マイルCSというレースは、今のファンにとってどのような位置付けにあるのだろう。秋のGⅠが始まり、毎週それなりに盛り上がってはいるものの、メンバーによっては何となく惰性で馬券を買わされているような感覚に陥る時があり、近年はその頻度が増すなかで、その代表格がこのレースのような気がしている。
というのも、過去10年を振り返ってみても、本当に速い!強い!とワクワクしたマイラーは、20、21年連覇のグランアレグリアくらいしか見当たらず、実際に現場で生観戦した16年も、勝ち馬ミッキーアイルに対し、速さこそあれ強さとは違う気がしてしまった。
もっと昔は…と思って、その前の10年も調べてみたが、連覇したデュランダルやダイワメジャーはさすがだったが、全体的には小粒な印象が否めず、それまで堅い決着が多かったマイル戦線が荒れ始めた時期でもあった。
結局、オグリ世代にとっては、89年のオグリキャップ対バンブーメモリー、91年のダイタクヘリオス対ダイイチルビー、92年のダイタクヘリオス対シンコウラブリイ、94年のノースフライト対サクラバクシンオーなど、ライバル対決に心を踊らせた“バブル期”があり、続くジェニュインやタイキシャトルといった名マイラーの出現で、安定して頂上対決を楽しめた時期を見てきてしまったのが良くも悪くも影響しているのだろう。
時代は変わって、今は強い馬が世界に挑戦していくのが当たり前になり、その分だけ国内が手薄になった。それでも競走馬全体のレベルは上がり、調教技術は進化しているので、速さだけのスプリンタータイプが減り、マイル特化型か天皇賞路線からの編入型が増えた。そして、絶対的な王者が出現しにくくなったことと並行して、この10年は二桁人気の穴馬の激走もなくなった。超一流の中距離型は出てこなくても一流マイラーの層は厚い。マイル戦線も最低限の総合力を備えなければ上位争いできなくなったことの証である。
今年は13年ぶりに海外からチャリンが参戦してきた。世界のトップ級の視野に日本が入ったことは、本当に喜ばしいことであり、以前はただ速いだけだった日本競馬が、強さを証明する場として本場に受け入れたことになる。春の安田記念では香港のロマンティックウォリアーが力でねじ伏せるようなレースぶりで、その強さを強烈に見せつけた。チャリンがここで好走するようなら、来年以降も世界から日本を目指すマイラーが増えるかもしれない。
でも、ちょっと待てよ。チャリンが勝ったら、JRA賞の最優秀マイラーはどうなるんだ?まあ、それは余計なお世話か。
思いついたことをダラダラ書いてしまったが、そろそろマイル戦線にも何か大きな変化がほしいと感じつつ、それが今年であったらと願っている。
【マイルCS】
◎⑬ソウルラッシュ
○②ブレイディヴェーグ
▲⑪チャリン
★④ナミュール
△⑤ジュンブロッサム
3連単◎○2頭軸マルチ▲★へ
3連複▲★~◎○
3連複△流し◎○▲★
本命はソウルラッシュ。昨年2着時や香港マイル4着、安田記念3着は名手モレイラの手綱だったが、団野とのコンビでもマイラーズCを勝ち、富士S2着と、遜色ない活躍を続けているのは、馬自身がマイラーとして完成してきた証拠だろう。どちらかと言えば名脇役タイプでもあるので、ここで勝ち切るまではどうかも、混戦になればなるほど堅実な走りは魅力に映る。
相手はブレイディヴェーグ。勝利にこだわるという意味では、こちらのほうが本命向きかもしれないが、マイル未経験の分だけ評価を割り引いた。とはいえ、6戦4勝2着2回のパーフェクト連対は底知れない可能性があり、ここを勝つようならオールラウンドの女傑として、歴史にその名を刻むだろう。
単穴のチャリンは、今さら実績あれこれを言うまでもなく、すべては日本の馬場への適性と体調面だけ。本音は圧勝を見てみたい。
昨年の覇者ナミュールが4番手。Cデムーロ騎乗ならもっと重い印でもいいのだろうが、休み明けがどうにも気になる。
最後に、上がり馬ジュンブロッサムを押さえておく。馬券は3連単・3連複併用の変則買いで勝負!