2020年、大晦日は大豊作(こども自然公園(大池公園)) | 首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

雑誌編集者である著者が自ら首都圏の公園や自然地に足を運び、そこで出合った生きものの情報をお届けします。
都会の印象が強い東京にも、カワセミやタカ、多くの昆虫が暮らしています。「首都圏ってこんなに生きものが多いのか」と驚かされる情報が満載です。

昨年の大みそか、実家の大掃除を早朝の内に済ませて、

2020年最後の締めくくりとして大池公園に足を運びました。

 

先日、草加公園の引き合いとして名前を出して

少々Disってしまったので若干後ろめたさもありましたが(汗)

カモ類はともかく、小鳥に関しては非常に観察しやすいスポット。

実際、毎年多くのバードウォッチャーが集まります。

 

 

 

 

 

が、実はこの日最初に私を驚かせてくれたのは

種類が少ないとお話したカモ類。

写真のように、ほぼキンクロハジロスズガモだけなのですが……。↓

 

 

 

 

 

1羽だけ、不思議なカモを発見。

この写真だとどうやら寝ているようですが……。

 

 

 

 

 

起きて陸に上がったところを撮影。

これは以前、新横浜公園で撮影したクビワキンクロのメスですね。

時折日本に飛来する珍鳥の一種です。

公園に入ってわずか3分で出てきてくれました。

これは幸先がいいかもしれません。

 

 

 

 

 

ちなみに午前中から現地入りしていたのですが

池の一部はカチンコチンに凍っていました。

1月中旬現在はこれよりさらに冷え込んでおり

実際、3連休で訪れた埼玉県内の公園では

ほとんどの池で凍結を確認しています。

(しかもそれが正午を回ってもほとんど溶けていなかったほど)

 

北陸地方のような大雪にこそ見舞われていないものの

大寒波の影響は確実に首都圏にも及んでいることを

身を持って体感した気がします。

 

 

 

 

 

 

池の周囲では、凍っていない日なたのヨシ原にカワセミ(左)が。

また、ヤマガラの姿も池の畔で何度か見かけました。

冬鳥に限らず、今冬は全体的に鳥との遭遇率が高い気がしますが

やはり2018&2019年と違い、台風がなかったことが

何かしら鳥の界隈にも良い影響を及ぼしているのでしょうか?

 

 

 

 

 

 

とりでの森の一角。

春にはサクラの綺麗なスポットとなりますが

一部伐採作業を進めているようです。

サクラの大木といえど、寿命はありますからね。

 

 

 

 

 

梅園にて。木の周囲に掘り起こしたような跡がありますが

恐らく肥料を与えた名残でしょう。

肥料分は地表近くの根の先端部分が一番吸収しやすいらしいので

こうして株元から少し離れた場所に穴を掘って漉き込むそうです。

(知らない人が見たらモグラかと思うかもしれません)

 

 

 

 

 

さて、ここから野鳥編。

訪問早々にクビワキンクロと会えて幸先良いかと思いましたが

期待通り、今冬では一番収穫がありました。

 

アオジやシジュウカラなどの普通に見られる小鳥はもちろん

まず、撮影の難しいカケスも久しぶりに顔を拝めました。

(それでも証拠写真レベルなのはご愛敬。なかなか出てこないもんで……)

 

 

 

 

 

こちらも随分と久しぶり。マヒワも姿を見せてくれました。

アトリと同じく今冬は飛来数が多いと聞いていましたが

確かにこの時も集団で食事をしていました。

 

ちなみにマヒワやアトリの数が多いのと関係あるのかは不明ですが

何となく各地でカワラヒワに会う頻度も高いように感じます。

カワラヒワも上記の2種と同じくアトリ科。

やはり、何か昨年とは違うことが起きているように思えるのです。

 

 

 

 

 

人気の冬鳥 ルリビタキ「オス(←ココ重要)」にも遭遇。

これまでの撮影記録の中で恐らく最もよい写りです。

まさかこんな至近距離で撮ることができるとは……。

 

それにしてもカワセミ然り、人はなぜ青に魅せられるのか?

美しいから? 確かにそうだ。ではなぜ「美しい」と感じるのか?

陸上のトラックを青色にするとタイムが上がる(らしい)件と同じく

やはり青は人の心にプラスの効果をもたらすということか?

 

……あまり追究し過ぎると知恵熱が出るので止めておきますが。

 

 

 

 

 

でも、派手な色でなければバードウォッチャーが注目しないかというと

もちろんそんなことはない。その鳥のレア度が如何ほどのものか?

慣れたウォッチャーは当然そのくらいの知識は持ち合わせています。

 

写真はトラツグミ2017年にここの公園で新顔登録した鳥です。

なかなか撮れる鳥ではないため、カワセミはもちろんのこと

もしかしたらルリビタキより人気が高いかもしれません。

サイズも大きく、ツグミの仲間の中では日本で一番大きいという話も。

迷彩柄で周囲の風景にとけ込んでしまいますが

頻繁に動き回るため、人に対するカモフラージュにはあまりなっていません。

この時も地面で採餌しているところを見つけ、撮らせていただきました。

 

 

 

 

 

ちなみに正面から見るとこんなでした。

デブ 寒くて羽を膨らませていたというよりは

食事をたらふく食って満腹という感じ。

この公園、小鳥の食料が豊富なんでしょうかね。

 

今冬では初めて撮影できたトラツグミですが

年明け以降、別の公園でもエンカウントしております。

(そちらでもルリビタキ以上に注目を集めていました)

この鳥もまた、例年より数が多いのかもしれません。

 

 

 

 

 

なお、2020年の最後に撮影した写真がこれです。

投げ釣りは禁止。でも素潜りはOKのようです。

多分、人はやらないとは思いますが……。

 

 

 

【12/31 こども自然公園(大池公園)で撮影した生きもの】

アオジ、エナガ、カケス、カシラダカ、カルガモ、カワセミ、キジバト、キンクロハジロ、クビワキンクロ、コゲラ、シジュウカラ、ジョウビタキ、スズガモ、ツグミ、トラツグミ、ハクセキレイ、ヒヨドリ、ホオジロ、マヒワ、メジロ、ヤマガラ、ルリビタキ

 

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