嫌な記憶を呼び起こすもの(21世紀の森と広場) | 首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

雑誌編集者である著者が自ら首都圏の公園や自然地に足を運び、そこで出合った生きものの情報をお届けします。
都会の印象が強い東京にも、カワセミやタカ、多くの昆虫が暮らしています。「首都圏ってこんなに生きものが多いのか」と驚かされる情報が満載です。

 

ここに来るのは随分久しぶりのような気がします。

少なくともマスク着用で来たのはこれが初めてかと。

以前来た際には食フェスを開催していましたけれど

このご時世では今年も見送りでしょうかね。ちと残念。

 

 

 

 

 

冬場であれば、それなりにカモ類なども飛来しますし

オオタカ辺りが現れることもあるのですけれど

さすがにこの時期にもなると冬ガモの姿はなく

いたのは写真のカルガモバンが1羽だけでした。

 

なお、バードウォッチングのできるセンターは

緊急事態宣言期間中のため、今はお休みです。

(室内施設なのでそうしたのでしょう)

 

 

 

 

 

 

シオヤトンボ(左)とシオカラトンボ(右)が

同時に観察できました。ほぼ同じ場所でしたので

同じ池で繁殖しているものと思われます。

 

 

 

 

 

恐らく、ニホンアカガエルのオタマジャクシです。

(近くに存在を知らせる看板がありましたので)

すぐ目の前に森がありますし、

近くからウシガエルの声が聞こえることもなかったので

いい繁殖地になっているようです。

 

ちなみに先日16日に講座で散策した横浜自然観察の森

ヤマアカガエルの繁殖地として有名です。

 

 

 

 

 

几帳面に杭の上に乗るニホンカナヘビ

尾が長くてヘビのように見えるカナヘビですが

垂れ下がらせるのはやはり重たくて嫌なのか

こうして丸くなり全身を乗っからせることが多いですね。

 

ところでこの個体、尻尾の色が途中から変わっていますね。

再生したばかりなのでしょうか?

 

 

 

 

 

 

森もあり、広場もある……。

21世紀の森と広場という、まさにその名前の通りです。

森の方は近くに小川や池があり、

上記のシオヤトンボ等はこちらで観察できたのですが

実は今日紹介したい「メイン会場」は、右の広場の方でございます。

 

 

 

 

 

日照量の多い広場では、シロツメクサなどの蜜源植物が多く咲き

小さなチョウやハチなどが多数飛来しています。

ちなみに言うまでもなく「シロツメクサ=クローバー」ですが……↓

 

 

 

 

 

これは「クリムソンクローバー」

別名ストロベリーキャンドルといい、

前にも紹介したかもしれませんが、イチゴを逆さにしたような

穂状の花を咲かせます。もちろんこれも蜜源植物です。

 

21世紀の森と広場では、写真のように

中を通れるお花畑となっています。

 

 

 

 

 

ちょっと低めの視点から見ると、こんな感じです。

 

 

 

 

 

ニホンミツバチも来ていました。

ちなみにクリムソンクローバーは春の植物なので

5月末になった今はほぼ花期も終わっていると思われます。

そのため、夏場に現れるブルー・ビーオオセイボウを呼ぶ効果は

残念ながらありません。素直にオミナエシのある公園を探しましょう。

 

 

 

 

 

正確な同定が少し難しいのですが

どうやらハキリバチの仲間……のようです。

ハキリバチは、葉っぱを切り取って巣材に使うハチですが

種類がかなり多い上に見分けポイントがわかりづらく

上の写真の個体も正確に識別することができませんでした。

 

正確にわかりましたら、新顔登録いたします。

 

 

 

 

 

で、こちらのミズキの花に来ていたコガネムシですが

どうやらヒメアシナガコガネで間違いなさそうです。

(先日から何度も遭遇していましたが識別できていなかったアレ)

一瞬新顔かと思いきや、約6年前に生田緑地で登録してました(汗)。

まあ、普通種ですしね……。

 

 

 

 

 

しかし、全く収穫がなかったわけではありません。

こちらの蛾は今回初めて撮影する新顔。

決して美しいとは言えませんが、サイズが大きく

特長的な翅の模様なので、個人的には印象に残っています。

名前はフクラスズメといいます。

 

遭遇率・・・3 (詳しくは後述)

インパクト・・・3 (スズメガだけあってサイズがデカい)

美しさ・・・2 (モモスズメなどの美しい種には見劣りする)

俊敏性・・・3 (同じスズメガでも、オオスカシバみたいには動けまい)

知名度・・・2 (図鑑には載っている)

 

 

撮影したのはこれが初めてですが、コイツの名前は最初から知っていました。

スズメガということで幼虫時からかなりの大柄なのですが

この幼虫というのがド派手な色をしたケ●シでして

私も過去に何度かエンカウントしておりました。

樹上から降ってくるとか、大群で行動しているとかではないので

私に実害が及んだことはないのですが、とりあえずグロテスク。

しかもこの幼虫、ビビると身体を激しくゆすって威嚇するという

こっちがビビるような天敵対策法を身につけていたりしまして

その件が稀に図鑑にも掲載されているのです。ご丁寧に写真付きで

 

子供の頃に読んだ「昆虫記(今森光彦著)」にもしっかり掲載されており

そんな姿は絶対見たくないと思っていたのですが

威嚇シーンには出くわしていないものの、

遭遇は既に何度かしてしまっております。

まあ、最近は大分ケ●シにも免疫ができてきましたが……。

 

あの当時YouTubeがなかったことに心から感謝します(爆)

 

 

 

【5/6 21世紀の森と広場で撮影した生きもの】

鳥類・・・カルガモ、シジュウカラ、ツバメ、バン、ムクドリ、ヤマガラ

昆虫類・・・コアオハナムグリ、コガタルリハムシ、シオカラトンボ、シオヤトンボ、スジブトハシリグモ、セイヨウミツバチ、ツマグロヒョウモン、ナナホシテントウ、ニホンミツバチ、ハエトリグモの一種、ハキリバチの一種、ヒシバッタ、ヒメアシナガコガネ、ヒメジャノメ、フクラスズメ、ベニシジミ、ホソメヒラタアブ、モモブトカミキリモドキ、ヤブキリ(幼虫)、ヤマトシジミ、ヨコヅナサシガメ

その他・・・ニホンアカガエル(幼生)、ニホンカナヘビ、ニホントカゲ

 

 

★次回、生きもの探索ツアー「首都圏生きものめぐり」は

 2021年6月19日(土)20日(日)に開催いたします。

 行先は「酒匂川河口&大磯 照ヶ崎海岸」でございます。

 現在お申込を受付中です。ご興味のある方はこちらをご覧ください。

 

【小学校6年生までのお子さんのご参加につきまして】

小学校6年生までの方は、初回500円でご参加いただけます。

ただし、御父兄の同行をお願いいたします。