『永遠に僕のもの』 ルイス・オルテガ監督
(終盤に一部、物語の核心に触れるかもしれない箇所があります、閲覧ご注意!)
まず最初に思ったのが、「この映画、何か基本のOSが違う?」って感じ。
南米・アルゼンチンの映画なんですが、その社会感も、その社会感に裏付けされたアルゼンチン映画感も、日本はもちろん、見慣れた米国や欧州の先進国作品とどうも根っこが違う感じがする。
そもそもアルゼンチンにおける日常と犯罪、そして盗みや強盗と殺人との間の距離感とかが、よくみるいつもの映画とは微妙に違っていて、そこにアルゼンチンの中でも稀代の悪名高い犯罪者である主人公カリートスの行動に対する違和感がなかなか絶妙に重なり合っていて、何だか目が離せない映画に仕上がってると思います。
主人公のカリートス役ロレンス・フェロくんですが、なかなか素晴らしいです。
個人的な趣味で言えば、正統派美少年というにはややコケティッシュが勝つ印象ですが、それでも、っていうか、だからこそエロい事には変わりありません。
エロいと評判の彼の唇ですが、確かにもうこれ性器ですよ、性器!
これは表現して良くて、お股の性器はダメとかって基準がもうわからない(苦笑
とか思ってたら、いきなりおっさんの睾丸ドアップ無修正で来るし!
ある意味で、おっさんの睾丸は誰も性的興味を抱かないので猥褻物じゃないという事なんでしょうか?(笑
わかるような気もしないではないですが、世の中には実際、おっさんの睾丸好きなマニアもいるんですけどね…(苦笑
実在の犯罪者をモチーフにはしていますが、ほぼオリジナルのストーリーに仕上がってるんじゃないでしょうか。そいう意味では「テルマ&ルイーズ」みたいな感じ?
クライム・ストーリーではありますが、いわゆる猟奇殺人系ではないので、その辺を期待してると肩透かしを喰らうかも。
息をするように犯罪を、殺人を行う主人公・カリートス、純粋さはある意味幼稚さと同義であり、それが犯罪方面に発露しちゃうとこうなっちゃうよね、というメインストーリーに、ギリギリの線でなぞられてくる同性愛感、トランスジェンダー感が良いエッセンスになってます。
実際、友情と同性愛との境界線、ゲイとトランスジェンダーの境界線はどれも曖昧で、一個人の人生の中ですら揺れ動くものなのですから、彼らの関係をどちらか一方に決めつける議論は無意味なのかもしれません。
っていうか、友情と同性愛はそもそも並立しますしね。
中盤、相棒の股間を盗んだ宝石で飾り立てるシーンはこの作品の象徴的なシーンかもしれません。
バディとしての関係を守るために自らの同性愛的感情を押し殺していた主人公、「あの件」を切っ掛けに自分を今までと違う形で受け入れようとしはじめた相棒、そして最終的にそれを受け入れられなかったカリートスの純粋性。
相棒も含め、この主人公の殺人の動機はみんな、幼稚で反射的な恐怖なんですよね…それだけに俺なんかは怖い、と思ったんですが、逆にその辺に物足りなさを感じる人もいるかもしれませんね。
また、BL要素を期待しすぎてもダメかもです、香りをふわっとくらいで満足できる上級者向きです(笑
エンタメ系なのか芸術系なのかイマイチよくわからんし、謎のミュージカル要素みたいなのぶち込んでくるし、客観的に映画としてみた場合はせいぜい中の上くらいかもしれませんが、個人的にはそれだけに収まらない、謎の面白みを感じた作品でした。
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Q1. クーラーはいつも何度で設定してる?
真夏のこの時期で28度を基本に、寒いと29度まで上げて、猛暑が酷いと27度くらいにまで下げます。
26度以下にはほぼしませんねぇ、扇風機と併用すれば27度設定くらいで充分しのげます。
問題は寒すぎる時で、29度とかにすると臭くなるんですよねぇ…かといって止めると電気代喰うというし。あのエアコンの臭さって、実はカビとかじゃなく何かの塗料の臭いなんだそうですが、何とかなりませんかねぇ…
Q2. クーラーつけっぱなしにしてしまったエピソード教えて!
「してしまった」というのではないんですが、ネコがいるので、真夏&真冬はそれなりに長いお出かけ中も、決まった部屋のエアコンはつけっぱなしにしております。
思えば、贅沢な話なんですが、これだけ気候ヘンテコだと仕方ないですよねぇ…