子どもにどう接すればいいの?学童保育勤続年数別接し方 | 低学年との信頼関係の作り方:学童保育支援員さとさん

低学年との信頼関係の作り方:学童保育支援員さとさん

学童保育18年ベテラン指導員さとさんが学童保育生活向上のためのスキル・テクニックを実践する中で確信している小学低学年の子どもとの信頼関係の作り方をお伝えします。

お疲れ様です。 学童保育生活向上研究所SAT所長のさとさんです。

 
 
子どもにどう接すればいいですか?
 
これはとても難しい質問なんです。
 
親とは違う。学校の先生とも違う。放課後の時間に遊びと生活を保障する立場。
 

 

では、接し方について考えていきましょう。

 

 

・これはNG

・新人さんの場合

・3年からの中堅クラス

・10年以上のベテランクラス

・支援員は特殊な立場

 

 

 これはNG

 

まずは、うまくいかないパターンを一つ。
 
小学生を一人の人として尊重せずに、指示・命令ばかり。
 
結果、児童クラブが軍隊化。
 
子どもが言うことを聞かなくなって学童保育崩壊。
 
高学年になるということを聞かないパターンの悪循環の見本のような例です。
 
高学年になって言うことを聞かないから、低学年のうちに必要以上に厳しく接する。
 
でも、結局高学年になったときに反発が出て、全体の雰囲気が悪くなっていくよね。
 

では、支援員の勤続年数別に考えてみましょう。

 

 新人さんの場合

 

新人さんの場合。

 

まずは子どもと信頼関係を築く第一歩から。

 

それは、遊ぶ。

 

最初のうちは個別でもいいので、中に入ってみて、小学生の遊びを体感してください。

 

どの子にアタックするかは、すでにいる支援員に聞いて、人間関係の難しくない集団や比較的トラブルの起きなさそうなところから入るのがいいですね。

 

子ども同士の関係をある程度把握できている支援員は、新人さんに事前に子どもたちの人間関係の全体像を話しておくのも大切ですね。

 

注意すること

 

新人さんの場合、子どもの方が先輩という立場が発生します。小学生って、いい大人だったりするんです。

 

「大人と子ども」「支援員と児童」と一見、上下関係がありそうに見えますが、それを前面に出してしまうと、子どもから拒否されます。

 

一人の人間として、相手も自分も尊重できる関係を作っていくことが重要です。

 

相手の言いなりになる必要もなく、かといって子どもに指示・命令をするのでもなく、対話できる関係を目指しましょう。

 

されて嫌なことは、はっきり「嫌」と伝えることは重要です。

 

ある意味、新人に対して子どもはいやがらせ的なことをしてみたりします。

 

この人はどんな人かな?って、探ってるのかもしれません。

 

そこで、されて嫌なことまで受け入れてしまうと、関係が難しくなることもあるんです。

 

嫌なことをされたら、嫌という。

 

子どもたちに見本を見せることもできますよね。

 

まずは、遊んでみて、少しずつでかまわないので、子どもと信頼関係を築ける土台を作っていきましょう。

 

 

 3年からの中堅クラス

 

子どもと遊んだり、話を聞いたり、対話したり、ふざけ合ったりしていると、子どもとは信頼関係を作ることができます。
 
が、中堅クラスになって、子ども言うことを聞かない壁にぶつかっていたら、信頼関係を作ることができていなかったのかもしれません。
 
どうやったら伝わりますか?

 

この質問は案外多くて、伝え方を変えれば、伝わると勘違いしている。

 

 

・子どもと遊んでいるか?
・子どもの話を聞いているか?
・何気ない会話をしているか?
・子どもの文化に関心を寄せてるか?
・子どもの名前を呼んでいるか?
・子どもに名前を呼ばれているか?
 
これらを振り返って、確認してみるといいですよ。
 
職員同士で確認し合うことも大切です。
 

 10年以上のベテランクラス

 

子どもの学年が一回りしている。一人一人を意識しながらも、全体を見渡す。支援員間の調整など、複合的・総合的な視点も必要になる時期です。

 

一人一人と遊ぶことが立場的に難しくなることも出てきますね。

 

遊ぶ → 聞く(会話・対話)に重点を置いて、子どもとの関係を作っていきましょう。

 

 

支援員と子どもとの関係を客観的に見て、職員同士で方向性を示すことも大切です。

 

子どもが遊ぶとは何なのかを、他の支援員に日々のエピソードを交えて伝えることも大切になっていきます。

 

 

 

ここまでで、しっかりと子どもとの関係を作っていれば、叱ることも子どもに伝わるようになっていきます。

 

伝わる関係をあらためて固めていく日々の生活が重要ですね。

 

 

 支援員は特殊な立場

 

児童クラブ支援員は子どもとの関係性が、一般的な大人とは違い、かなり特殊な関係性です。
 
親でもない、先生でもない、友だちでもない、家族でもない。
 
だけど、子どもから信頼される立場になりうる仕事です。
 
上記のすべてを知り、実践し、積み上げていくことは、簡単ではありません。
 
・遊びのこと
・リスク管理のこと
・聞く技術
・子どもの文化を知る
・対話の技術
・子どもを観察する技術
・体調の把握
・子どもの人間関係の把握
・人間関係の調整能力
など
 
 
と、あげればキリがないな。
 
当然、苦手な分野も出てくるでしょう。
 
児童クラブ支援員は一人ではなく、チームで動いていきます。
 
それぞれの役割、得意分野を生かし、支え合えるチームにしていくことも大切です。
 
こんなにたくさん無理…とあきらめてしまうかもしれません。
 
だけど、児童クラブの仕事の面白さを感じている方は、一つずつ積み重ねるイメージで子どもと日々関わってほしいなと思います。
 

 

 

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