は見事に戦い抜き

そして勝利を収めましたよ!」

 

えええ!

 

嘘!

 

本当に?

 

・・・でもこれは勝利なのか?

 

まあ侵略戦争では

侵略を受けた側が

侵略を仕掛けてきた側を

領土から追い出せたら

一応それで勝利、

戦後賠償なんかは

また別の話だものな、

でもそうか・・・

 

全額返済か・・・!

 

「・・・払い戻しの

請求を受けたらこうやって

さっさと全額返金に

応じる方針なら

KLMも何故もっと早く

それを私に

勧めなかったんだろう。

『支払額は手続きが

完了するまで

お伝え出来ません』とか

言っちゃってさ、

そんなこと言われたら

払戻額が減額されるんじゃ

ないかと怖くて、気弱な人は

請求の決意がつかないよ」

 

それが向こうの狙い

だからじゃないですか?」

 

「ああ・・・なるほどなあ、

高い料金を払わせて

安い席をあてがって、

それで利用者が文句を

言わずにいてくれたら

会社側は差額丸儲けだもんなあ」

 

「あと僕は・・・これは僕の

贔屓目かもしれませんけど、

君がああやってクレームを

公式に出したり何度も

電話を入れたりしたことで

KLMがこういう対応をした

気もしますよ。特に君は

EU規則を持ち出したりして

理詰めで相手の非を

指摘したでしょう?

利用客の無知につけ込もうと

している輩は、相手に知識が

あるとわかると怯むものです。

ここで全額返金しないと

後々祟るな、と向こうに

思わせたところが

君の勝因だと思います!」

 

「・・・そんなに

祟りそうだったか?私は」

 

「だって君、ここでもしも

全額返済を受けられなかったら

訴訟を視野に法律の専門家に

連絡を取るつもりだったでしょ?」

 

「いや、あれは口で

言っていただけで」

 

「そのための資料を

こっそり

作っていたでしょう?」

 

ネチネチドロドロした

性格ですみません。

 

しかし・・・しかし

これは本当に

私の勝利なんでしょうか?

 

 

まあ結果的に私は金銭的な

『損はしなかった』ですけど、

でも今回自分が使った

時間と労力を時給換算したら

・・・まあでもここは素直に

喜んでおくべきかな?

 

それにしてもKLMが

最後まですごかったのは

結局連中、私に対して

「払い戻しを完了しました」の

連絡メールを

入れてこなかったんですよ。

 

普通!

 

こういうお金の話はさ!

 

せめて「送金完了

しました」の一言くらい

伝えてくるのが

筋じゃありません?

 

あれですか、そういう

文書を作成するとなると

『払い戻しの理由』で

自社の非を認めなくちゃ

いけないから、そこらへんは

文書として残したくない、

みたいなそういう心理?

 

本気?

 

本気でそれだとしたら

企業としてどうかしていると

私は思うんですけど!

 

ちなみに払い戻し連絡は

なかったのにも関わらず

KLMったら後日私のメールに

「今回の当社のサービスついて

お客様のご意見を

お聞かせください」とかいう

お願いを送ってきてですね。

 

なんというかもう

触れてはいけない恐怖

感じますよ、KLMには。

 

私がそこで「大満足!

欧州航路はKLM!

友人にも利用を勧めます!」

と書くとでも思っているの?

 

少なくとも

常人の神経ではない・・・

 

・・・大丈夫なんでしょうか

あの会社は、色々な意味で。

 

なお私は親切な利用者なので

ちゃんとKLMに

今回の件に関して意見を送り

「航空券の販売ページに

『我々は一般利用者を

軽視する企業です』と

明記したほうがいいですよ」と

助言をしておきました。

 

それを最初に言われていれば

私も今回ここまで

イライラしなかったでしょうし。

 

このご時世、会社側にも

利用客を選ぶ権利は

あるわけですから!

 

「我々は小馬鹿にされても

立腹なさらないお客を

求めます」という姿勢を

明確に世に示し、その上で

好き勝手なされば

いいじゃないですか!

 

そんなわけで私はたぶん

もう二度とKLMを積極的には

利用しない方針ですが

(他社との提携の関係で

消極的に利用することは

あるかもしれない)

(でもチケット予約は

絶対にKLM経由ではしない)、

今回の経験を踏まえて

今後国際便に搭乗する際に

気をつけたい点などを

次の記事にまとめて

今回のお話の総括とさせて

いただきたいと思います。

 

どうかよろしく。

 

 

幕切れというのは

あっけないものですね

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