ギリギリで識別可能なレベル?(伊佐沼&川越水上公園) | 首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

雑誌編集者である著者が自ら首都圏の公園や自然地に足を運び、そこで出合った生きものの情報をお届けします。
都会の印象が強い東京にも、カワセミやタカ、多くの昆虫が暮らしています。「首都圏ってこんなに生きものが多いのか」と驚かされる情報が満載です。

秋のシギ・チドリを観察するべく

おなじみ川越の伊佐沼に足を運んだのですが、

いたのはシギでなくほとんど詐欺サギ

(しかもサギの数だけは例年以上)

他の方からの情報ではちゃんとシギも来ていると

ありましたので、運がなかっただけかもしれませんが。

 

 

 

 

 

いたのはセイタカシギが2羽だけでした。

この日は沼の水位が普段よりも高かったので

その関係でシギがどこかに移動していたのかもしれません。

 

上記のセイタカもかなり距離がありましたので

写りの方はイマイチです。

 

 

 

 

 

行水中のセイタカシギ

以前アオサギでも似たシーンがありましたが

一瞬何かのカモのように見えてしまいます。

 

 

 

 

 

 

左はそろそろ見納めと思われるオオシオカラトンボ

右は、飛翔中のゴイサギ(若)です。

何気に飛んでいるゴイサギを撮ったのは初めてかと。

 

 

 

 

 

これはアマサギ。薄っすらとではありますが

顔周りにオレンジ色の部分が残っています。

以前のように完全に冬羽になっていると

その場ではとても判断できないので、ちと有難い。

 

 

 

 

 

アマサギは何羽いる?

 

……といっても俯瞰だと顔周りの色がわかりにくく

確実に判別できるのは中央下の1羽くらいなものです。

一応、自分の見た限りではあと3羽は確認できますが

もしかしたらもっと多いかもしれません。

(ちなみにアマサギはコサギと違い、脚の指は黒)

 

 

 

 

 

伊佐沼に隣接する広大なヒマワリ畑

今年はもう終わってしまったと思いますが

地元農家の方が協力し、毎年やられているそうです。

 

 

 

 

 

 

上記のヒマワリ畑は、中に入ることも可能。

(もちろん散策路からはみ出すのはアウトですが)

開催臨海公園などと同様、モデル撮影に使われていました。

 

近くにはコスモス畑(右)もありますが

こちらはむしろ今の時期(9月下旬)辺りが

ちょうど見頃ではないかと思われます。

 

 

 

 

 

ヒマワリ畑近くで捕獲したウスイロササキリ

わかりにくいですが噛みついています(爆)

 

飛んで逃げることも可能なはずなのに

「攻撃」を優先するというのは少々驚きです。

ちなみに痛みの方も結構なものでしたが

これでもカマキリやハンミョウよりはマシです。

 

 

 

 

 

さて、上記の通りこの日はシギ・チドリの出が悪く

伊佐沼ではイマイチ成果が挙がらなかったため

余った時間で川越水上公園に行ってみることに。

乗り換えが面倒で避けていたため、今回が初訪問となります。

 

写真奥に見える土手(?)の向こう側が公園です。

 

 

 

 

 

 

背丈の低い草地やそこそこ広い池などがある他

プールもありますが、この日は閉まっておりました。

後述する雑木林などを含めるとかなり広いため

ここだけで1日過ごすことも不可能ではなさそうです。

ただ、当たり前ですが伊佐沼のような

渡りのシギ・チドリの飛来は期待してはいけません。

 

 

 

 

 

 

ミヤマアカネ(左)を数匹見かけたほか

池周辺ではかなりの数のハグロトンボ(右)を確認。

アオコのようなものが発生していたりと

あまり綺麗とは言えない池だったのですが

ちゃんとヤゴは育っている……ということでしょう。

 

カワトンボの仲間であるハグロトンボは

基本流水がないと育たないはずなのですが

最近は東京の池でもヤゴが確認されることがあるとか。

初夏に見られるカワトンボと比べて

東京でも目にする機会がそこそこ多いのは

そうした環境適応能力の差が要因なのかもしれません。

 

 

 

 

 

雑木林の下に広がる、ツルボの群落。

ここまで密集しているのは初めて見たかも。

 

 

 

 

 

こちらも、所々にツルボが確認できます。

敢えて植えるような植物でもありませんし

自然と公園内全域に広がっていったのでしょう。

 

 

 

 

 

 

雑木林にはコバギボウシ(右)の群落も。

季節を変えれば、もっと色々と観察できるのかも?

クヌギやコナラなども多く、運がよければ

カブトムシやクワガタに会えるかもしれません。

来年の夏あたり、再度行ってみようか検討中です。

 

 

 

 

 

最後に、ちょうど産卵中のゴマダラチョウです。

アカボシゴマダラに圧され気味なのは否めませんが

ちゃんと本家も生き永らえています。

(でもこの植物はエノキじゃなくてツツジなのですが……)

 

 

 

 

 

【9/4 伊佐沼&川越水上公園で撮影した生きもの】

鳥類・・・アオサギ、アマサギ、カイツブリ、カルガモ、カワウ、カワラヒワ、キジバト、ゴイサギ、コサギ、シジュウカラ、セイタカシギ、ダイサギ、ハクセキレイ、バン、ムクドリ

昆虫類・・・アブラゼミ、イボバッタ、ウスイロササキリ、ウチワヤンマ、オオシオカラトンボ、オオスズメバチ、オンブバッタ、イチモンジセセリ、キタキチョウ、キボシカミキリ、キンケハラナガツチバチ、クルマバッタ、コバネイナゴ、ゴマダラチョウ、サトキマダラヒカゲ、シオカラトンボ、ショウリョウバッタ、セグロアシナガバチ、ツクツクホウシ、トノサマバッタ、ナナホシテントウ、ハグロトンボ、ヒメウラナミジャノメ、ヒメジャノメ、ベニシジミ、ミヤマアカネ、ヤマトシジミ、ヨツボシオオキスイ、ルリタテハ

その他・・・アメリカザリガニ、ニホンアマガエル、ヌマガエル

 

 

 

 

 

★次回、生きもの探索ツアー「首都圏生きものめぐり」は

 2022年10月16日(日)に開催いたします。

 行先は「多摩川河口域 シギ・チドリ飛来地」でございます。

 現在お申込を受付中です。ご興味のある方はこちらよりお申込ください。

 (講座の概要につきましてはこちらをご参照ください)

 

 

【小学校6年生までのお子さんのご参加につきまして】

小学校6年生までの方は、初回500円でご参加いただけます。

ただし、御父兄の同行をお願いいたします。