つぎはポンプ部の分解。 


ポンプヘッドのリードバルブ部を開腹。

汚れている。

リードバルブの向き、シート部品の向き、Oリングの位置に注意。

手前のテフロンシートのリードバルブ押さえはM字の方向で。

新品は真っ平らなので向きは無い、けど現状をそのままに。


こちらは吸気ポートからみて1stステージ側。汚れている。


2ndステージ側の汚れは少ない。


こちらも向きに注意。


次にダイヤフラム部を開腹。

1stステージ側


1stステージ側のダイヤフラム上面。かなり汚損。

手前の薄い透明なスペーサに注意。

最後まで締めないとスポっと抜ける。


締め込む時はこのリップを押しながら定位置にして、ペットボトルを締め込む。


ヘッドを外してダイヤフラム上面にアクセス。


洗浄。クリーナーはあえて書かない。

部分的に残るのは汚損物がダイヤフラムに食い込んでしまっていて取れない。

ダイヤフラムは耐腐食のためかテフロンシートがトップに付いている。


ヘッドの裏面。


リードバルブ部を開腹。

Oリングがついてきてしまった。


1stステージの吸気側。一番汚れるところ。


洗浄。

コーナーに少し残ったが影響無し。


2ndステージ側も洗浄。

こちらはかなり綺麗になった。


とりあえずOリングなどの交換はせずに洗浄のみで組み直して、動作テスト。



外装パネルの汚れをどうやってクリーニングするか。あとダイヤフラムの外し方とOリングの材質を調べて交換予定。


以上

とある研究室から廃棄予定だった真空ポンプを譲って頂いた。

真空度が出なくなって来たとの事。

ULVAC社のDCT-22 高耐腐食対応のモデル。


早速分解する。

外装が箱根細工の様にスライドしないと外れない。


ポートサイドのパネルが、もう少しというところで外せない。のでポートを外す。


Oリングも耐腐食用の特殊なタイプ。


パネルが外せた。


トップパネルはシンプルなねじ止め。


冷却ファンは何故か3本のネジで固定。パネル側のネジ穴は4つあいている。

フロー方向に注意。


電源ケーブルの固定はこの向き。


ACケーブルを外す。

黒-黒、白-赤の接続。


電源スイッチやコンデンサ周りのコネクタに一応マーク。

(コンデンサの極性は無いけど一応)


次はポンプ周りの分解。


今回は圧力スイッチの動作確認。

この部品は信頼性ありきの重要部品。

正しい知識無しに分解すると、タンクの耐圧を超えて圧がかかり、最悪タンクの破裂に繋がります。死亡事故にも繋がる大変危険な事案となりますので、十分注意して下さい。

※この記事でも詳細は書きません!


圧力スイッチの内部


OFF圧力を少し下げる調整と内部機構の動作確認をしました。計算上、55kgの力をとあるところにかけないと動作確認できません。


動作確認中のスローモーション動画です。

暗くて見にくくてすみません。


組み直し圧力スイッチが赤線(0.8MPa)以下でOFFする事を確認しました。

しかし、シリンダ内部のリークはまだ改善せず。

もう一度分解し、リードバルブの面を#10000のラッピングペーパーで研磨し、シート面を修正。

再度組んで確認したところ、ピタリとリークが止まりました。

12Lのタンクを1分55秒で満タン。30分放置で0.1〜0.2MPa程度の低下に留まるように。

これで修理完了です。


実は全くの同型をもう一台持っているのですがそちらは錆が全面に広がっているので、主にそちらを主力機にする予定です。部品取りにも使えますし…。


では。


次は何の修理になりますでしょうか…。

埃まみれで、捨てられる運命だったコンプレッサを回収。

動作確認すると、エア漏れ、圧力スイッチ不良。特に圧力スイッチは0.78MPaでOFFになるはずが動作せず、先に圧力解放バルブ(リリーフバルブ)が開いてしまう危険な状態。

赤線まで圧が上がっても止まらない。


危険なのでスイッチを切ると今度はどんどん圧が下がっていく。シリンダー内部からリーク音。おそらくリードバルブからか、最悪ガスケットリーク。

バラしていく。

シリンダーからタンクへの配管を先に外す。

冷却ダクトカバーをはずす。

コンロッドのカバーを外して汚れを除去。


バランサー


電磁レリーズバルブがシリンダーヘッドについているので、レリーズバルブの線を外す。


ヘッドボルトに番号を書いて取り外し。


シリンダー内部は綺麗。特殊なコーティングがされていてサラサラツルツル


ピストンには、樹脂製の幅広のガイドとピストンリングが。(向きに注意)


ピストンリングの内側には薄いステンレスバネが仕込まれている。(曲げ癖に注意)


ピストン裏


やはりリードバルブ周辺が錆びていた。


この機材は調べるかぎりで部品供給が止まっているので、傷や破損をさせないように慎重に清掃。特にガスケットは注意。


リードバルブ周辺をざっくり清掃。


リングを入れる時は、先にステンレスバネを巻きつけるが、結構手間。こんな感じで押さえながら、リングをセット。


ピストン下部のガイドリング(って呼ぶのかな?)

※ライダーリングと呼ぶんだそうです。


仮組み。向きに注意


次は圧力スイッチの修理


続く…

さっそくカーボンブラシをホムセンにて購入。

税抜き¥397だったかな。


ロータのコミュテータも真っ黒。


夜に家の中で、ロータのコミュテータをヤスリで少し磨き、焼けなどを確認。運良く溶けた箇所はありませんでした。(ここの確認と導通チェックは重要です。)


全周を研磨。

ベアリングのアウターレースの外周も少し錆びていたので2000番で研磨。シールドベアリングでガタもゴロゴロも全く無かったのでこのまま。


翌日、アウターレースの外周とギアにグリスを塗布し、モータケースに収容。

カーボンブラシを挿入しホルダーのネジに薄くグリスを塗って固着防止。

定位置にボルト止めし、配線をターミナルに取り付け。



各所組み立てて、テスト。

問題なく動く様になりました。





※注意

ウインチは扱い方によっては大事故に繋がります。グリスアップポイントや清掃の仕方によってはスリップして予期せぬ降下事故に繋がります。

構造と動作を理解せずに修理するのは大変危険です。この情報だけでの真似の修理は絶対にしないで下さい。いかなる理由があっても当方では責任は負いません。

特にブレーキ部と急降下用クラッチ部は要注意です。絶対にオイルは付着してはなりません。オイルの飛散や飛沫だけでも危険です!


では。


重量物を引き上げるため、数年前に購入したままの電動ウインチを使おうとしたら動かない。

時たま下降方向に回りますが、中でソレノイドがガチガチ鳴るだけでモータが動きません。

しょうがなく手伝いに来ていた同僚とスロープを台車に乗せて押し上げましたが、このままウインチを放置できません。


ベコベコの中古です。


スイッチの接触を疑いましたが問題無し。

(うーむ、端子のネジが錆びているのでいつかは交換。まだこのスイッチは現行品です)


モータを確認したところ、カーボンブラシがホルダー内で固着していました。時々動いた理由はこれです。


モータ部を取り外します。


ギアボックス側でベアリングを保持していました。


やっとの思いでモータ取り出し。


もぎ取れた側とは反対側は丁寧に抜かないとブラシサイズがわかりません。


モータのロータを抜き取り内側からブラシホルダーを確認。やはり固着です。


もげた側からブラシを崩して抜いた跡。真鍮のホルダーのスロットが錆びていました。


もう一方をブラシ側から外に打ち出しました。

ブラシには「153」と刻印されています。

マキタのCB-153です。

が現行品はなくサイズ的にCB-154(旧品番ではCB-152)が合いそうです。


雨が降っていたので、主な修理は別日にするとして、ホムセンにカーボンブラシを買いに行きます。


つづく…

残念なお知らせです。

一部の方によるブログ記事に対しての不適切な利用(真似)が、リスクを生むため、一部非公開とさせて頂きます。
情報として助力できる、自分の備忘録として公開しておりましたが残念です。

以上

ハロゲンランプのソケットが緩い下方の透過光学系のランプハウジングからソケットを取り出しました。


M2.6ネジに平ワッシャーと黒いカラーで保持されています。


ネジ頭側に平ワッシャー。


雲母の絶縁板のカシメを壊して中を見てみました。

なんとスプリングで押さえて咥えているんですねランプの脚を。


そのコンタクトを取り出すと…

なんと溶けていました。


スプリングの端面も溶けています。


反対側のコンタクトはもっと広範囲に溶けていました。

接点側


接点の裏側


ランプは何度まで上がるかは分かりませんが、おそらく高温と接触不良による熱が両方加わり、溶解してしまったのでしょう。


ソケットは両方とも交換とします。

また頼まないと…。



では。


続報

このソケットは日本の通販ではほとんど取り扱いが無い事が分かりました。


ウシオのも新光のもネジ穴位置や外形が大きく異なります。





元々のはこんな四角のセラミックベース。



調べると、B&W 901というソケットが同じな様です。


ネジ穴位置が同じ。


単純にランプを点けるならG6.35ソケットで良いのかも知れませんが、この測定器は平行光を当てないとそもそも正しく測定できません。つまり光源のフィラメント位置が重要で、球が切れて交換したら、ランプハウジングの位置のキャリブレーションをしないといけない厳密さが必要です。


つまりフィラメント位置が元の設計位置からズレてはいけないのです。


よって…時間はかかりますが、海外から取り寄せます。


メインスイッチが届きました。


主電源スイッチのロッカー部分が入手時から欠損していましたので、同サイズでオリジナル色の緑色のを購入。

OMRON A8A-213シリーズです。


壊れたスイッチを抜き取り、配線を移植。


半田付なのですが、コテがうっかり当たってちょっと溶けましたが問題ありません。

熱収縮チューブで絶縁。


電源電圧セレクターを100Vにして、スイッチ照明に電圧が何Vかかっているかをテスターであたり、想定通りAC100Vが電源電圧セレクターに関係無くAC100Vになっていることを確認し、電源投入。

ちゃんとスイッチ照明が点灯し、ランプ冷却ファンが回りました。


しかし、切れていないと思っていた残り1個のランプも切れており、Amazonで注文。

24V150W G6.35のハロゲンランプを購入。

ここで、ハロゲンランプが来るまで作業はストップ。


事前にランプ端子にAC24Vが来ているのは確認できたのであとは点灯確認です。

しかし、透過照明側のランプソケットの接点が緩そうですので、点灯確認前にソケットの修復です。


ではまた今度に。


ハロゲン球が届いたので早速テストしました。

問題なく点灯。ソケットの交換と光学系の清掃、あとは組み立てで完了です。


G6.35に球をセット。


ソケット裏側はこんな感じ。


煌々と点灯。

ワザとフィラメント部を撮影しませんでした。

カメラの素子が焼けちゃうので。


さて、お次はデジタルマイクロメーターヘッドのカウンター表示器のホルダーの修理です。


まずは出品者の写真を。

バッキリ逝ってます。


取り外したハンドルとホルダー部


バラしました。

上のEリングはハンドルが抜け落ちない様に止めてあるEリング。

摺動部には合計3枚の真鍮ワッシャーが挟まっています。


破損していたホルダー。


こんな形状の部品です。


当然ですが、こんなものは接着でも溶接でも元には戻りません。


なのでプライス盤で自作です。


こんな感じで削り出しました。



塊から削り出すのは無駄なので、残材の板厚5㎜とM4穴付きのブロックをベースに切削しお互いをネジ止めします。


元々のアームのシャフトに締め込んで適度なフリクションを与えなければならないので、溝部分は0.05㎜毎に切削して微調整。

また締め込みしろ分を変形で逃す為、根元に1.5㎜幅奥行き2㎜で変形しやすく、かつ折損しない様に溝加工。


黒アルマイト加工のままやったのでムラムラですが、まぁ、こんなもんでしょう。


次は、対物レンズの清掃です。


では。