かってに財務官僚名鑑 矢野康治官房長
矢野康治。
85年大蔵省入省。一橋大卒。“岡本(オカモト・シゲーリン)の狗”もしくは“3ナシ官房長”と称される。
元来、東大法卒の牙城である大蔵省にあっては一橋大卒というだけで次官候補とはなり得ず、「よくて財務官」と言われていた傍流に過ぎなかったにもかかわらず、主税局審議官からいきなり“次期次官候補”とも言える官房長に抜擢される。
このため周囲の東大法卒の財務官僚からは怨嗟が聞こえてくるとか、こないとか。
佐藤慎一前事務次官が矢野氏を高く評価していたとの噂もある一方、現在の財務省人事を俯瞰する限りにおいては、岡本主計局長(前官房長)による抜擢人事とする方が説得力を持つ。
その一方、抜擢するだけの結果を残しているのかというと、特に目立った実績も残しておらず、強いて言えば、菅官房長官の秘書官を務めていた経歴から「菅長官の信認が厚かったからの登用、官邸による政治介入だ」という、財務省得意の“負けたフリ人事”のプロパガンダ、あるいは岡本主計局長による“太田(理財局長)潰し”に一役買っただけに過ぎないとの見方も。
学歴ナシ、実績ナシ、影響力ナシの“3ナシ”官房長であるため、岡本主計局長の下僕となって増税に汗をかき、次官へ上り詰めるか、増税に失敗して放逐されるか二者択一の立場に立たされていると噂される。
果たして”岡本の狗”、”3ナシ官房長”との評価を覆すことができるのだろうか。