お疲れ様です。子育てコーチング協会インストラクターのさとさんです。
おやつの時間前に怒る学童保育・児童クラブは多いです。
おやつって、子どもにとって楽しい時間のはずなのにね。
「おやつの時間」を「しつけの時間」にしなくていいやり方です。
「おやつの時間」を「コミュニケーションの時間」にできるよ。
・「おやつ」で「しつけ」のデメリット
・注目させるスキル
・子どもたちの中で食べる
・生活全体を見直すチャンス
・怒っちゃいけないわけじゃない
「おやつ」で「しつけ」のデメリット
おやつの時間に叱ったり怒っている児童クラブは、普段の生活で「言うことを聞かない」と悩んでいる場合が非常に多い。
そこで、「おやつ」という条件を使って、ルールを覚えさせようとしているのだけど、それは全く逆の方向に作用します。
おやつを食べる前の時間に、必ず怒られる子どもの立場になれば、すぐわかることなんだけどね。
いざ、支援員から見るとわからなくなってしまいます。
「ルールを覚えてほしい」というメッセージではなく「うるさいな…」とだけ受け取られる。
なかにはおやつを食べたかったり怒られる時間が嫌だったりして、静かに待ち始める子も出てきます。もっというと、ほかの児童を注意し始める子も出てきちゃう。
さらに支援員がその子をほめて、先におやつを与えたりするとますます逆効果。
「先に食べたい」と騒いでいる子たちも、「静かに待つ」素振りだけをする。
結果、全員が静かになると、「先に食べる」順番が決められなくなり、支援員に選択の自由が発生。
その結果、「静かに待つ」をやっても先に食べられない状況が生まれ、さらに騒ぎ出す。
悪循環
注目させるスキル
静かにしないと、おやつを出さない。
これは罰を与えているやり方で、はっきり言って…
犬のしつけ
また、「静かにする」ことを子どもたちに任せてしまう学童保育・児童クラブも多い。
職員は見守るだけで、高学年や係の子どもに静かにさせることを任せる展開。
手におえない状況になるまで見ていて、最後には「こんなに頑張ってるのに、なんで静かにならないの!」と最終的に怒る展開もありがち。
子どもに任せると、子どもたち同士で怒号が飛び交う展開になりやすく、日常の生活にも「注意」という名の怒号が飛び交う児童クラブになります。
まずは「おやつ時間」を振り返ってみましょう。
おやつ前に怒ることが多いのなら、今迄のやり方を見直すチャンスです。
おやつ前に、子どもたちが支援員に注目するように仕向けます。
子どもを注目させる支援員のスキルが問われる場面です。
3つのポイント
目の前の騒がしい子どもたちを、支援員である「私」に注目させることが重要です。
ポイントは3つ
話しかける立ち位置
そもそも騒がしいところに支援員がちょっと大きい声を出したところで、聞こえません(それほど、学童保育は騒がしくなりがち)。
しかも、子どもたちの視線に入っていない場所から話しかける支援員が多い。
子どもから見える場所で、できるだけ近づいた場所に立ちましょう。
それだけで、数人の子どもが注目をしてくれる。
話しかける声の質
子どもへのしゃべり方も子どもが注目する方法の一つです。
大きな声を出せるなら一言なんでもいいから言ってもいいでしょう。
立ち位置を変えて、わざと小さな声を出してみるのもいいでしょう。
その日学校であった行事について、話しかけるのもいい方法。
大切なのは「怒り」を伝わらせない声の質。
さらに言えば「表情」。
何も言わずに眉間にしわを寄せて、ちょっと遠くから見ている支援員さんって、結構な割合で見かけます。
おやつの時間はコミュニケーションの時間。
子どもとのいい関係を築く時間として捉えましょう。
話の内容(ユーモア)
子どもというのは、おもしろいことが好き。
子どもを笑わせてみるのも、注目をさせるスキルですよ。
ちなみにさとさんは、話す内容の9割くらいは適当なことばっかり言ってます(笑)
子どもたちの前に出て、「おはようございます」というと、子どもたちも返してくれるもんです。
慣れてきた上級生は、普通に返してきます(笑)
険しい顔して「静かにしなさい!」と叫ぶより、くだらないことでもいいから面白いことを言ってみるのもおすすめします。
そうだなー。
前に立って、ルービックキューブをすることもあります。
子どもたちの中で食べる
おやつの時間、子どもの中に入らずに支援員だけで集まってお茶をしているのも実によく見ます。
一緒に食べる心理的効果は、ここで難しいことを書かなくても、皆さん実感されていることですよね。
子どもとの関係が日常的に良くないから、一緒に座って食べないパターンもありそうなんだけどね。
一緒に食べて、何気ない会話をする中で、子どもを知ることもできます。
コロナもうるさくなくなったので、一緒に食べることも可能になってきました。ぜひ、一緒に食べて、コミュニケーションを図ってくださいね。
生活全体を見直すチャンス
「子どもが言うことを聞かない」ときに「おやつ時間」を利用しても、うまくいことはあまりないと思います。
それよりも、学童保育・児童クラブの生活自体が子どもにストレスがかかっている可能性が高いです。
小学生が放課後の時間集まってやりたいことは遊ぶこと。
学童保育・児童クラブの遊びについては、今迄の記事の中にもたくさん書いてきました。
あらためて、学童保育マニュアルとして「遊び」についても書きますね。
子どもが荒れていた学童保育・児童クラブが、遊ぶことを中心に生活を変えたら落ち着いたという話はよく聞きます。
実際にそういう学童保育・児童クラブも知っています。
遊ばない方針の学童保育・児童クラブが増えてきているようですが、子どもたちが「言うことを聞かない」とお悩みでしたら「遊び」をしっかり業務として取り入れてみましょう。
怒っちゃいけないわけじゃない
怒ることを全否定しているわけじゃありません。
どうしても、怒っちゃうことあるもんね。
それだけ、子どもは騒がしくて、言うこと聞かないんだから。
「怒る」以外にも、子どもを静かにさせる方法はあるということです。
さらには、支援員は一人ではないですよね。
チームで子どもに対して取り組みましょう。
一人が前に出たら、ほかの人は子どもたちの中に入って、注目を促すこともできます。
そうやって、チームで1週間取り組んでみることをお勧めします。
1週間のおやつ時間で、どのくらい怒っている時間があるのか?
怒らないでやってみたら、子どもたちの反応はどう変わったか?
一つずつ支援員間で検証することが最も大切です。
学童保育系の本には「おやつは楽しい時間」と大体書いてあります。
しつけをする時間ではなくて、子どもとコミュニケーションをする時間と捉えて、楽しい「おやつ時間」を作ってみてくださいね。
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