集中豪雨を避けながら(狭山丘陵→伊佐沼) | 首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

雑誌編集者である著者が自ら首都圏の公園や自然地に足を運び、そこで出合った生きものの情報をお届けします。
都会の印象が強い東京にも、カワセミやタカ、多くの昆虫が暮らしています。「首都圏ってこんなに生きものが多いのか」と驚かされる情報が満載です。

今回は少々変わった行程です。

朝早くから狭山丘陵に向かったのですが

本来は一日そちらで過ごす予定だったものの

空模様が急に悪くなってきたので(後述)

昼過ぎからは雨雲の通らない伊佐沼へ移動しました。

狭山丘陵の中心エリア 野山北・六道山公園の

最寄りである箱根ヶ崎駅を朝のスタート地点とし

午後の帰りもこの駅から南古谷へと向かいます。

 

まず、朝早くにオミナエシの群生地へ。

先日のHANA・BIYORIでの情報を参考として

朝早くであれば青蜂も出るかと期待したのですが

残念ながらルリryの方は出ませんでした。

それでもオオセイボウ(写真)は出現しましたので

十分に「収穫あり」と言えるでしょう。

早朝に出発した甲斐はありました。

 

 

 

 

 

こんな感じで群生している所があります。

ただ、小山田緑地のように「急に消えた」例も

ありますので、今後が気になるところです。

 

もちろんオミナエシでないと

青蜂が来ないわけではないのですが

他の花よりも呼びやすいのは確かですしね。

 

 

 

 

 

多分、蜂よりもっと大物狙いだと思いますが

オオカマキリがスタンバイしていました。

晩夏のオミナエシではよく見られる光景です。

 

 

 

 

 

 

野山北・六道山公園へ。

展望台から遠方を見渡してみましょう。

 

一見天気が良いように見えるかもしれませんが

この後、集中豪雨に見舞われます。

(まあ、何となくそれっぽい雲は出ていますね)

 

 

 

 

 

こ、これはアリジゴク。(・・;)

しかもご丁寧に捕まって体液を吸いつくされた

アリの死骸が転がっていました。恐ろしい……。

(クローズアップして探してみましょう)

 

 

 

 

 

やめろ

獲物を見せるな

(今でもイ●ムシ、ケム●は苦手です)

 

 

 

 

 

谷戸の田んぼへ。相変わらずクッソ暑いですが

この写真だけではそれも伝わりますまい……。

なお、コバネイナゴが大量に沸いていましたが

それ自体は夏の田んぼではごく当たり前の光景。

かつてはこれを捕虫網で捕まえ、

まとめて佃煮にして食したといいますし。

 

何か調べてみたところ、佃煮はそれだけで食べるより

白米と一緒に食すのが美味らしい。

今度食う機会があったら試してみます。

 

 

 

 

 

 

これはオオチャバネセセリですね。

翅の白い斑点の並び方が

イチモンジセセリと違って少しずつズレています。

 

この手の郊外の谷戸なんかでは

そんなに珍しい存在でもないのですが

都心部ではまず見られません。

 

 

 

 

 

 

かつての里山らしい風景を色濃く残し

維持管理されている野山北・六道山公園。

イラストマップにはサンショウウオらしき絵も。

まだ私は撮ったことがありませんが

今ももし残っているのであれば

いずれ会う機会もあるかもしれませんね。

 

 

 

 

 

これはモリチャバネゴキブリ

台所にいる衛生害虫とは異なり

日本に元から生息する森の住人です。

 

枯死した植物などを食べて分解するらしく

以前聞いた「ギンリョウソウの種を運ぶ」というのも

その過程で行われるものみたいです。

ギンリョウソウの件を抜きにしても

優秀な分解者なので、森には欠かせません。

 

 

 

 

 

葉を裏返したところで、交尾中のカノコガ

何か申し訳ないことをした気がして

撮影後は即座にその場を離れました。

 

 

 

 

 

なんか和む

 

 

 

 

 

 

昼食は、近所の讃岐うどん屋で。

つけ汁肉うどんをいただきました。

大通りからやや離れた位置にあるため

Googleマップに頼らないと見落とすかも?

 

大変美味かつ安価でお財布にも優しく

量も多いので、貧乏人にはありがたいです。

 

 

 

 

 

狭山丘陵を離れる直前に見かけたハチ。

撮った時はオオフタオビドロバチかと思ったのですが

胸部に一切の黄色いポイントが見られないので

どうやらエントツドロバチのようです。

 

遭遇率・・・2(希少種ではない模様)

インパクト・・・2 (アシナガバチと同程度のサイズ)

美しさ・・・2 (まあ、地味……)

俊敏性・・・4 (ハチなので当然よく飛ぶ)

知名度・・・2 (手持ちの図鑑には載っていました)

 

厳密にはオオカバフスジドロバチという

まず明日まで覚えていない名前らしいのですが

作る巣の形が筒状(つまり煙突状)であることから

エントツドロバチという名前で呼ばれているようです。

(図鑑にもエントツryで掲載されています)

 

 

 

とまあ、地味ながらも1種類新顔登録したところで

午後から線状降水帯が上陸(?)すると予報が。

天気予報アプリでは狭山丘陵を直撃すると出ていたので

その前に駅に戻り、移動を開始します。

 

 

 

 

 

伊佐沼に行くために南古谷で下車し

いつものように田んぼ沿いを歩いて向かう途中。

明らかにゲリラ豪雨が降っている場所がちらほら。

(何ですかこのダウンバーストみたいな光景は)

 

傘は持っていましたが、

とりあえず「コレ」が来ないことを祈りながら

急いで伊佐沼に向かいました。

 

 

 

 

 

詐欺グループサギ軍団も雲の行方が気になる様子。

田んぼのあちこちでこんな光景が見られました。

皆で同じ方向を見ているのが味わい深い。

 

 

 

 

 

幸い、豪雨は少し離れたところで降っており

最後まで伊佐沼上空には来ませんでした。

細かな雨雲の動きなども追いかけられるので

このアプリには毎度助けられています。

 

他の野生生物と違って本能で察知できない以上

こういうツールは最低限使えるようにしたいところです。

 

 

 

 

 

サギのいる風景。

ダイサギ、チュウサギ、コサギ、アマサギが

皆で固まっていました。やはり鳥でも

ゲリラ豪雨は怖いのか、それとも……。

 

 

 

 

 

伊佐沼の方にもアマサギが現れました。

まだ夏羽を残してくれていたのがありがたい。

 

ちなみに今日(9/23)も伊佐沼に行ったのですが

予想通りといいますか、すでに姿は消えていました。

いや、もしかしたら冬羽になった状態で

1羽くらいは残っていたかもしれませんが……。

 

 

 

 

 

 

そういえば、以前紹介したグリーンツーリズム施設で

音楽関係のイベントが開催されていました。

キッチンカーも結構出ていましたので

ラズベリークレープを購入。なかなか美味しかったです。

 

最後にものすごく余談ですが

冷凍ラズベリーはクレープによく合います。

酸味が強く冷たい果実が

ほぼ常温の生クリームと生地にマッチするのです。

機会がありましたら、ぜひ皆様もお試しください。

(多分イチゴよりも合う……と思う(弱気))

 

 

 

 

 

【8/26 狭山丘陵~伊佐沼で撮影した生きもの】

鳥類・・・アオサギ、アマサギ、イソヒヨドリ、オナガ、カイツブリ、カルガモ、カワウ、カワラヒワ、キジバト、コサギ、シジュウカラ、ダイサギ、チュウサギ、ツバメ、ハクセキレイ、ムクドリ、モズ

昆虫類・・・アカボシゴマダラ、アジアイトトンボ、アブラゼミ、イチモンジカメノコハムシ、イチモンジセセリ、ウスバキトンボ、エントツドロバチ、オオカマキリ、オオシオカラトンボ、オオスズメバチ、オオセイボウ、オオチャバネセセリ、オンブバッタ、カノコガ、キタキチョウ、キマダラセセリ、キンケハラナガツチバチ、クマバチ、クルマバッタモドキ、クロアゲハ、クロウリハムシ、コアオハナムグリ、コシアキトンボ、コバネイナゴ、コミスジ、サトキマダラヒカゲ、サトクダマキモドキ、サビキコリ、シオカラトンボ、シオヤアブ、ショウジョウトンボ、ショウリョウバッタ、ダイミョウセセリ、ツマグロヒョウモン、ナガサキアゲハ、ヒナバッタ、ヒメアカタテハ、ヒメウラナミジャノメ、ホソメヒラタアブ、マメコガネ、ミヤマアカネ、ムシヒキアブ、ムラサキシジミ、モリチャバネゴキブリ、モンキチョウ、モンシロチョウ、ヤマトシジミ、ヤマトシリアゲ、ヤマトフキバッタ

その他・・・アメリカザリガニ、カワニナ、ニホントカゲ、ヌマガエル

 

 

 

 

★次回、生きもの探索ツアー「首都圏生きものめぐり」は

 2023年10月15日(日)に開催いたします。

 行先は「三番瀬&葛西臨海公園」でございます。

 現在お申込を受付中です。ご興味のある方はこちらよりお申込ください。

 (講座の概要につきましてはこちらをご参照ください)

 

 

【小学校6年生までのお子さんのご参加につきまして】

小学校6年生までの方は、初回500円でご参加いただけます。

ただし、御父兄の同行をお願いいたします。