当ブログは鉄道ブログですので、「鉄道車両に関しての『衝撃を受けた引退発表』」を取り上げます。
ここ何年かで一番衝撃を受けたのは、西鉄8000形とJR西日本(以下JRW)の500系。
【西鉄8000形】
平成元(1989)年の登場以来、西鉄のフラッグシップとして活躍してきた8000形。
しかし平成27(2015)年、8000形を退役させる方針が明らかになり、まず一般仕様の編成が全編成退役しました。その後は観光列車「旅人(たびと)」「水都」として2編成が残りましたが、それも平成29(2017)年夏までに全て退役、これにより8000形は、西鉄の路線上から全て姿を消しています。
特急専用車両として、特急列車を中心に充当されていたため、走行キロ数がべらぼうな数字になり、それで老朽化が急激に進行し早い退役を余儀なくされたというのが一般の理解ですが、やはり2扉で3扉・4扉の他車よりも乗降性に劣ることと、非VVVFであることで退役が急がれたものと思われます。
この車両の退役によって、西鉄における「2扉クロスシート車」の系譜が途絶えてしまいました。
【新幹線500系】
JRWが「のぞみ」の高速化を目指し、平成9(1997)年から順次投入した車両。この年の3月のダイヤ改正から、新大阪~博多間の「のぞみ」1往復で運転を開始し、同じ年の11月29日のダイヤ改正から、東京乗り入れを果たしました。
高速性能と環境適合性を両立させるため、先頭部は15mもの長く鋭い流線形になっています。また車体断面も航空機のように円筒形に近くなり、他の新幹線車両とは一線を画しています。さらに既存車両には見られなかったカラーリングと相まって、鉄道愛好家ならずとも絶大な人気を博しました。
ただし居住性や使い勝手については難があったようで、窓側席の狭さや荷物棚の狭さを指摘する声も多かったものです(管理人は窓側席の狭さは感じませんでしたが、網棚にキャリーバッグを載せることができなかったのには参りました)。また車両を運用する側からみると、300系などとは座席の配置・定員が異なることなどから互換性がなく、案内や非常時の運用の差し替えなどに支障をきたすというデメリットもあり、乗り入れ先のJR東海(JRC)からはありていに言えば「嫌われて」いました。
そのため平成22(2010)年2月限りで東海道乗り入れ「のぞみ」運用から撤退し、8連と短編成化された上で山陽区間の「こだま」に充当されるようになり、現在に至っています(写真は『こだま』用改造を受けた後の姿)。
車体が頑丈にできているためか、あるいは山陽「こだま」運用が過酷ではないからか、新幹線車両としては驚異的な長命を保ってきた500系ですが、いよいよそれも終わりを迎えるようです。
山陽新幹線500系、2026年度に残り2編成へ 全廃も視野 - 日本経済新聞 (nikkei.com)
この記事によると、現行の6編成が2編成まで減少し、全廃も視野に入っているとか。管理人にとっては、わかっていても改めてこのようなニュースが出ると、やはり衝撃を受けてしまいます。
管理人は今年中に西九州新幹線と福岡市営地下鉄七隈線延伸区間の乗車に赴こうと考えていますが、その途上500系に乗車・撮影できるのであれば、その機会を作っておこうと思います。
◇関連記事(西鉄8000形に関するもの)
◇同(新幹線500系に関するもの)
【おことわり】
当記事で使用している写真は、全て以前の記事からの転載です。